悪魔は復活......?
あれから、何日か経って霧山さんが退院した。
...
「き、霧山さんっ!!!お、おは...おはよっ!!あ、あ、あのっ...その...ハァハァ...」
「鈴木さん。とりあえず、落ち着いて。息...荒い。」
は、恥ずかしいぃ///
でも、嬉しいっ...!!
今日...やっと、友達になれるっ!!
「鈴木さん。落ち着いた?」
「うんっ!!」
本当は少しワクワクして落ち着かない。
これでも、落ち着いた方...。
「霧山さん...あ、あのっ...!!と、友達になるって...や、や、約束っ!!...フーフー」
ヤバい...か、過呼吸になりそうっ!!
「あぁ。約束通り、今日から友達だっ!!よろしくっ!!」
やったぁ!!!
嬉しいいいい!!!
「フッ...友達が出来るっていいな。」
「うん!!そうだよね!!」
「私の場合...鈴木さんが...は、は、初めての友達だから///」
え!?
「ほ、本当は...昨日も楽しみ過ぎて眠れなかった///」
か、可愛いっ!!
「霧山さんっ!!可愛いすぎるっ!!」
「う、うるさいっ!!///」
えぇ!?ツンデレ!?
「超可愛いっ!!」
「うるさいっ!!///そんなにも可愛いと言うならば、友達やめるぞっ!!///」
「わかったぁ~♪」
ツンデレ...可愛いっ!!
「あっ!霧山さんっ!!友達だしさ...名字と『さん』付けやめない?名前で呼び合おっ!!」
「ひ、ひ、輝莉///」
えっ...可愛いすぎるっ!!
「優樹、可愛い~♪」
「無意識に言う言葉は照れないのに...意識して言うと、やっぱ、照れるものだな。」
優樹......。
やっぱり、それって...間宮くんのこと?
気になる...。
でも、聞いちゃいけないことだよね...。
きっと、優樹にとって、間宮くんは特別な存在だと思うの。
「優樹っ!!大好きっ!!」
「輝莉...私も大好きだっ!!」
これから、もっと仲良くなろうね。
優樹......。
1時間目が始まった。
「皆っ!!もうすぐで5年3組は終わっちゃうから......大切な人への作文を書きましょう。」
「好きな人でも、友達でも、何でもいいわ。」
大切な人への作文......。
私の大切な人は......。
優樹......二ノ宮先生......。
「2人とも...私の心の支えだよ......。」
私は小声で呟いた。
どうしよ...なんて書こう。
...
やっぱり、優樹の事、書こうっ!!
優樹は私に1番に勇気をくれた人で、大切な友達......。
優樹がいなかったら、今の5年3組はない。
全部......優樹のおかげ。
だから、感謝の気持ちを込めて書こう。
少しでも...伝わったらいいな...。
...
翌日。
作文は貼られ出された。
「優樹っ!!優樹は誰の事、書いたの?」
優樹は一瞬、悲しそうな顔をした。
「秘密。」
私.....嫌なこと言ってないよね?
聞いただけだし...。
「じゃあ、私、優樹の探し出しちゃお~と!!」
私は優樹の作文を探し始めた。
「ダメだっ!!!!探すなっ!!!!」
優樹は叫んだ。
教室の中は静かになった。
「ゆ、優樹...?」
「あっ...ご、ごめんっ!!ほ、ほら...作文見られたら恥ずかしいしっ!!だから......ごめん。」
優樹......。
きっと、優樹は作文を見られたくないんだよね?
それなら...私も何も気づかなかったフリをしなきゃ...。
「そ、そうだよね!!私も...見られたら恥ずかしいしっ!!お互い様だね...。」
「あ、あぁ......。」
何かぎこちない......。
私達、こんなんでいいのかな...?
本音も言い合えないでいいのかな...?
悩みが出来た、秋だった...。
私はトイレに入った......。
...
「輝莉...ごめんっ!!本当に...ごめんっ!!」
あの作文...私は、間宮について書いた。
輝莉だって、私に勇気をくれ、そして、私の友達で、本当に大切な人。
だけど、いつも......頭に浮かぶのは間宮で...。
「...ヒック..ウゥ...間宮ぁぁ...ウゥ...」
間宮がいたら、この5年3組の残りの時間は、楽しかったのかなぁ。
何で......一緒に死のうとしたんだろう。
「...ヒック..止めればよかった...ウゥ...ヒック......」
間宮が好き......それは、昨日も今日も変わらないこと。
きっと...明日も変わらない。
「...ヒック..ウゥ......会いたい...ウゥ...」
会いたいよ...。
私は、間宮しか見えない......。
こんな私......輝莉に知られたくないっ!!
輝莉は何て言うのか......怖い。
ごめんなさい......。
こんな、私で.........。
「...ウゥ..ヒック......」
間宮は、いつになったら生まれ変わってくれるの?
早く......私を慰めて。
私の心の中の時間は止まったままだ......。
放課後になった。
あれから、優樹とはぎこちない。
「輝莉っ!!き、今日...一緒に帰ろ。」
優樹......。
「ご、ごめん!今日...委員会があるから、私...行かなきゃっ!!」
「そっか...。」
この小学校は、5年生から入りたい委員会に入れる。
私は、環境委員。
優樹と正直、気まずかったから、委員会あって、よかった......。
...
委員会が終わり、教室に戻ってきた。
「やばっ!!もう、17時じゃんっ!!」
何で、こんなに遅くなるのかなぁ~!!
先生、話長すぎっ!!
先生の話で30分は越えたっ!!
「グシャッ」
私は何か紙を踏んだ。
「ご、ごめんなさいっ!!持ち主さんと、紙っ!!」
その紙は思わぬ物だった......。
「優樹の作文......。」
見ちゃダメ......でも、気になる。
少しだけ......少しだけなら、読んでもいいよね......。
...
私の大切な人は、もう、この世にはいません。
私は、何度も、何度も、大切なあなたに、守ってもらいました。
あなたがいて、私は、初めての感情を知りました。
一緒にいて、安心する気持ち、優しくなる気持ち、そして、「大好き」という気持ち。
そんな気持ちを教えてもらいました。
あなたといれば、無敵な気持ちでした。
怖い思いなんてなかった。
あなたがいたから、そう思えました。
でも、あなたは、もう、この世にはいません。
どんなに伝えたくても、伝えれません。
あなたが、この世にいなくなる前に、私は、あなたに、この想いを伝えたけれど、本当は、まだまだ、伝えきれてません。
もっと、「大好き」って伝えたかった。
あなたは、この世にいなくなる前にこう言いました。
「お前がドイツに生まれようが、世界の端っこで生まれようが、火星で生まれようが、俺が見つけ出すっ!!!!」
「記憶が消えようが、俺達はまた恋に落ちる......。」
その言葉が、とても嬉しかった。
だって、また、あなたと絶対、巡り会える、また、恋に落ちると確証したからです。
きっと、私達は、強い絆で結びついていると、信じれたからです。
でも、あなたがいない毎日は何かが空っぽです。
あなたに、私は会いたいです。
いつも、あなたの事で胸がいっぱいです。
...
「...ウゥ...ヒック......ウゥ......」
私は涙が止まらなかった。
優樹の作文は3枚にも渡る物だった。
「...ヒック..優樹ぃ...ウゥ......」
優樹は、間宮くんがずっと大好きで、大好きで、たまらないんだ......。
そんな想いを、作文に書いたけれど、きっと、私に見られるのが怖かったんだ......。
『もう、とっくの前に死んだ人がまだ好きなの?』
って言われるのが怖くて......。
「私......伝えなきゃっ!!」
今、伝えないと、きっと、後悔するっ!!
私は......後悔する人生なんて嫌だっ!!
「ダッ」
私は優樹の作文を持ちながら、優樹の家へ走り出した。
「......ハァハァ...」
優樹の家......何処!?!
確か、優ちゃんの家の近くだった...。
だって、1回、優ちゃん達と遊んだ時、優樹の家の前に行ったから分かる...。
...
「優ちゃんっ!!ごめんっ!!待った!?」
「ううん!全然だよ!!皆......まだ来てないもん♪」
「そっか...。」
良かった...遅刻しないで。
遅刻したら、何か言われる!!
ターゲットになるかもしれないっ!!
「あっ!輝莉ちゃん!皆、来たよ!!」
「わっ!本当だ!!すぐ来て、よかった!」
「うんっ!!」
皆...陸くん達も含めて来た。
「ねぇ、皆、知ってた?ここら辺の近所にね、優樹ちゃんが住んでいるんだよっ!」
え...!?霧山さんの家!?
「えぇ!?まじで!?」
「てか、家...見に行かね?」
「貧乏だったらどうする?(笑)」
「皆で......見に行く?」
勝手に、見に行っていいの...?
皆が言うように、貧乏だったら...。
「行こうぜっ!!根暗の家へ!!」
桑原くん......。
「じゃ、私が案内するねっ!!」
私達は、霧山さんの家に行った。
「「豪邸っ!!!」」
優ちゃん以外の皆が声を揃えて言った。
霧山さん......金持ちなんだっ!!
「ガチャッ」
霧山さんが家から出てきた。
霧山さんは、ヴァイオリンを持ってた。
「優樹ちゃんっ!ヴァイオリンのお稽古?」
「あぁ。」
ヴァイオリンのお稽古!?
や、やっぱり、金持ちっ!!
「皆っ!あのね、私と優樹ちゃんが行ってるヴァイオリンの教室の場所、一緒なんだっ!曜日だけ......違うのっ!ねっ!?優樹ちゃんっ!!」
「あぁ。」
そうなんだっ!!
家に行った時も思ったけど、優ちゃんも、金持ちだな~!!
「ガチャッ」
霧山さんのお母さんが出てきた。
「あら、優ちゃんっ!!お友達...連れてきたの?」
てか、超美人っ!!!
ヤバい......オーラがキラキラしてるっ!!
だから、霧山さんも美人なのか。
「はいっ!私の......大切なお友達です!」
「優樹は、優ちゃん以外、昔から話さないけど......皆、仲良くしてくれると嬉しいわっ!!」
え......?
優ちゃんとも、全く話さないけど......。
「優樹ちゃんっ!!ヴァイオリン教室...頑張ってね!!」
「あぁ。」
それから、私達は、優ちゃんの家に行った。
...
「...ハァハァ......この辺のはずだけどな...」
優樹...優樹っ!!
「輝莉っ!!」
「優樹っ!?な、何で...分かったの...?」
「今から、ピアノのお稽古だから、外に出てきたら、輝莉が見えたから......」
優樹...優樹...。
やっぱり、優樹はヒーローみたいだね。
「...ウゥ..ヒック......ウゥ...」
私は涙が溢れ出た。
「輝莉っ!?」
「...ウゥ...優樹ぃ......私は...ヒック...私は、優樹がいつもヒーローなのっ!!」
優樹は驚いた顔をした。
「優樹は、いつも1等星で......ずっと、光ってて...」
「ずっと、私の道しるべなのっ!!」
私は、そう言った後、優樹の作文を見せた。
「輝莉が何で、それを持ってるの!?」
「...ヒック...ごめんなさい...ウゥ......」
「たまたま......見てしまったのっ!!」
優樹は悲しそうな顔をした。
「私じゃ.....ダメかもしれないけどっ!!でも、私が優樹の側にずっといるからっ!!優樹の心の傷も......私がっ...私が癒すからっ!!」
「それに......私は、優樹が誰を好きでいようが...何も言わないっ!!」
「約束するっ!!」
「ポロポロ」
優樹は泣き出した。
やっぱり...私じゃダメなのかな?
「..ウゥ...ヒック...輝莉ぃ...ありがとう...」
「...ヒック......もう、間宮の事より...輝莉の事で...ヒック...頭がいっぱいだ...。」
優樹...。
優樹...優樹...。
大好き。
「私も...優樹の事で頭がいっぱいだよおおおお~...ウワァァァン!!」
私達......心友だね。
ずっと、ずっと......。
心友でいようね。
もう......5年3組が終わった。
今日から、新しいクラスだっ!!
...
「あっ!優樹っ!!おはよっ!!」
「輝莉っ!!おはよう。」
優樹と離れたくないな...。
「輝莉、一緒にクラス表、見に行こ。」
「うん!!」
私と優樹は、クラス表を見に行った。
「輝莉っ!!クラスが一緒だぞっ!!」
「やったぁ!!嬉しいぃ~!!」
優樹と一緒なんて、嬉しい以外の言葉が出ない...。
「輝莉ちゃんと優樹ちゃんっ!」
私と優樹は後ろを振り向いた。
「やったね!!また......同じクラスだね。」
「ドクン...」
また...優ちゃんと一緒......。
嫌な予感がした。
「新しいクラスでも仲良くしようね!」
ゆ、優ちゃん...。
「グイッ」
優樹は私の手を引っ張った。
「花川。私はお前と仲良くする気はない。」
そう優樹が言ってから、私達はクラスに行った。
「優樹ちゃん......。本当、変わってしまったなぁ......。」
そう、ポツリと優ちゃんは呟いた。
...
教室に入ってから、すぐに先生が来た。
「ガラッ」
「皆っ!!おはようっ!!」
に、二ノ宮先生...!?
「今日から、5年2組の担任の二ノ宮タケルですっ!タケルはカタカナですっ!!間違えないようにっ!!」
や、やったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
二ノ宮先生が担任だぁぁ!!!
「先生っ!!このクラス超サイコー!!!」
「本当にっ!!!」
「だって、いじめを止めたヒーローが2人もいるもんっ!!!」
いじめを止めたヒーローって私と優樹だよね...。
何か、私も入ってるって嬉しいなっ!!
「ガタンッ!!」
優ちゃんが突然立ち上がった。
「私も...とっても嬉しいな♪前のクラスのいじめを止めてくれたヒーロー...2人ともいてくれて......。」
「優樹ちゃんは、優しくて、美人で、賢くて、お金持ちで、運動神経良くて...素敵な女の子で、輝莉ちゃんは、優しくて、面白くて、皆の為に頑張ってくれて......2人とも素敵なヒーローなので、皆も仲良くしてあげてね。」
優ちゃん...。
「え~、あんたも充分可愛いじゃんっ!!充分素敵だよ~っ!!」
「うんうん。発言がもう...天使っ!!」
皆、騙されないでっ!!
騙されたら......元の世界に戻るのがムズカシイ。
「皆、ありがとう。私は皆...素敵だと思うよっ!!」
「私は、このクラスが素敵なクラスになると思いますっ!」
優ちゃん......。
嘘ばっかりっ!!!
本当は、こんな事、思ってないくせにっ!!
どうせ......このクラスでもいじめをするつもりでしょ!?
「「パチパチパチパチパチパチ」」
皆、拍手した。
「名前、何て言うの~?」
「あだ名は天使ちゃんで良くね!?」
「天使ちゃ~ん!!」
何で、優ちゃんはこんなにも、皆と仲良くなるの早いの...?
このままじゃ、ヤバい...。
「はいはいっ!!皆、盛り上がってるけど、今から、5年生だけの始業式をやるぞっ!!」
神様...お願いします。
優ちゃんを...優ちゃんを止めてください。




