一心同体。
時は平成233年。夏。
人生に途方も暮れていた少年、葛井荘司。
ある日公園へ立ち寄り野良猫を眺めていると突然猫が襲われ、時が戻り、そして猫はなぜか人間の言葉を喋れるようになった。
これも何かの縁かと家まで連れて行き、名前を付けた。その名は『シャニー』だ。
ひと段落付き、眠りについた翌日...。
___シャニーと荘司は眠った。
翌日...。
「あぁ...ァ!おはよー、シャニー...。」
「...。」
部屋は静まり返る。
(シャニーはまだ起きていないのか?)
薄っぺらい布団を見る。
シャニーの姿は見当たらない。
「はぁぁ!???逃げられたか...!?」
「でも何で逃げねぇと行けねんだヨォぉぉ...!!!」
その時、シャニーの声が聞こえた。
「ん〜???おはようございます...。荘司さん、もう起きたんですかー?」
「おっ!?シャニーどこに居るんだ?」
「荘司さんこそどこに居るんですか!?」
「俺は部屋の真ん中に...」
「ハっ...!?」
身体が勝手に動き出す。
また、さっきは気づかなかったが、身体が身軽になった気がする。
荘司は察した。
「僕も部屋の真ん中に居ますよー?」
「荘司さ〜ん??」
「おい!シャニー...!?お前、今真ん中に居て...動いてるか!?」
「今は動いて居ませんが、先程は動いていましたよー」
「また動け、シャニー。」
「は、はぁ...?」
身体がまた勝手に動き出す。
荘司は確信した。
「シャニー...。俺ら、一心同体...てやつになったみてぇだ。」
「どういうことですかー?」
荘司は正気を失いそうだ。
「俺が、お前の身体に居る。」