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だめな奴

今回は、新キャラ菊間と主人公との話しが主要です。ぜひとも温かい目で見守ってください、ではどうぞ!長いですが・・・(汗)

 新しく富山県から転校してきたという 菊間 勇 ・・・見た目はきのよさそうな、元気いっぱいの男子だが、昨日のあの言葉・・・『マフィアは情報をつかむのが早いんだぜ?・・・どうなるかわかってるよな?』・・・マフィアって、怖いものだったんだ。


      演劇部放課後、屋上にて


 屋上にはけして心地よいとはいえないけど、涼しい風が吹き付けていた

 私は、誤解も覚悟で、菊間を呼び出した

 菊間は全てをまるでわかってるかのように 


        演劇部休憩時間


  「菊間さ、あの・・・そのだな・・・えっと!」

 勇気がない私はうじうじしていると

  「・・・放課後に屋上な、誰にも見つからないようにな。んじゃ!」

 簡単に場所と時間を指定して菊間は言ってしまった・・・まるでこのことを予定していたかのように


       今

   

 あいかわらず、風が吹き付けていた・・・

 先に切り出したのは、菊間だった

  「何聞くんだよ?ま、昨日のことだろ」

 天気は晴れから雨に変わりそうだった

  「うん」

  「俺は、マフィアだよ。お前の父親が裏切った『黒瀬組』のな、若頭さ」

 菊間は空を仰ぎながらいった

  「やっぱりか・・・若頭ね・・・なんだか、やくざみたいじゃないか?そこはボスとかじゃなく?」

  「そんじょそこらの、マフィアじゃないんだぞ。お前の父親はな、組を捨てて。ボスを捨てて。部下を仲間を捨てて。こんなぼろ中学校にきたんだ!」

  (ぼろって・・・)

  「お前の父親はマフィアの世界にとって一番だめな罪を犯した・・・『取引先と取引し、死人を出すこと』だ」

 風はとまった

  「お前の父親はな、人殺しなんだぞ?」

  「え・・・」

 私の父親が人殺し?え・・・まって、えっと・・・ええ・・・

  「なんて、いうと思ったか?」

 菊間は混乱している私を尻目に、笑っていた

  「菊間」

  「ごめん」

  「でも、大罪を犯したのは確かだ。マフィアは裏切り者は許さない、だって秘密がばれるかもしれないんだからな・・・秘密をばらさないようにするのは・・・わかるよな?」

 背筋がぞっとした

  「ばらしたとかいうのは?」

 菊間はこちらを見て、当然のような顔をした

  「秘密は絶対守るのが主義なんでね、マフィアは」

 屋上のドアに手をかけていった

  「お前、そんな生半端な覚悟ではしゃいでたんだろ?甘いんだよ。マフィアにもうお前は片足突っ込んじゃってるんだよ、・・・お前の友達もな」

 階段を下りながらも鋭く暗くしっかりとした声でその言葉は聞こえた

  『だめな奴』

 カンッ!カンッ!・・・階段を下りていく音が聞こえて屋上は私独りになった

 無性に自分が無力に思えて、空を見上げると、雨が降ってきた

 サアアアアッ・・・

 雨が、乾いた屋上のコンクリートをぬらし、私の顔も体もぬらした

  (だめな奴か・・・そっか)

 雨は無性にも地面に振りそそいだ

 心の奥底には言葉が響いていた

  (だめな奴)

 わたしはしばらく、そこに座りつくしてしまった・・・


  マフィアって怖いものだった。


 

なんだか、くらい話で、混乱してしまうような感じでしたが理解できたでしょうか?できたら嬉しいです。まだまだ続いていきますのでお願いします!!

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