また歩き出すから…
このまま眠り続けてしまおうか
疲れてしまったんだ
身体がボロボロの傷だらけで
歩くチカラも無くなってしまった
今は此処に留まっている場合じゃない
それはわかっているのに
足にチカラが入らない
歩くなという警告なのか?
此処に居ろと云っているのか?
だったら此処にいるよ
どうせ歩けないんだ
でも、おかしい
身体はこんなにもボロボロで
力も入らずにいるのに
この胸にあるココロは
とても…アタタカイ―――
ココロは身体と違って
ボロボロでも 疲れてもいない
ココロは
此処に留まっている場合ではないことを知っている
そんなココロが
歩くなと、警告するだろうか
此処に居ろと云うだろうか
それなのにそんなことを云っているなら
矛盾しているじゃないか。
そうか。
あの言葉は悪魔の声だ。
自分で考えた、甘い囁き。
疲れているから
疲れているなら
歩くのを止めてしまえ。
此処に留まってしまえ。
そんな囁きを
私は聞き入れてしまった。
現実に目を背けている。
矛盾しているのは私。
私自身じゃないか。
このまま眠ってしまえば
もう目覚めないかもしれない
それもいいな
歩くのは疲れたんだ
でも心の何処かで
此処で眠ってしまうのはもったいない
そう思ってる
まだ幸せを手にしていないから
だったら
幸せを手にしてから
目覚めることのない眠りにつくとしよう
だけどね…
今は少しだけ
ほんの少しだけでいいから
目を閉じさせて―――…
疲れてしまったんだ
大丈夫…
また 歩き出すから――…
どんなに疲れたって、
身体がボロボロだって、
幸せを手に入れるまで、
歩き続けるよ。