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 018 意識すると不自然になる


「翔太 起きないと置いてくよ」

耳元で陽菜の声がする

時計を見るともう9時

とは言え夏休みだからたまに寝坊しても良いハズだ

って あれ?

昨日の夜に陽菜に

「今度友達と出掛ける時の服を買いに行くから荷物持ちとして付き合って お礼は翔太の服のコーディネートで」

と言われてた気がする


「朝ごはん出来てるから早く食べて」

目覚し時計から天井へと視線を移したつもりが陽菜の顔が目の前にあった

早起きしたのだろう

薄めではあるがしっかりメイクしてある

我が妹さんながらその可愛さに見惚れてしまう

って妹だけど血が繋がってないんだよな


「勝手に部屋に入ってくるなよ」

「何度も声かけたのに返事しないからでしょ それに入られたたくないならカギかけときなさいよ」

確かにもっともな話ではある

これからひとりで頑張った後に寝落ちしても大丈夫なようにカギをかける習慣にしよう


もそもそとベッドから抜け出すと陽菜が悲鳴のように声を上げる

あっ 俺って寝る時はTシャツにパンツだった

「短パンくらいの履いてよねー てか私はなんて格好の人におはようのキスをしたんだろう」

えっ? おはようのキス? 記憶にないんですが

「何言ってるんだ?陽菜」

「あっ ほっぺよ ほっぺ」

「いやいや 兄妹でもキスはないだろ?」

「今日は私の荷物持ちになってくれるから先にお礼を」

陽菜は俺と陽菜が血が繋がってないの知ってるハズだよな? 

「細かいことは良いから早く準備してよ」

陽菜に言われ短パンを履いて朝ごはんを食べる


身支度を整えて出掛ける服を探すが・・・

ろくな服がないな

ロンTの上にグレーのパーカーを羽織り痛みの目立つジーンズを履く

陽菜は玄関に待っていた

「これは 予想以上に翔太の服はお疲れだね」

と言う陽菜はオフショルダーの白いシャツに

デニムのミニスカート

胸は大きいってわけではないはずだが括れる所がくびれているので大きく見えるのだろう

それより何よりミニスカートからのぞく足が美し過ぎる

いくら兄妹とは言えこの服装で陽菜の隣に立つのは問題だなぁと陽菜の言葉に納得するしかなかった 


「まぁ 翔太たから良いか」

と言うと陽菜は俺の腕に抱きついてくる

いやいや 距離感ヤバいだろ

ってか腕に当たる柔らかいものに俺の股間がヤバいかも知れない

結局家を出て駅に着くまで陽菜は俺の腕に抱きついたままだった


電車を降りると陽菜は

「先に翔太の服を買おう」

と言った

まあ陽菜の隣を歩くには少しでもまともな服装にする必要があるなぁと俺も賛成した


半分陽菜に引き摺られるように店に入る

「インナーはそのままで良いとしてアウターはカラーシャツで良いか」

と言うと陽菜は明るいブルーとアイボリーの半袖のカラーシャツを俺にあてがう

「私的にはアイボリーかな? 翔太は?」

「ごめん 全く分からない」

「じゃあこっちで」

陽菜はアイボリーのシャツを選んだ

「せっかくだかパンツも明るいアイボリーで」

「パ パ パンツ?」

「パンツって言ってもズボンだよ」

「そりゃそうか」

「これとこれ 試着してみて」

「同じ物にみえるが?」

「同じ物だよ サイズ感を確かめて欲しい」

「なるほど」

俺は試着室に入るとキツめのパンツを履いた

陽菜を呼び見てもらうと

「このくらいのサイズ感の方がスッキリすると思うよ」

と言われて購入決定

レジでお金を払うと店員さんに断って試着室で着替える

「後は髪型かな 少しさっぱりしようか」

と1000円カットの店に連れて行かれた

陽菜は店員さんに細かくカットの要望を出している

説明がわかり易いのか店員さんもニコニコしながら聞いていた

カットされる間は陽菜は外で待っていた

店員さんが

「可愛い方ですね センスも良いし良い彼女さんですか?」

と話しかけてきたので

「妹です」

と話す

「仲の良い兄妹ですね 羨ましい あっ 出来ましたよ」

と言われて鏡を見ると確かにさっぱりとした俺がいた

こんなに髪を短くしたのはいつ依頼だろう?

店を出ると

「ウンウン やっぱり翔太は素材が良いんだからこうじゃないと」

とニコニコしながら腕に抱きついてくる





評価ブクマありがとうございます。

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