005 残念ながらレンタルリアカー屋が見つかった
俺は陽菜のお布団の香りに包まれながら陽菜の後ろを歩いている
陽菜には
「背負った方がもちやすいんじゃね?」
と言われたが
「前屈みで歩くと腰が痛くなるから」
と言い訳をした
そう簡単に陽菜のお布団の香りを手放せるものか
とは言え陽菜の所から家まで3〜4キロ?
遠いと言えば遠い
どうしたもんかと思っているとピカピカのリアカーを置いているお店を発見した
俺はお布団を゙持ったままリアカーを゙整備してる人に話しかける
「すいません そのリアカーってここに書いてあるレンタルのですよね?」
「こんにちは その通りですが良くリアカーって分かられましたね」
「何かのアニメで見たような気がして それって今から借りれますか?」
「簡単なチェックだけしますので後10分も待っていただけたら」
「因みにおいくらですか?」
「1日で4000円ですが今から5時迄の返却なら2000円で良いですよ」
「それで借りたいです 待ってても良いですか?」
「じゃあ お店の中でお待ち下さい」
俺と陽菜は荷物を抱えたままお店に入った
「もう少しですが準備出来ますから契約書にサインいただけますか?」
店の中の事務員さんが飲み物を゙出してくれながら言った
「身分証って学生証でも大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ 印鑑も無ければ結構です」
内容を確認して契約書にサインする
厚い中で荷物を持って移動していたので冷房の効いた部屋で飲む麦茶が身体にしみた
契約書と料金を払うと陽菜が話しかけた
「良く気づいたね リアカーレンタルって旗有ったけどリアカーってなんだ?と思ってた」
「何かのアニメで見た気がしたんだよね でそのアニメではリアカーを゙引く少年の後ろで押してる少女がリアカーに乗ってたんだよね」
「そ そんな 私はちゃんと押すからね」
明らかに動揺してるってことは陽菜もリアカーで運んでもらう気だったな
「まぁ 荷物少ないから乗らなければ押さなくても良いけどね」
「さすが翔太 今晩はサービスしちゃおう」
今晩はサービス? 夕ごはんのことか? その言い方は事務員さんが誤解するだろ
っと思っていると
「仲がよろしいのですね」
と不自然な笑顔を俺達に向けて来ていた
慌てて事務員さんから視線を゙外す俺とキョトンとした陽菜
一体俺達はどんな関係に見えたのだろうか?
リアカーの整備が終わったらしく僕たちはお店の前に案内された
荷台にはキレイなシートが敷いてあったのでお布団と荷物を積み込む
これがあればもう1往復もしたらかなりのにもつが運べそうだと陽菜は嬉しそうだった
新しいリアカーは荷物も少いからか軽く引けた
この分なら陽菜を乗せても平気かな?と思い
「後ろに乗っても良いぞ」
と陽菜に言うと
「待ってました」
とリアカーに飛び乗る
だから短いスカートでそんな動きをすると・・・
本日2度目のシマシマパンツとのご対面だった
陽菜は全く気にする素振りも見せず
「楽ちん 楽ちん」
と楽しそうだった
まぁ陽菜は俺のことを男性として見てないからなと思うと「とばすぞー」と言ってリアカーを゙走りながら引いた
「速い 速い」
陽菜も楽しそうだった
リアカーの力は素晴らしくあっと言う間に家に着いた
「じゃあお布団お願いね 翔太」
ただいま〜と言いながらカバンを持った陽菜は階段を駆け上がった
俺はお布団を゙持って上がろうとすると既にカバンを゙運び終えた陽菜が階段の上に立っていた
下から見上げると本日3度目のシマシマパンツとのご対面
俺が慌てて視線を外すと陽菜も気づいたのか慌ててスカートを゙抑えながら
「ひょっとしてマンションでも見えてた?」
と言った
「あれは事故だ 事故」
「見えてたのに何も言わないとかサイテー」
「じゃあどうすれば良かったんだ? パンツ見えてるぞっと言ってもサイテーって言っただろう?」
「確かにそうだけど・・・ ショートパンツに履き替えるからお布団持ち込むの待ってて」
「了解」
俺は階段に背を向けて立つと部屋に入る陽菜の足音が聞こえた
「着替えたから良いよ」
振り返ると階段の上に淡いピンクのキャミソールに白いショートパンツの陽菜が立っていた
ただでさえ長い足を゙階段の下から見上げるとモデルのようにキレイだった
思わず俺は見惚れてしまっていた
評価ブクマありがとうございます。
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