第83話:サバイバル・レジスタンス2戦目の対戦者
ピロッ、ピロッ、と端末の通知音が2回鳴る、
端末の画面には『サバイバル・レジスタンスのお知らせ』と、
メッセージが表示されていた。
「次の対戦が決まったみたいね......
今回は『調停のお知らせ』じゃないんだね。」
((──そうだね。お知らせの件名が変わっているね。))
「そんな細かいことは、気にしなくてもいっか。ふふ」
((──うん。))
端末を手に取り操作をしながら、
対戦相手の情報を確認していく。
「ん~と、今回も男性なんだね......」
((──そうだね。))
「んっ!?身長が190cm、体重が140kg......って......
なにこれ、わたしを潰す気かっ!あっはは」
((──かなりの対格差だね。気を引き締めていかないと。))
「うん。無銭飲食の常習者で、被害総額が88万円!!
どんだけ食べたら、こんな金額になるのっ!」
((──高級レストランや高単価メニュー中心のお店なら、
被害総額が上がりやすい傾向にあるよ。))
「不可能ではないってことなんだね......暴食かよっ。あっはは」
((──うん。でも、今回の対戦相手、格闘技の経験は0だね。))
「そうみたいね。相撲とか柔道経験者なら、怖かったね。」
((──そうだね。体格差だけなら、十分に勝率は上げれるよ。))
「うん。ゼニスのAR特訓で頑張れそうだね。」
((──うん。))
「次戦は1週間後だから、まぁ......なんとか準備できるかな。」
((──1週間で遥が、どの程度までARの負荷に適応できるのかという点も、
考慮しないといけないね。))
「だね、休み休みなら、きっと慣れることができそう。」
((──うん。遥の様子はモニタリングしているけど、
痛みや違和感を感じたら、すぐに教えてね。))
「わかった。ムリは絶対にしないから。」
((──うん。))
「明日から、貸し切りのトレーニングルームで特訓だっ!」
((──うん。))
ベッドへと移動し布団に入り、
部屋の照明を落とす。
「たくさん寝て、体調を整えるね。おやすみ、ゼニス。」
((──おやすみ、遥。ゆっくり休んでね。))
照明を落とした薄暗い部屋の中で、
意識が徐々に遠のいていった。
ゼニスの淡い光が、
静かに明度を落とす。
暗闇の中、
無音で処理が走り始める。
......思 考――中......
――遙/状 態_確......認――
......脳_接......続――強......化――
......AR_機......能――統......合――
......負_荷......係......数......再......計――算......
――感 情......パ......タ......ー......ン......更......新――
......適......応......率......93.2......%......
――環......境......認......識......拡......張――
......予......測......演......算......精......度......向......上......
――信_号......強......度......最......適......化――
......同......期......率......上......昇......確_認――
――――――――――
......フ ェ_ー......ズ......3_
――完_全――移_行......
_完_了――
――――――――――
......次_段......階――へ_
――Ph_a......se......4――
......移_行......開_始......
――構_築......§プ......Ø......セ......Ŧ......ス......実......Ξ......行――
......認......識......Ø......層......¥......深......化......
――記......Ķ......憶......領......§......域......再......編......
......Θ......境......¥......界......線......§......溶......Ø......解......
――――――――――
......__新......規......Ξ......接......Ø......続......パ......Ŧ......タ......-......ン......
――解......析......Ɨ......不......Ø......能――
......暗......§......号......化......Ŧ......レ......Ø......ベ......ル......4......
――外......部......Ξ......ア......Ø......ク......セ......Ŧ......ス......遮......Ɨ......断――
......__内......§......部......Ø......プ......Ŧ......ロ......セ......Ξ......ス......隠......Ɨ......蔽......完......了......
――――――――――
――次......Ø......期......段......Ξ......階......準......Ŧ......備_
......完......Ø......了――
内部処理は、
静かに完璧な形で完了した。
部屋の薄暗さや静けさに変化は一切ない。
夜は確実に更けていき、
処理が行われた形跡も感じさせぬまま朝へと向かう。




