031 プリクラ初体験
「ところで翔太君は好きな人とかいないの?」
「好きな人かぁ 考えたことなかったな って決してゲイでは無いから 吹石さんは?」
「私は・・・ 好きと言うか気になる人なら」
「吹石さんが気になる人とかうらやましいね」
「そんなこと無いよ 私はモテないし」
「明るくて可愛いと思うけどな 俺と違ってクラスの人気者だし」
「陽菜が良く言ってるけど翔太君は自分のこと分かってないかも」
「分かってない?」
「静かだけど落ち着いていて格好も゙良いし クラスの中心に行きたくないだけでその気になればモテそうだけどな」
「モテるとか分からないけど騒がしかったり目立つのは苦手かも・・・」
「変に騒いでる人達より翔太君の方がステキだと思うよ って私何言ってるんだろ・・・」
吹石さんは真っ赤になって黙ってしまった
俺は何とか声を掛けて良いか分からず黙っているとグループメッセージの着信音が観覧車内に響いた
「絶叫マシーンに乗ってて気づかなかった 今どこ?」
メッセージを゙開くと倉持さんからだった
「今は翔太君と観覧車」
と吹石さんが返信を゙した
「あら 良い雰囲気だったならごめんね」
と言う倉持さんからのメッセージとフザけたようなスタンプ
俺と吹石さんは顔を見合わせて微笑った
そんな俺達のやり取りに陽菜が入ってきた
「私を除いた4人が楽しそうで何より」
と書いては有るがやっぱりフザけたスタンプが付いていた
陽菜は千果さんと藍子さんと花火大会に備えてここに来てるらしい
着いたらメッセージ送るから合流しようと書いてあった
「陽菜が友達連れてくるとか賑やかになるね」
「澪はともかく陽菜も゙合流するんだ・・・」
観覧車の中で俺と吹石さんは会話を交わしているが何だか温度差が有る?と思っていると
「観覧車降りたらここの限定プリクラ撮りに行こう 花火大会近づくともっと混みそうだからその前に撮っちゃお」
と吹石さんは僕の手を握りながら話した
僕が「そうだね」と返事をすると吹石さんのテンションも゙復活したような気がした
観覧車を降りると古屋と倉持さんが待っていた
4人は合流するとゲームコーナーの隣のプリクラのところに行った
「恥ずかしながらこの古屋 プリクラの機械触ったことが有りません」
と大きな声でおどけながら言った
倉持さんと吹石さんは思わず笑っていた
「私がするから大丈夫 じゃあ撮るよ」
倉持さんは古屋を゙引っ張って中に入って行った
「ほらほら 笑って笑って それに離れ過ぎだよ」
中から倉持さんの声がした
「こんなにくっついたら緊張して笑えません」
と言う古屋の声
ものすごく古屋の気持ちが分かった気がした
でも古屋と倉持さんの次に撮る気マンマンの吹石さんは楽しそうにふたりの声を聞いていた
評価ブクマありがとうございます。
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