012 片付けとアクシデント
「あっ 飯食い終ったら洗濯するから洗濯物出しとけよ 陽菜」
「了解 本当に洗濯してるんだね」
「洗濯は洗濯機がしてくれるから干してたたむだけだけどな」
「それを言ったら世の中に洗濯してる人はいなくならない?」
「まぁそうか あっ食器も洗うから置いけよ これも食洗機だがな」
「分かった それともう少し向こうから持って来たい小物有るから昼から引っ越し付き合って」
「またリアカー借りるか?」
「そんなにないから大丈夫 自転車あるよね?」
「あるけど最近乗ってないな 後で見とくよ」
「お願いね 後もう一つお願いが お昼はフレンチトースト食べたい」
「そしたらお昼にフレンチトースト食べてから荷物取りに行くか?」
「その予定でお願いね」
さっき陽菜が真っ赤だったのはなんなんだろ?
風邪とかじゃなさげで良かったけど
てか良く考えたら今はあのクラスの人気者の陽菜とひとつ屋根の下じゃん
オヤジ達が離婚するまで気にしてなかったけど改めて考えたら何と言う幸運
いやこの距離感なのに兄妹ってことは不運なのかな?
と考えていると
「どうしたの? 翔太 ぼーっとして」
「いやいや考えごとしてるんだから」
「何考えてたの? こうして見ると我が妹はキレイになったなぁとか?」
「それは学校で会ってるからな」
「私は翔太が料理以外の家事こなせるようになってスゴいなぁと思ってるよ」
「それは必要に迫られたからな てっきり俺も母さんや陽菜に付いて行くとかじゃ思ってたけど」
「お父さんひとりにしたらせっかくのこの家がゴミ屋敷になりそうたったからじゃないの? お父さんは生活力なさそう」
「それは言えてるけど まぁ良いか ごちそうさま あっ 食器も持っていくから置いてて良いぞ」
「ありがとう ごちそうさま 私は部屋片付けてるね」
俺は洗濯機をしかけ食洗機もセットするとリビングと風呂とトイレを簡単に掃除した
そう言えば俺とオヤジの洗濯物はかごに入ったままたたんでなかったなと思い洗濯物をたたみだす
男ふたりの洗濯物なんか大した量無いので直に終わった
洗濯が終わり洗濯物を干すと2階に上がって陽菜に声をかけた
「力仕事あるなら手伝うぞ」
「あっ 今は良いかな? 何か有ったら頼むね」
「分かった 俺は部屋にいるから」
と言うと俺は部屋に行き宿題を始めた
「きゃっ」
陽菜の部屋から陽菜の叫び声が聞こえた
「どうした? 入るぞ」
俺はドアを開けて陽菜の部屋に入った
「ダメーッ」
と陽菜は叫んだが後の祭り
衣装ケースをひっくり返して色とりどりの花畑・・・ 違う下着の中に埋もれている陽菜がいた
「ごめん」
俺は慌てて謝ると部屋から出ようとした
「こっちこそ 助けてくれようとしたんだよね ありがとう でも今は大丈夫だから」
そりゃそうだよな
パンツの中に埋もれている姿は見られたくないだろう
「何か有ったら声かけろよ」
と俺は陽菜に言うと部屋を出ていった
キレイな下着でさえ見られたくないなら下着の洗濯はされたくないだろうな
陽菜が自分で手洗いするってのは分かった
でもどこに干すんだ?
あっ陽菜の部屋にもベランダあったからあそこに干すのか
たった3年少ししか離れて暮らしてなかったけど妹がいる生活って色々気を使いそうだな
てか陽菜があんなにキレイになってるから気を使うのかもな
あれ?いけない いけない 陽菜は妹だぞ それに俺には全く似ていない美人の妹
変な感情を持たずに自然に接さないと
と思っていると
「翔太 ちょっとお願い」
と陽菜に呼ばれた
俺は改めて陽菜の部屋に行く
陽菜は部屋の片付けをしている途中なのか押入れの前に脚立を置いている
「あの上のスペースに荷物入れるからちょっと脚立抑えてて」
いやいや 俺が脚立抑えて陽菜が脚立に乗ったら目の前にお尻くるだろ
それにさっきみたくひっくり返す
っても危ないから俺が脚立に乗った方が良いよな
「俺がやるから陽菜が脚立抑えててくれ」
俺が脚立に乗ると陽菜が
「これをお願い」
と段ボール箱を渡してきた
俺が段ボールを受け取ると陽菜は心配そうに俺を見ていた
えっ?これって・・・
胸元の開いたキャミソールの中から陽菜の胸が・・・
俺は脚立の上でバランスを崩しかけたけどなんとか踏ん張った
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