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気持ち

今日は恋愛と言うより…よく分からないです笑

あの日から一カ月が経った。

あれからの一カ月、俺と秋山は全く喋っていない。

隣のクラスだからたまに会ったりして視線が合うのだが、俺が最初に目線を逸らしている。いや…喋りたいんだが、こう…一カ月も経つと喋りにくい。…あいつは……俺の事をどう思っているのだろうか?…………嫌いだよな。俺だってそうだ。お互いがお互いを嫌い合っている仲。だけど俺はたまに思う。

少しでもあいつと向き合ってみると…友達みたいな存在になるんじゃねぇのか?

これが今の、俺自身からの秋山の気持ちだった。

まぁ…最近の現状報告としたら、あの宇宙人人形を渡した宮崎からは前よりよく話しかけてくる。…少し迷惑な時があるが、勿論そんな事が言えるはずねぇよ…それに逆に宮崎と一馬は……一馬はほとんど俺の隣にいるから喋ってはいるが、いつも馬鹿にされてるだけの完全に好きっていう気持ちが見れない会話…。しかも最近一馬に言われる、「あいつ…お前の事好きなんじゃねぇの?」あれは腹たつぜ…それを宮崎の前で一回言ってしまった時の一馬のボコられ方…最高だったぜ。それと上原とは…相変わらずだ。たまに暇だから次もちゃんと来いよなどと言われて行ってるが、別に大したことは無く、会話をずっとしている仲。

まぁ、相手が喜んでいるからいいけどよ。とまぁ……こんな感じだ。唯一喋っていない秋山は……今一番俺が喋りたい相手として変わっていない。俺…最初あいつの事大嫌いだったんだけどな…いつからだ。

こんなに秋山の事が気になってるのはな……放っておけない。






「おいっお前……ふざけんじゃねぇぞ?」

…もう夏になりかける6月…この日に風早と関谷のグループが教師との喧嘩を起こした。勿論、俺は入っていない。一馬も。

俺は窓を見ながらたまにチラ見しながらそのやり取りを見ている。……教師のヤロービビリすぎだ。

「あんたさ、俺たちになんて口聞いてんの?」

「だ、だからな?遅刻、無断欠席、他校との喧嘩が最近目立ってると……」

「それはさっき聞いたってんだよ。俺たちが言いてえのは、んなの本人の勝手だろーが。何で他人のお前にそんな事言われなきゃいけねーんだよ」

「けどお前らは…た、大切な生徒だからこそ…!」

「あァ?思ってない事口に出してんじゃねぇぞジジイ。もう義務教育も終わってんだよ!」

…最後に風早一人だけが、教師を殴る。……何て無様な格好なのだろう。いくら何でもやり過ぎじゃねえのか?

「ははっ!ナイス風早!」

「おう。つーか…こいつの殴られた後の顔最高だな!」

その言葉でまた甲高い笑いがあちこちから聞こえ、周りの生徒はそんな奴らにわざと目が合わないように教科書を読んだり、寝てるフリをしている生徒がほとんどだった。ったく…こっちが迷惑なんだよ。

「…迷惑なんだよね〜お前たち」

「あァ?」

…………一馬は、俺と思った事が一緒なのか、そう声をあげていた。馬鹿かよこいつ……。いや、馬鹿だから言うんだろうな…今はみんな受験のために頑張っている三年生だ。勿論俺たちがそんな事してるわけがない。…そんな正当化している生徒達を見ると…ストレスが溜まる。俺たちには持っていないものを持っているような気がするから。だから、こいつはワザと勝てないような相手に喧嘩になるような言葉を選んでるんだ。……さっきから宮崎の視線が痛い。多分…あいつ馬鹿すぎるよとか言いたいんだろう。だが、悪いな宮崎。俺も馬鹿だわ。…いろんな事が今心に残っているから。

「いやさ…せっかく注意してくれてる教師に言い方考えろっつってんだよ。今頃俺たちの事心配してくれる教師なんかいねぇぜ?」

「確かにな…お前ら短期すぎんだよ。けど、それには理由がある。しょうもない理由がな…カッコつけたいからだ。それか、注目を浴びたいだけに騒動を起こす。…可哀想な奴らだよな」

「お前ら…」

俺もいつの間にか声をあげていた。ちらりと宮崎を見ると、あんたも馬鹿か!?という視線が痛かった。

関谷達が舌打ちをして、俺たちを睨みつけてくる。

……こえー!いや、こいつらとはどうにか避けようと思ってたんだがな…しかも二対5、6人で…勝てるわけねぇよ…。俺がどうする?と思いながら一馬を見ると、ちょうど良く俺を見ていた。あいつの目は…あいつらやったろうぜ。という目だった…。ったく…絶対負けるぜ?という目をすると、お前となら大丈夫だ!…みたいな目をしていた…。仕方ねぇな。

…久しぶりにやってあげましょか。

「ここじゃ話がつかねぇ。…どうやらお前達も、喧嘩したそうな目だからな」

「あれ?バレちゃった?…悪いね〜みんな。…じゃあ廊下行こうぜ」

俺たちが歩き始める途端、俺は手を引っ張られた。

「…宮崎?」

「馬鹿のあんた?」

「…少なくとも馬鹿じゃなかったと思うんだがな…ちょっとしたストレス発散だ」

「……事を起こしたら停学は確実よ?」

「仕方ねぇな。これは俺たちの勝手だ。お前達がどう思っていても俺たちには関係ない」

「あっそ」

宮崎の最後の言葉は、本当に呆れたみたいな声だった。そりゃ呆れるわな…俺だって誰かがストレス発散で喧嘩するって言ったら完全に呆れる。だってさ…今の俺でも俺自身今やってる事呆れるって自分から思ってんだもん。

「じゃあ行くとしますか……」


見てくれてありがとうございます。

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