能力使用
ある日、人生に落ちぶれた少年、葛井荘司と猫のシャニーが公園で出会った。
その2人は突然2人で1つの身体であるエニューオーという存在になってしまった。
エニューオーにはそれぞれ特殊な能力があり...。
この物語は、そんな動物と人間の絆を描いた異能力バトル小説である。
「これが、エニューオー...。」
「そういや、名前言ってなかったな。」
彼はまた静かにヌローといい、人間の姿に戻った。
「私の名前は、鈴獣瀬。そして、さっきの鷹が私との同位体だ。ラステラって名前だよ。」
獣瀬は荘司を見てニコッと笑い、話を続けた。
「また、エニューオーには能力というものが存在する。」
「能力...?まさか...!かっこいい技を使えたり...!?」
「そのまさかだよ。人間側と動物側、各々が1つずつ能力を持ってる。能力は人によって違って、例えば私は...。」
獣瀬は荘司の頭を触った。
意識が急に飛ぶ。
時間という概念を一瞬だけ切り取り、そこに滞在している様な感覚がする。
学生時代の思い出が薄らと脳内を侵食してゆく。
そして、概念が貼り付けられたかのように意識が戻った。
「...!?い、今のは...。」
「急にごめんね〜。これが私の能力。対象に夢を見せる能力だよ。」
さっき見たのは夢だったようだ。
「あとラステラの方は、炎を放つ弓矢を操る能力だ。」