008 陽菜の料理の腕ってスゴくね?
リアカーを返して食材を買いに行く
やっぱり事務員さんは「サービスするから」の意味を取り違えていたらしく興味津々の目で俺達を見ていた
俺も陽菜も名前で呼び合うから兄妹とは思い辛いかも知れないがワザワザ説明はしなかった
陽菜が持ってきた荷物の中に昆布や削り節やじゃが芋や人参や玉ねぎなどはあったらしいのでその他を買う
豚肉を少しだけとアジ
冷凍のコーンと枝豆とほうれん草
キャベツに豆腐にきのこ類
夕ご飯は僕と陽菜はアジフライにポテサラにほうれん草のバター炒めに味噌汁
オヤジと母さんはアジの塩焼きと肉じゃがとほうれん草の胡麻和えだそうた
俺達とオヤジ達の2種類作るの大変じゃない?と聞くと途中で取り分けるから平気だと胸を張る陽菜
キャミソールで胸を張られたら色々と強調されてマズい
家につくと陽菜は先ずはアジに塩をした
じゃが芋はカットして水に浸けていた
玉ねぎと人参もカットしてじゃが芋も一緒に軽く炒める
陽菜が持ってきたペットボトルの万能だしと水を入れて柔らかくなるまで煮る
ここでじゃが芋と玉ねぎを取り出すとポテサラ用に潰していた
鍋の中にお肉と万能だしを足して再び煮込むと肉じゃがの完成
じゃが芋と玉ねぎを潰したものにはスライスした人参と茹でた冷凍コーンとチンした枝豆を入れ魚肉ソーセージと4Pチーズとゆで卵の半分をカットして追加かし砂糖とマヨネーズで味付けしてポテサラの完成
小さな鍋にはスライスした人参と冷凍のほうれん草を入れ軽く炒めると万能だしで下味を付ける
砂糖と削り節とゴマをすり鉢ですって人参とほうれん草を和えたら胡麻和えの完成
残った鍋にはバターを入れて溶けるまで炒めたらほうれん草残ったバター炒めるも完成
後はお味噌汁に小麦粉と卵とパン粉を付けたアジを揚げればアジフライも完成
さっき残したゆで卵とマヨネーズと母さんのらっきょうを合わせてタルタルソースも作った
なんだ?
この手際の良さと思っていると夕ご飯作りながら翌日のお弁当用の食材を取り分けるようになり料理の手際が上がったとのこと
いやいや
あの甘えん坊のチビがこんなに料理上手になってたら惚れるやろ
ってこんな美人に夕ご飯作ってもらってふたりきりで食べるとか
妹じゃなかったら押し倒すレベルじゃね?と俺の脳内は陽菜を妹ではなく恋人に置き換えようとしていたので暴走を止めるのに必死だった
そんな俺の気持ちを知ってか知らずかキャミソールの上にエプロン姿の陽菜はポテサラの味見と俺に「あーん」としてくる
頑張れ!俺
口を開けるんだぞ 鼻の下伸ばすんじゃなく
テーブルに料理を運び向かい合って食べた
タルタルソース らっきょうの酸味と食感がアクセントで最高 アジフライもフワフワ
ポテサラは出汁と下味が効いててマヨネーズ少なめでも十分旨い ほうれん草のバター炒めも出汁とバターの組み合わせは最強と思える一品だった
「いやー 陽菜の料理スゴい旨い あのお弁当もだけどスゴいな 可愛い上に料理上手とか妹じゃなければ彼氏に立候補したい」
と全く俺のキャラにないことを言うと陽菜は少し驚いたのか目を丸くしたけどその後は嬉しそうに俺を見つめながら微笑んでいた
まぁ校内カースト的にもルックス的にも陽菜の彼氏として俺では力不足なのは分かっているが
まずは仲良い兄妹に戻れたから一安心だな
と思いながら陽菜が料理を作ってくれたのだから俺は洗い物とお風呂の準備をした
あっ洗濯は俺がするとして下着とかはどうするんだろ?
陽菜に聞かないと
評価ブクマありがとうございます。
誤字脱字報告助かってます。




