039 プリクラで陽菜を釣る?
電車が駅に着く
「ほら 早く 早く」
浴衣姿の陽菜が俺の手を引いてゲーセンへと走った
「そんなんで走るとコケるぞ」
「コケたら昔みたくおんぶしてよね」
「あの頃のは色々違うだろ」
「あっ まだやってるみたい あそこだよね?」
陽菜の走る速度が速くなった
ゲーセンの前に立つと営業時間が書いてあった
まだ後1時間ある
「間に合ったね」
肩で息をしながら嬉しそうに陽菜が言った
俺達はゲーセンの中に入った
そんなに広くない店内は夏休みとは言え花火大会があったからかゲーセンは人がほとんどいなかった
「このプリクラ新しいじゃん」
陽菜は目をキラキラさせながら説明を読んでいた
俺は倉持さんや吹石さんと撮った時もプリクラのことは良く分かってなかったので今回もチンプンカンプンだった
「分かったから撮るよ 翔太」
陽菜は俺の腕を掴むとカメラの前に行った
今日だけで何度押し付けられたか分からない陽菜の胸はやっぱり柔かい
そしていつまで経っても俺はその感触に馴れなかった
「撮るからねー ハイ 笑って 笑って」
「って 陽菜も吹石さん達もそんなに簡単に笑えるんだ?」
と言っている俺の笑顔は引きつって不自然極まりなかった
「簡単だよ プリ撮ることは楽しいから自然に笑える ダメなら楽しいことを思い出して笑う 浴衣姿の可愛い妹に胸を押し付けられてるとか」
「お前は分かって押し付けてたのか?」
「無意識に当たってるとでも思ってたの?」
「確かに当たるって当たり方じゃなかった それって吹石さんも・・・」
「はい 今は可愛い妹のことだけを考えるの」
「てか この状況で笑えるほど俺は陽キャじゃないから」
「えー? 緊張してるの?」
「緊張しちゃ悪いか?」
「ううん 悪くないよ」
と言うと陽菜は俺の頬に陽菜の頬を゙押し当てた
「いくらなんでもくっつき過ぎだろ」
「いーじゃん 減るもんじゃないし」
「俺の心の余裕が減るんだよ」
「何それ? じゃあこうしたら?」
陽菜は俺の頬から陽菜の頬を゙離すと俺の横顔を見つめた
そのまま陽菜の顔が更に急接近した
俺の頬に柔かく暖かく僅かに湿った部分がぷるっと当たった
「おま・・・ 何し・・・」
「挨拶だよ 挨拶 翔太焦り過ぎ」
ケラケラと陽菜は笑った
「因みにさっきの瞬間撮ってあるからね」
「マジか?」
「大丈夫 誰にも見せないから ほらほら早く撮らないと時間無くなるよ」
それから陽菜に笑わせてもらいながら数枚のプリクラを゙撮った
確かにプリクラの俺は笑っているがいつもより少し顔が赤い気がした
陽菜はどのプリクラので中も楽しそうに笑っていた
「遅くなるから帰るぞ」
「まぁ このくらい撮れたら良いか」
俺と陽菜は3台ある全部でプリクラを゙撮るとゲーセンの入り口に向かった
撮ったプリクラを見ながらニヤニヤしてる陽菜
「おい 前向いて歩かないと人に当たるぞ」
「って 当たるほど人いないじゃん」
ってまるでその会話がフラグのようにメダルコーナーから出て来た人に陽菜がぶつかった
評価ブクマありがとうございます。
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