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 030 吹石さんと観覧車にて


古屋と倉持さんグループメッセージをしたがまだ返事は来ない

「倉持さんは絶叫マシーン大好きらしいから何度も乗ってるのかもね?」

「絶叫マシーンが目当てなのか古屋君とふたりきりでいたいのかビミョーだけどね」

「そんなに倉持さんは古屋気に入ったの?」

「明るい性格で筋肉付いてるから澪の好みでは有る それ以上は私にも分からないかな」

「そっか しかし返事ないね 俺たちも何か乗る?」

「私は観覧車乗りたい 花火が上がる場所とかどこから見れば良いかとか上からチェックしたい」

と言う吹石さんに腕を引っ張られてふたりは観覧車の前に並ぶ


「観覧車がこの向きであっちが入り口だからこっちから花火が上がるのか」

吹石さんはパンフレットの案内と実際の景色を見ながら周りをチェックしている

「今日は花火が上がる前に観覧車止まるんだって」

「観覧車の中から花火見れるならみんな並びそうだもんね」

「高い料金設定にして観覧車回せば良いのに って私達みたいな高校生は乗れないだろうけど あっ 私達の番だよ」

係員さんに誘導されて俺たちは観覧車に乗り込む


「思ったより広いんだね」

「6人乗りって書いてあったよ このサイズの観覧車だと珍しいみたい」

「4人乗りでもう少し狭いかと思ってたのに ちょっと広すぎるかも 翔太君にくっつけないじゃん」

???吹石さんは何を言ってるんだ?

俺が不思議そうな顔をしていると吹石さんは急に慌てたように観覧車の外をキョロキョロと見渡した


「花火はあっちから上がるからあのゴーカートのコースの後ろの高いところからが見やすいかもね」

吹石さんはパンフレットと景色を見比べながら言う

「そうだね あんまり近いと花火を見上げるようになって首が痛くなるからあの辺が良いかも」

「翔太君はそんな近くで花火見たことあるの?」

「小学生の時に祖父の家で 祖父は海の家やっててその組合主催の花火大会があって 俺たちはスゴく近い特等席で見てたら首が痛くなった 後で祖父に『この近さならシート敷いて寝転がって見るんだよ』と教えてもらった」

「それは近そうな場所だね で俺たちって・・・」

「うん 夏休みは俺と陽菜で祖父の海の家に泊まりに行ってたから」

「そっか 兄妹だもんね」

と言う吹石さんはなぜか少し寂しそうだった


「吹石さんは絶叫系に乗らなくて良かったの?」

「実は私は絶叫マシーンは好きでも嫌いでもないんだよね」

「えっ? そうなの?」

「澪が好きだから付き合ってる感じ それに・・・ うんん なんでもない」

「えっと 倉持さんはそんなに絶叫マシーン好きなんだ」

「澪はちっちゃいでしょ? 確か身長制限で小5まで絶叫マシーンに乗れなくて 学校の遠足とか修学旅行でこういう所に来るの寂しそうだったんだよね その反動かも」

「そっか 僕も好きでも嫌いでもないけど陽菜がアレだからあんまり乗ってないなぁ」

「それもあってここでデートにしたんだけどね ごめんね 陽菜」

とひとり言のように小さな声で吹石さんは言っていたけど俺の耳には届かなかった

評価ブクマありがとうございます。

誤字脱字報告助かってます。

実家の農作業の手伝いから少し体調を崩し更新出来ずに申し訳有りませんでした

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