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「追い返されちゃいましたね」私は。
「私は刑事なのに」レムも。
当庭は
深いため息を-----
漏らした。
「あいつのあの性格は-----
治らないか。
あんな性格だから
子供があんな事に。
他人のせいにしたいんだろうが。
いや-----
これは-----」
しみじみと。
「当庭先生とは
あの中学の同級生だとか」双風。
「そうだ。
中学の時から
あいつはあんなだ。
自分勝手というか
なんというかね。
よくある
金持ちのボンボンてとこだ」
「なるほど」
「そのとき担任だった-----
今の校長の野里先生だ-----。
先生も何とかしようと
だいぶ説得してくれたんだが
なおらなかったようだ。
先生もよく言っていたよ。
『教師の指導に従わない』
とね。
それじゃ
どうしようもないしね。
自分のために言ってくれているのが
わからないんだよ。
あいつは。
ひねくれていてね。
それで
クラスメートを盗人あつかい。
やはり
もっと小さな時から
教育しなければ。
あそこまで大きくなってからでは
もうどうしようも。
友だちもできなかったしね。
心から信頼できるような。
できても
うわべだけの-----。
人として
おたがいに信頼できるような
友人はね。
そういう友達がほしいと思わないのかね。
尽川のようなものは-----。
人間として何かが欠如しているんだろうが。
いや-----
よそう。
クラスメートともうまくいかなかったし。
いつも
みんなからつまはじきにされてたよ。
友だちになってやろうとした。
クラスメートも何人かいたが。
すぐにね。
いくら友だちになってやろうとしても
心を開かないんだ。
それでね。
私も何とか
彼を立ち直らせようと
努力したんだが-----。
あの通りだよ。
よくアレでやっていけるものだ」
当庭は-----会社のビルを-----
見上げ-----。
ため息を。
「あの性格では
今に-----。
私も何とかしてやりたいんだが。。。
あの時にもっと」
無念そうに。
「皆山君。
君は学校へ帰るんだろう。
私の自動車で」当庭。
「はい、
しかし」
私はレムの方を。
またパトカー-----覆面だが
というのも。
「私は署に帰ります。
ご心配なく」
もう少し社長の周辺を。




