おべんとうばこをださないと

「ただいまー。

さあて。すきなことをやろうっ！」

おとこのこは、いえにかえるなり。

じぶんのやりたいことをしはじめます。

「てをあらったの？」

おかあさんはいつものようにききます。

おとこのこ「まだー」

もう、なんど。

このやりとりをしたことか、、

おかあさん「うがいしたの？」　

おとこのこ「まだー」

まいにち。

おかあさん「せんたくするものはだした？」

おとこのこ「まだー」

まいにちまいにち。

おかあさん「しゅくだいは？」

おとこのこ「まだー」

まいにち。まいにちまいにち。

「おべんとうばこは？？」

おとこのこ「まーだ！」

そんなことばかりしているから。

ついには、おかあさんのかみなりがおちました。

おかあさん「おべんとうばこはだして？って

おかあさんいってるよねえ？？

どうして、まいにちいわれないとできないの？」

おとこのこは、いいかえします。

おとこのこ「だって。かえってきたらさぁ？

やりたいことが、たくさんあるんだよ！。

そんなに、やりたいなら。

おかあさんが、やればいいじゃない？？

そのほうがはやいよ。」

「はぁ、、。」

おかあさんはふかくためいきをします。

おかあさん「おかあさんだって。

かえってきたら、やりたいことはいっぱいあるよ？

でも、すきなことだけしてていいの？？

まわりにめいわくをかけるようなおとなになってもいいの？」

おとこのこはかんがえます。

おとこのこ「、、はぁぃ。」

おとこのこは、しぶしぶやるべきことをしました。

おかあさん「おかあさんだってね？

いちいちこまかいことをいいたくないのよっ？

ちゃんとじぶんで、やってくれれば。

おかあさんはいわなくてもすむんだから、、

じぶんでよくかんがえて。

しっかりしてちょうだい？」

おとこのこ「はぁい。」

おかあさん「それに。おべんとうばこださなくて。

おべんとうばこに。

『しまわれてしまっても』

おかあさん。しらないからね？」

しかし、このときにはすでに。

おとこのこのきもちは、そこにはありませんでした。

「はぁい、」

おとこのこはてきとうに、はなしをながします。

きっとそんなおとこのこに。

ばつ。が、くだったんでしょう。

おとこのこ「ただいま！」

あるひ。おとこのこががっこからかえってきました。

おかあさん「ちょっとようじがあるから。

ちゃんとやるべきことをしてちょうだいね？」

おとこのこ「はぁい。」

おとこのこはへんじをします。

おかあさん「おやつはれいぞうこにあるから。

だれかきても。あけちゃ、だめだからね？？

はやくかえってくるから？

"いいこにしててね？"

」

おとこのこ「はあい。」

おかあさん「じゃあね？？」

おとこのこ「いって、らっしゃい」

おかあさん「いってきます。」

がちゃん、

おとこのこ「やったぁーーー！！！

わーいわーい！」

おとこのこははしゃぎます。

おとこのこ「やっほぉーい！！」

おとこのこは、みにつけていたものをほおりなげました。

おとこのこ「おかあさんがいないと、しずかでいいや。

、、さいきんはうるさいんだよな。

まえは、やさしかったのに。。

おかあさんがかえってくるまえに、やればいいや。」

おとこのこは。

まいにちおかあさんにいわれていたことを、

なにひとつとして。しませんでした。

さて。

おとこのこがおかあさんにいわれたことはなんでしょう。

おやつのこと？

れいぞうこには、おいしそうなおやつがあります。

だれかがきたらあけちゃいけないこと？？

あぶないひとが、くるかもしれません。

いいこにすること？？？

いいこ。

って、なんでしょう。

かえってきたら、まずは。

なにを。

するんだっけ、、？

おとこのこは、てをあらいませんでした。

「やったぁー！！

きょうはけーきだあ！

うれしいなあ。うれしいなあ。」

おとこのこは、うがいをしませんでした。

「あっ。そうだ！

いっしょにじゅーすものもうっ！」

おとこのこは、せんたくするものをだしませんでした。

「なにをしようかなぁ？？

えーっと。げーむにしよっと、！」

おとこのこは、しゅくだいをしませんでした。

「たのしいなぁ！！

あはは！あはは。」

「オトコノコハ、

オベントウバコヲ、

ダシマセンデシタ。」

カタカタカタカタカタ。

おとこのこ「ん？」

カタカタカタカタカタ。

なにかのおとがします。

カタカタカタカタカタ。

おとこのこ「、、なんだ？」

ガタガタガタガタガタ！！！

おとこのこ「うわぁあああ！！」

おかあさんは、まえに。

こう、いいました。

おかあさん「おかあさんだって。

かえってきたら、やりたいことはいっぱいあるよ？

でも、すきなことだけしてていいの？？

まわりにめいわくをかけるようなおとなになってもいいの？」

おとこのこ「だ、、だれか。。」

これじゃあ、ない。

おかあさん「おかあさんだってね？

いちいちこまかいことをいいたくないのよっ？

ちゃんとじぶんで、やってくれれば。

おかあさんはいわなくてもすむんだから、、

じぶんでよくかんがえて。

しっかりしてちょうだい？」

おとこのこ「た、たすけ、、て。」

これでもないなあ、。

あっ！

おかあさん『それに。おべんとうばこださなくて。

おべんとうばこにしまわれてしまっても。

おかあさん。しらないからね？』

おとこのこ「うわぁあああ！！！」

カチャッ、、

あぁあ。

おかあさんのいうことをきかないから。

だからこうなるんですよっ。

よいこのみんなは。

ちゃんと。

おかあさんのいうことをきくんだよ？？

じゃ、ないと。。

おとこのこ「だして！だしてよおぉ！！

おねがい！。だしてええ！！。

おかあぁあさん！！！

たすけて！！！」

おべんとうばこに。

しまわれちゃうかもしれないからね。