013 陽菜は妹のハズだよな?
「あのな陽菜」
「何? 翔太」
「その服 上から見ると見える」
「何が?」
「その 胸が」
「・・・」
一瞬固まった陽菜は前屈みになり自分の胸元を覗き込んだ
驚いたようにピクッと顔を上げると
「翔太のエッチ」
と言いながらキャミソールの胸元を゙抑えた
「いや 本当にエッチなら言わずにチラチラ見るんじゃね?」
「でも見たんでしょ?」
「見たと言ってもアクシデントだろ てかブラするなり対策してくれ 母さんと陽菜の二人暮らしじゃないから」
「分かった じゃあ荷物取りに行くついでに服も買いに行くから付き合って」
「良いけど 下着選びには付き合わないぞ」
「当たり前 選んでもらう気もないし てかお腹空いた」
「おう じゃあフレンチトースト作るから待ってろ」
「やった 翔太のフレンチトースト大好き」
「俺の愛情がこもってるからな」
「愛情は抜きでお願いします」
「となると甘さが減るぞ」
「愛情だけ抜いて甘さはいるけど」
「うちってハチミツとかシロップとか有ったっけ?」
「俺とオヤジの二人暮らしじゃないと思わないか?」
「だよねー フレンチトーストを゙昔より甘めって出来る?」
「出来ないことはないが焼くのに時間かかるぞ」
「えっ?なんで?」
「砂糖多いと焦げやすいから火を弱くして焼くから」
「そっか じゃあ昔ので良いや 紅茶を甘くかするから」
「俺が甘い言葉ささやこうか?」
「絶対要らない ってキャラじゃないでしょ?」
「確かに俺のキャラじゃないな」
「翔太は優しいんだけど言葉足らずの唐変木だから」
「なんだかエラい言われようだな」
「まぁそこら辺のチャラい奴より全然良いと思うよ 深く付き合わないとだろうけど」
「それって褒めてくれてるのか?」
「一応ね てかお腹減ったから早くー」
「分かった ちょっと待ってろ」
フレンチトーストを゙フワフワにするコツは中火から弱火で蓋をして焼くことだ
時間は掛かるけどそっちの方が美味しい
食感もう味のうちだ
焦らずじっくりフワフワに
「出来たぞー」
「はいはい」
って陽菜はしっかりブラして来たな
キャミソールのヒモと全く違うヒモ学校見えてるんだが良いのか?
外に出るわけじゃないから良いのか
「いただきます」
「どうぞ まだ焼いてるからお替りあるからな」
「う〜ん フワフワ この甘さも良い感じ」
「お口にあってなにより」
「うん これだけはどこのより翔太のが美味しい」
「これだけは?」
「って後は何か作ってたっけ?」
「確かに・・・」
「でもフレンチトースト上手なのはポイント高いと思うよ」
「妹にポイント高いトースト言われてもなぁ」
「じゃあ私の友達ので誰かに翔太のこと売り込もうか? 翔太って好きな人いないの?」
「好きな人かぁ?」
「タイプとはかは?」
「キレイより可愛い系かな 目はくりっとしてて笑顔が可愛くてでも気軽に話せる人?」
「何故疑問形?」
「いや 何でもない・・・」
あれっ
今理想のタイプ考えてたら目の前にいたんだが
いつからそう思ってたんだ?
一緒に暮らしてるからか?
でも学校でもいつの間にか陽菜のことを目で折ってた時あったかも
って妹じゃないか
それに夏休みは何処かに遊びに行かなかったらひとつ屋根の下だ
あー何か変に意識したらふたりきりってマズい気がしてきた
「どうしたの?翔太 ってかお替り」
だからそんな無防備で俺の顔を覗き込むなよ
「・・・ あっ さっきくらい食べるか?」
「流石にそれは多いかな さっきの半分で」
「了解 食べたら買い物と荷物取りに行くぞ」
「買い物? あっ」
俺に胸を見られたのを思い出したのか陽菜は視線を外し顔を赤くした
陽菜を゙意識している俺には陽菜が一段と可愛く見えていた
評価ブクマありがとうございます。
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