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異世界でも動画配信者  作者: ワクルス
レッツゴー異世界
2/13

異世界に行ってみた2

ファースト異世界人と接触する。


下着って動画に載せるのセーフだったか?

いや、一応消そう。


俺は動画を削除する。


まぁ、せっかく人に出会えたんだ、話を聞きたいな。


「すいません、僕聞きたいことあるんで終わったら来てくれません?」

「そっぽは向いたら?」


そうか、ずっとこの子の方向いてたわ。


女の子は笑顔なのになぜか目が笑っていなかった。


俺は茂みの方に行き座る。


あんまり怒ってない様だったし良かった。

静かな怒りは感じたけど。


ていうか、喋ってた言語って日本語だよな?

ここ異世界なのになんでなんだ?

……気にしても無駄か。

逆に日本語でラッキーでいいや。


待ってるうちに能力について確認しておこう。


動画撮影、録音、編集、投稿、配信。

撮影、録音、編集に関してはプロの映画作りでも使われるレベルだ。

すげぇ、CGも作れる。


投稿や配信はそのまんまだな。


俺のチャンネルは無くなってたし新しく作らないとな。


とりあえず、編集してみるか。

動画は……さっき消したから適当にその辺撮って編集するか。


お、爆発のエフェクトあるじゃん。


ドッカーン


いい音だ。


ドッカーン、ドッカーン、ドッカーン


俺は面白がって何回も押す。


すると、音を引き寄せられたのか鼻息がフンと俺の顔にかかる。

俺は見上げるとそこには目に血が走ってるイノシシのような動物がいた。


「「「フン!」」」


しかも、結構な数で。


イノシシはキバむき出しでヨダレを垂らす。


俺は足をガクガクさせながらその場に固まる。


「死ぬ、ちぬ、おっちぬ……」


そんな中、女の子が話しかけてくる。


「で、話って何?」

「そ、その前にこ、こいつら。たっ助けて」

「え?」


女の子は顔を上げてイノシシ達を見る。


「あ、くるイノシシだ。下がってて」


女の子は俺の首根っこを掴んで後ろに投げる。

そして、鞘から剣を取り出す。


俺は尻もちをつく。


痛い。


イノシシはフガフガと鼻息を鳴らしながら女の子に突進する。


ボキッ


地面にある太い枝を簡単にへし折る脚力で飛び込む。


シュッ


女の子は剣を振ると瞬く間に1匹のイノシシの首が落ちる。


「え、すご」


冷静にイノシシを見続ける。


イノシシ達が束になって突撃して来てもかわし、体勢を戻す勢いを利用し剣を振る。

切った後の女の子の姿勢は美しくキラキラとした何かが舞っている様だった。


俺はその光景を見て咄嗟に動画を撮影する。


女の子は闘牛士のようにヒラヒラとイノシシの突進をかわす。


そんな中、女の子の背後にいるイノシシが突進してくる。


「危ない!」


俺は女の子に向かって叫ぶ。

が、女の子は近くの石を後ろに蹴る。

石はビュンと空を切りイノシシに当たる。

イノシシは後ろにのけ反り、その隙に女の子が切る。


女の子が切った後には一瞬の静寂が立ち込める。

心配いらなかった。


木々の間から盛れる陽光が血しぶきすらも宝石のように美しく輝かせる。


一つ一つの所作に丁寧さがあり、返り血がつこうと美しさを保つ。


俺が見惚れてる間に女の子はイノシシ達を全てやっつけていた。


「大丈夫?」


女の子は笑顔で手を差し出す。


俺は無意識にパチパチと手を叩く。

本当に綺麗だった。


「……なにゆえ拍手?」


女の子はポカンと首を傾げた。

俺は女の子に手を貸してもらい立ち上がる。


血とかのグロ表現があるから普段は撮らないのに、なんか撮りたいって気持ちが湧いてくるぐらい凄かったな、この子の動き。


女の子は俺を立ち上げると座り込み何かしている。


ぐちゃぐちゃ


なんかドロドロなものを切ってるような音だなぁ。


俺はイスタが何をしてるのかをのぞき込む。

すると、イスタはイノシシを手際よく解体していた。


やば、グロ。

ここは保存用でもカットしておこ。


イノシシを丁度よく解体すると小さな巾着袋に入れる。


多分、あの中の空間は見た目より大きいんだろうなぁ。

四次元○ケットみたいな。

ラノベで見た。


全てのイノシシの解体が終わると女の子は立ち上がる。


「それで、話って?」

「いやぁ実は――」


俺は異世界から来たことやこの辺のことを知らないこと、そんな諸々。


「異世界からか、すごいね。でも、改めてこの世界って何? って聞かれると分かんないよ」

「そこをなんとか」

「とりあえず、町に向かおう」


町があるんだ。


俺達は街を目指して進むことに。


「ところで……」


女の子は俺の方をむく。


「この森ってどうやったら出れるの? 油断したら迷っちゃって」

「あぁ、それは……」


動画は消したな。

つまり、俺も分からない。

困ったな。


「私達死んだね」


女の子は頭を下に向けてうなだれる。


「不穏なこと言うのやめてくれ」


早く森を抜けないとな。


俺は人魂を出す。

これってドローンみたいに撮影出来るのかな?

俺は人魂を上空に上げるイメージをする。

すると、人魂は天高く上がる。

俺がスクリーンを見ると、森の木々が広がっていて奥の方に町が壁に囲まれているのが見える。


「とりあえず、町はあっちに行けばいいみたい」

「おぉ、便利だね。いい個人魔法持ってるね、異世界から来たお兄さん」


能力じゃなくて個人魔法っていうんだ。

めんどくさ。


「そういえば、自己紹介がまだか。俺の名前は銅鳥裕也、よろしく」

「私はイスタ、よろしくね」


町に行くまでの道中はこのイスタの世話になろう。

さっきのモンスターみたいなやつだって普通にいるだろうし。


俺達は街へ向かって歩き始める。


「じゃあ、歩きながらでいいから色々教えて」

「分かった」


さてと、どんなカルチャーショックが来るかな。


イスタはふぅと息を吐き俺をじっと見る。


「勇者を称える勇者教とそれの女神バージョンの女神教っていうのが大半の人が信じてる宗教がある」

「ほう、それで?」

「……宗教がある!」


……


「なるほど!」

「うん!」


わぁ、スゴいわかりやすーい。


「まぁ、名前の通り勇者を信仰するのと女神様を信仰するからその2人をバカにするような発言しなければ多分大丈夫じゃない?」


女神のバーカとか、勇者のハゲ頭とか言うのは流石にアウトってことか。


「それ以外は……」


イスタは首をブンブン振る。


まぁ、俺も日本で気をつけること何?とか聞かれてもマナー守れとしか言いようないからな。

イスタは頑張った方か。


俺はイスタにありがとうと言い、イスタは俺にどういたしましてという。


「そういえば、なんであそこで服洗ってたんだ?」

「あぁ、実は、ドロドロバっていう馬みたいなモンスターがいるんだけどね。そいつ、泥を吐いて攻撃するんだよ。それに当たっちゃって」


名付けと見た目情報的にドロドロなロバなんだろうな。


「ていうか、ごめんな。あんまマジマジ見ちゃって」

「あんなに見られたら流石にだけど、私があそこで洗ってたのが悪いんだからいいよ」


イスタ、優しい。


「でも、怖くなかったか? 男に見つめられるって」

「ん? いや、別に男も女もそんな関係ないよ。見た感じ私の方が腕っ節強そうだし」


イスタはハハハと笑って流す。

確かにイスタはいい動きをする。


でも筋肉量を考えると少しばかし俺に軍配が上がるだろう。

24時間筋トレしてみた動画を撮った俺だぞ。

筋肉痛で死にかけたけど。


「ちょっと、握手しようぜ」

「え? いいけど」


イスタは困惑しながら俺に手を差し出す。

俺はその手を握り思いっきり強く握る。


「あ、ごめん。普段から魔力使ってて」


イスタは申し訳なさそうにする。


魔力は身体強化ができるのか。

うん、なら男女の力なんてないも一緒だな。


俺は全てを納得しイスタから手を離す。


「とりあえず、町まで行こ」

「おう」

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