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男女の関係

少し意味が分からない事になってます……すみません

「だから悪いってっ」


俺が秋山の手を握った瞬間…こいつの手は温かかった。…初めて女の手を握った。想像以上に柔らかく、こいつ本当に人間かと思うぐらい白い。それにこいつ…美人だしな。性格はあれだけど。


「何でいきなりっ…!」

「だから話があんだよ」


こいつは手を必死に退けようとするが、女の力で男の力を超える事はできない。例え性格が強気でも…力では俺には勝てないんだ。だから今は、その力を俺は発揮している。……あんまりこういうのは好きじゃねぇけど…。だからさっさと静かに喋れる所にいこう…その方がこいつも安心する…か?


「お願いだから離して!」

「だからもう少し待ってくれって!お前に話があんだよ!」

「そんな事知らないわよ!私は教室に戻りたいの!」

「………だったらここで喋る」

「…はぁ?」

「……ほら、さっさと行くぞ」

「ちょっと!?何よそれー!」


…いや、何でこんな事したのかは俺も正直分からなかったが…。今、どうしてもお前と話がしたい。だからついてきてほしいんだ。





ドンッ!


「痛っ……」


俺は中庭に着いた瞬間、壁に秋山を押し倒した。その秋山の身体の端と端に俺の両手を置き、秋山は俺から逃れられない状態になった。


「大丈夫か?」

「大丈夫かって…あんたがしたんでしょ!?」

「それは悪い」

「何よそれ…あんた最悪」


別に最悪でもいい。俺は俺自身の気持ちが今止められないんだ。悪い、秋山。


「で何よ…用って」

「あ?あぁ…」


俺は自分で秋山を連れてきたのに、何かを言う言葉が見つからなかった。大体俺は……こいつに何を言おうとしてたのだろうか?俺が停学になった事か?んなのこいつだって知ってるはずだ。そんな事をいちいち伝える必要なんかない。まず……何で俺はこいつを連れてきたのだろう?連れてくるのは…一馬とか上原や宮崎で良かったんじゃないのか?わざわざ喧嘩みたいになってる秋山とは喋る必要がない。俺は今……何を伝えればいいんだ?気持ちか?お前とはもっと仲良くなりたいとか俺の性に合わない言葉を発するのか?んなの俺が言いたくねぇよ…。


「ねぇ?何も無いんだったら行ってもいい?」


今、こいつの言葉はとても冷たい。今までに聞いた事のないようなとても冷たい声。俺はこいつに喋りかけるのか?…こんなに嫌ってる奴を……わざわざ呼び出す必要なんかねぇだろ…。俺は、秋山を挟んでいた両手を下に降ろす。


「悪い……もう行っていいぜ。……それとさ、俺、停学になったよ。一週間」

「……そんな事同じ三年なんだから知ってるわよ」

「だよな。俺さ……俺が連れてきたのに今、何を伝えればいいか分からなくなった」

「はぁ?何それ?あんたねぇ…私が何でここまで…」

「なぁ」


俺はもう怒っている秋山の言葉を遮り、言葉を放った。分かってる。伝えなければいけない事なんて分かってる。分からないふり?もう、んな事はしたくない。


「秋山……もし俺がさ、人を殺した事がある……って言ったらどうする?」

「…………………………………………………えっ?」


また、暫くの沈黙。

そんな事は分かりきっていた事だ。だから俺は、無言のままでいる。秋山をずっと見つめながら。……答えろよ、秋山。呆然としてるんじゃねえよ……。俺が…苦しんだから。


「だ…誰を……殺したのよ?」

「それは……秘密だ」


秋山の顔が……怒っている顔からだんだんと怯えていってる顔になっていた。そりゃそうだ。…俺だってこんな顔する。同級生からそんな話をされているんだ。まず最初の印象は、こいつ…何を言ってるんだ?そして、だんだん頭が追いついていくと、こいつ、マジで言ってるのか?…そして、もう状態か戻った時には、こいつは…人を殺したんだ。

ちょうど今…秋山は、そんな顔をしていた。


「だから俺は誰も信じられなくなったんだ。そして誰よりも自分が信じられないでいる。気持ちも…心も…何で俺みたいなクズがいるのか……全部が」

次回もサービスサービス!

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