第12話 北条家がしている事
場所は北条家、屋内へ移る。
東条は、北条の分家である。
東条を知るために、まず本家の歴史から話は始まった。
イッキ「えーっと、つまりは・・・この北条家は国から除霊の仕事を依頼されてるってことっすか?」
政也「捉え方としては、それでもいい」
イッキ「あれ、違うんすか」
政也「では誠、話してごらんなさい」
誠「うん」
誠「そうだな・・・あー、一輝くんは、魂の存在って信じてる?」
イッキ「たましー?んー・・・正直言うと、それ系に関しては、見たこともないしなぁ。
ロマンとかなしに、分かんねーってのが俺の答えかな」
誠「そうだよね、魂ってありそうだし、なさそうだし、よく分からないよね。
僕も同じ答えかな」
誠「じゃあ、人の気配とか、視線とか、思いとかってどう?
これも目に見えないよね」
イッキ「あー確かにな!
でもそういうのって、実際感じとれるっぽいし、あるんじゃない?」
誠「うん、僕もそう思う」
イッキ「ん?あれ、なんの話し?」
誠「ごめん、くどかったね。
例えば、空気や、湿気や、ウイルスや、紫外線とかも、目に見えないけど、そういうのって世の中に沢山あるよね」
イッキ「あー、じゃあ幽霊もその類ってことか!」
誠「そう!そのとおり!
今言った物の中には、機械を使えば、実際に観測出来るものもあるよね」
誠「逆を言えば、未だ観測できていないものも沢山あるってことだよ」
イッキ「そーいえば、動画サイトでスピリットボックス?とかいう機械を使って幽霊の声を聞く、とかなんかやってたな・・・」
誠「声、も目に見えないけど、声は波長とか振動とかいろんなものが作用しあって出てるよね。
あの機械はそれに似た電子信号みたいなものを受信するもので、空気?や風にのって遠くの動物や人の声を拾ってる場合もあるみたいだよ」
政也「どうも脱線してるな」
誠「あっはい。
ようはね、さっき言った、人間の目に見えないものは、3次元の物ではない可能性があるんだ」
イッキ「は?じげん?じげんってなんだ?」
誠「1次元は横線一本の世界として、2次元は横+縦の世界、3次元はそこに奥行きが出て、立体に見える世界で、僕たち人間は3次元の物までが見えてるんだ」
イッキ「ほー・・・4次元は?」
誠「それが、さっき話してた、目に見えない物がある世界だよ。
今も見えないだけでそこら中にあるんだよ」
イッキ「あー・・・なるほど?」
イッキ「あのさ、いま端末で調べてたらさ、4次元は時間って出たんだけど、どゆこと?頭破裂しそう」
誠「1つの解釈だと思う。
時間、も目に見えない物の、1つだもんね」
政也「そうだ、それら全てがエネルギーと捉える事ができ、我々は可能な範囲でそれらエネルギーの流れを調整しているんだ」
政也「ちなみに、時間は調節できない。
単純に考えれば分かるが、時間を手にとって動かすというのは、時間が影響しているもの全て・・・つまりこの宇宙全てが一つの箱だとして、そのバカでかい箱を、掴んで動かす必要があるからだ」
イッキ「なんかスケールのでかい話っすね・・・」
政也「ただ・・・人1人分の思い・・・もう少しだけ人に触れたかった、例えばこれくらいの思いのエネルギーがあったら、どうにかできそうじゃないか?」
イッキ「それって・・・実際に触れてあげるだけで、何か起こるんですか」
政也「悲しい、というエネルギーが、嬉しいに変わる」
政也「そして、そのエネルギーは誰かの身体にくっついて、嬉しいと思える事を引き寄せる」
政也「例えば、普段誰かにお礼を言えなかった人間がいるとしよう。
その人に嬉しい、という思いのエネルギーがくっつけば、笑顔でお礼を言えるようになる」
政也「それだけで、言われた方も、言った方も少し嬉しさを感じられる。
そうしてエネルギーはくっついた人間に溶け込み、その人間の人生の糧のとなる。
という仕組みだ」




