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俺たちは止まったまま

急きょ完結します。誠に申し訳ございません…。明日か今日には、新作を作るので、それを見ていただけると本当に嬉しいです。それと今回は急展開です笑

……朝日が眩しい、朝の8時51分。

俺は、また久しぶりにこんな朝早い時間に起きていた。秋山からあの事を伝えてから三カ月も経った。…現状報告をすると予想してた通りあいつは俺の事を避けるようになった。……少し期待してたからあいつに打ち明けたんだけどな……やっぱり失敗か。…学校行こ





「おい」

「はっ、はい?」

「金貸してくんねぇ?」


俺は学校に着いた途端下級生にそう言って無理やり財布を奪う。


「ちょっと!止めてくださいよ!?」

「全部は取らねぇよ。ほら、千円だけ。悪いな」


俺は財布から千円を取り出し、下級生に財布を投げる。わざと高く上げたので下級生の奴は必死に取ろうと頑張っていた。俺はそれを横目に見ながら、教室にへと戻った。


ガラッ


「上本?ったくお前は……どんだけ遅刻したら済むんだ!」

「あァ?いつもの事だろ。今容易く言ってんじゃねえよ」

「お前……喧嘩うってんのか!?」


…俺はその言葉を教師から聞くと、鞄を机に投げて黒板の近くにいる教師の元にへと行く。教師は俺を怒らせてしまったとか思ったのか、黒板にわざとチョークで文字を書く。


「おい」

「う、上本っ…ちゃんと席につけ」


俺はそんな教師を無視して黒板を片手で思い切り叩く。こっち向けよという視線もふくまえて。


「な、何だ?」

「お前の方が喧嘩売っんのじゃねぇのかよ?」

「それはだな……お、思い過ごしじゃないのか?」

「はぁ?……………………ったく、もういいよ」


これでも俺たちより年上かよ…絶対こういう人にはなりたくねぇわ。俺が席に戻ろうとした瞬間、風早と目が合った。


「…んだよ」

「いや…お前さ、最近雰囲気変わったな」

「だから何」

「別に…それだけだ」


……そう…俺は、あの日から荒れていた。

最近言われることは、目つきが悪くなった、暴力をよく振るうようになった、酒とタバコの量がすごいな…全部馬鹿な奴がやる事のような事を最近良く言われるようになった。だが、一番言われることは……これは一馬に言われる。……何で、お前はこういう風になったんだ?と…。そんなの俺が一番よく知ってる。

だけど俺は、ずっとこれを三カ月している。

馬鹿だとは、一番自分が知ってるよ。だけど……何故だろう。何故こんな事を始めたのだろう。

それは……最近気付いた事だ。




「よっ、一馬」

「んー?あー…駿か」


昼休みが終わった途端、一馬は教室に来た。

……最近の一馬は俺に対して冷たい……これも最近分かってきた事だ。一馬には、三カ月前にあの事の出来事を教えている。…俺が人を殺した事も。

一馬も人間なんだ、最初は驚いていた。だけど…こいつはちゃんと俺という人間に向き合ってくれたんだ。そこは……こいつの良さに感謝すべき事だった。

例え、もっと冷たくなってもいい。これは……全部俺がしてきた事だ。だから……一馬が俺の側からいなくなったとしても……それは仕方ない。


「おう。お前昼ご飯食べてきたか?」

「うん。まあな」

「そうか…じゃあ俺、学食行ってくるわ」

「えっ?お前さ……俺を待ってたの?」

「あん?……まあな」


そう言った瞬間、一馬は文句も言わずついてきてくれた。どうでもいい話をしながら…。俺は、本当にお前に感謝してるよ。……有難うな。


「一馬…」

「あん?」

「……俺さ、このままじゃいけないと思うんだ。絶対に。だから俺……明日からこの高校から去る」

「………………………………………………はい?」


俺はこいつに、誰も言ってない事を言った。たった一人だけの信用できる奴だ。


「俺は、まだあの事から逃げている。だから…俺はここから遠くへ行かなくちゃ行けない。……ここは俺に甘いんだ。だから…中退して、どこか遠い所に行く」

「お前……マジかよ?」

「ああ…」

「………なよ…………ふざけんなっ!!」


ドンッ


「いって……何すんだよっ」

「お前のアホつらを直すんだよ!」


一発…二発と…俺は一馬に殴られる。

殴られた隙に横を見ると、野次馬がぞわぞわと広がっていた。そこに……秋山がいた。上原も…宮崎も。

だが…そこには誰も止める人はいない。教師もビビって何もしてこない。


「お前はっ!ずっと……逃げてばっかしなのかよっ!?」

「……っ」


ドカッ!


気づけば俺も殴っていた。

ただ一人の親友を。俺を、最後まで信用してくれた奴を…俺は殴っていた。


「お前こそっ!いい加減告白したらどうだっ!お前こそ逃げてるじゃねえか!そんな奴に言われたきゃねえよ!」


そしてまた、何回もの殴り合いが始まった。

痛い…すげぇ痛いけど…俺はこいつから信用を無くさなきゃいけない。こんな最悪な俺を……最後まで信用すんな。


「…信用してるから親友なんでしょ!?」


…ふと、見慣れた声が聞こえてきた。

秋山だ…ずっと、三カ月もの間ずっと声を聞いていなかったのに…俺はずっとその声を聞こえている。


「……お前こそどうなんだよ」

「何がだよ…」

「行く前にっ!秋山に伝えたい事あるんじゃねえのか!?お前の気持ちは一体どこにあるんだよ!だけどな!お前の気持ちがどこにあるか分からなくても…秋山に対しての気持ちはど真ん中にあるはずだ!」

「っ!」


やっと…気づいていたが…やっと本当に気付いた気持ち。俺は……秋山が……


「だったら伝えてやるよ……秋山っーー!!」




「好きだーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」



「…………私も好きだってのーーーーーーー!!!」


………………………………………………………………





「駿っ!」


声…俺が聞いた事がある声だ…ははっ…俺昨日…友情なんか無くしたつもりだったんだがな。


「何でお前がここにいんだよっ」


昨日の事が終わった今日……俺は、タクシー乗り場に来ていた。片手には大きいボストンバッグ。そんな時に…一馬は来てくれた。


「当たり前だろ!親友なんだから!」

「へっ…俺親友の縁切ったつもりなんだがな…」


俺たちは……また、笑った。

何回目だろう…こいつと笑ったのは。


「そういえばさ…あいつはまだ来てないの?」

「あん?あーもう少しで来るんじゃないのか?」

「ふーん……じゃあ俺は、これで帰るとしますかね…」

「はぁ?もう帰るのかよ?」

「うん、二人の邪魔をしたらあいつに怒られそうだし?それに……直ぐに別れたって、一番の親友はお前だって事に変わりはないんだからな」

「………ああ。そうだな。…………一馬、本当にありがとう」

「……………………………………………………おう」








「じゃあさ……何でお前は…俺の事が好きになったの?」


俺は聞いた…世界で一番愛する人に。


「そんなの聞きたいの?」

「ああ…すげぇ聞きたい」

「そんなの……知るわけないじゃん。勝手に好きになってたの」

「俺と一緒じゃん」


秋山は、一馬がさった瞬間、直ぐに来た。

俺たちは今タクシー乗り場の近くにあるベンチに座っていてこうして喋っている。最初のまだ行ってなくて良かったの秋山が……何となくすごい嬉しい。


「……いつまで行くの?大阪…」

「……そうだな。ちゃんとした男になるまで?」

「ふざけてんの?」

「冗談だって……社会人になったら戻ってくるよ。そしてこの街で…就職活動をする」

「えっ?じゃあそのまま…」

「そう。俺…そっからはこのままこの場所にいるから。だから……1年は待っててくれないか?」

「……………………………ったくふざけんな……そんな事言われなくたって……待つっての」


………ありがとう。


「俺は……このままで居てもいいのかな…人を殺してまで…」


そんな俺を……抱いてくれる少女。


「あんたは悪くないから……そんな事は忘れて…私は…もうそんな事気にしないから。私はあんたが……駿の事が好きだから……私を信じて」


ああ、信じるよ。


「俺もお前が好きだ。…多分この気持ちは変わらない絶対に。だから……お前を信じる……誰よりも」


…俺たちの恋は、大人からしたらまだまだ小さい。

けど……これだけはどうか信じて下さい。

……相手を好きだ、大好きだという事は、どうか信じて下さい。絶対に…彼女を…秋山明日菜を守ります。例え俺がこの世界から居なくなったとしても……彼女だけは…絶対に守ります…。なので……


これだけは、信じて下さい。俺と彼女の未来を。





「時間だ…行くよ」

「うん……」


俺たちは離れる。

遠い遠い場所に行く俺を、彼女は見守ってくれている

俺は一生忘れない。この町の事を。

だから俺は………




「明日菜っ!!」




俺はもう一回…大好きな彼女の所に行って抱きつき…口づけをした。

大好きな彼女はびっくりしていたが…嬉しい。

やっと…心が通じた気がするから。

やっと…罪から逃げなくて済むから。

だから……明日菜?それまで…待っていてくれ。

俺は、しっかりと頑張るから。そして……お前と釣り合うようにする。お前を守るよ……ここから。


「また…俺が帰ってきた時…ここから……スタートしようぜ」


今日は…………………………………………………


快晴だ。

本当にこれで完結で申し訳ございません…。次の新作は、こういう風には終わらずしっかりと最後まで書こうと思っていますので、また新作を見ていただきたいです。

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