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異世界でも動画配信者  作者: ワクルス
レッツゴー異世界
11/13

ゴブリンハザード止めてみた3

「お前ら、俺の作戦を聞いてくれ」


俺は2人に思いついた作戦の概要を話す。


「ほんとにするの?」

「ユウヤ、ちょっと酷い」

「それがいいのは分かるんやけどそれ思いつくお前の脳みそどうなっとんねん」


皆は俺にちょっとドン引きする。


酷くね?


俺は魔法の詠唱をする。


「神よ、我に石を与えたまえ」


俺は手元に石を2つずつだす。


「今できることがこれしかないんだからやるぞ」

「今1番何とかなりそうなのはそれしかないしね」

「分かった」

「ユウヤ、枕元に盛り塩しときや。多分、エンペラーがお化けになって出てくんで」


そこまで言うほど酷い作戦じゃないんだけどな。


「行けミュール」

「わにゃー」


ミュールはケンケンをさやにしまいエンペラーに向かって突撃する。


エンペラーはミュールに向かってこん棒を振り下ろす。


ミュールは片腕でこん棒を受け止め押し返す。


エンペラーの馬鹿力に対抗出来るミュールすげぇ。


押し返され体制が不安定になったエンペラーのこん棒を持つ手に向かって回転しながら飛び上がり蹴る。


ズドーン。


エンペラーのこん棒を持つ手はミュールの蹴りで地面に叩き落とされる。

エンペラーが少し苦しげな顔をしたと同時にミュールはエンペラーの股下まで行くと思いっきり金玉を蹴りあげる。


「グゴォ……」


エンペラーはあまりの痛さに悶絶し股間を抑えて膝をつく。


体つきが男らしいからもしかしてと思ったがビンゴだったな。


「イスタ、これを」


俺はイスタに石を投げ渡す。


「恨まれても知らないからね」


イスタはエンペラーの鼻の穴に石を突っ込む。

エンペラーは股間に走る激痛と鼻から息を吸えない苦しみでドンドンと顔を青ざめる。


エンペラーは少しすると口を開いて呼吸をし始める。


「今だ。ミュール」

「あいあいさー」

「いややー」


ミュールはケンケンをエンペラーの口の中に入れる。

エンペラーは口呼吸をし終わったのか口を閉じケンケンの刃を噛み砕く。


「ユウヤ、お前ド畜生やんけ」

「うるせー、あんな章終わりに出るようなボスキャラをこんな序盤に出てくるのが悪いんだろ」

「ユウヤ、金的とかしていいのは魔王だけなんだよ?」


魔王にもしちゃダメだからな。


「今回は仕方なくだからな?」


ほんとごめんな、エンペラー。

俺もお前が金的されるのを見てちょっと自分のが気になる。


この場でお前の痛みを理解してあげれるのは俺だけだ。


剣を噛み砕いた効果が出たのか口から血を吐く。


やっぱり、中は脆い。


ケンケンの刃が生えてくる。


「じゃあもう1回行こうか」

「いややー」


ケンケンは泣き叫びながらミュールに無理やり口の中に押し込まれる。


イスタはエンペラーが鼻の中の石を取れないように鼻穴に向かって蹴りを入れて石をさらに押し込む。


エンペラーは口から血を出しながらもグワグワと泣く。


変な泣き声だなぁ。


「ケンケン、もう1回行く」

「いやややぁぁー!」


ケンケンもケンケンで心なしか涙目だ。


心苦しいが我々の為に頑張ってくれ。

さてと、こっちは時間の問題だな。

あとは……


俺は後ろを向く。


こっちの方か。


モニターにも映ってはいたが、ゴブリン達が氷の床を突破し始めた。


エンペラーは時間の問題だがゴブリン達が来たらエンペラーを倒す時間を稼げない。

かと言ってクイーンとかいうエンペラーの次に怪力なやつを倒せるほど俺は魔法を使いこなせてない。


今、俺が出来ること。

簡単な魔法を撃てる、戦局を色んな視点から見れる、動画を撮れる、動画を編集できる、動画をスクリーンにしてどこでも出せる。

これにするか。


俺は様々な所にスクリーンを出す。

そして、一斉に動画を再生する。


[どうも皆さん、こんにちは――]

[どうも皆さん、こんにち――]

[どうも皆さん――]

[どうもみな――]

[どうも――]

[ど――]


様々なところから俺やイスタ、ミュールやケンケンの声が聞こえてくる。

ゴブリン達はこの声に反応し声がするところに殴りかかる。


残念、それ全部俺達が撮った動画。

バカだねぇ。


俺がゴブリン達を嘲笑っているとエンペラーが地に伏せる。


「死んだ?」

「いやまだ。トドメ入れないと」


イスタはそう言ってエンペラーの顔を自分の方向に向けさせる。

そして、口呼吸をしたタイミングで足と手で口を抑え剣を口の中に入れて口の中で突き立てる。

剣から血が伝ってイスタの腕から滴り落ちる。


イスタが剣を抜くとぐったりとエンペラーは倒れる。


倒せたんだ。


「まだ喜べないけどな」

「ユウヤ、クイーンは任せて。ミュールと一緒に他の雑魚を」

「分かった」


クイーンはそこまで強くないのか。


俺とミュールは雑魚どもを倒しまくる。

ミュールが切り込んで俺が援護をする。


シュッシュッシュッ。


次々と落ちていくゴブリンの頭。


俺はイスタの方をチラッと見るとクイーンの攻撃を華麗にかわし着実にダメージを与えていた。

イスタの冷静な行動はクイーンの攻撃を全て無意味にし、ただただ一方的に切り殺した。


イスタすげぇ。





全てのゴブリンを討伐し終わる。

日が傾き太陽が赤く輝く。


「倒した倒した」

「満腹満腹みたいに言うなよ」

「クイーンとエンペラーの解体済んだよ。クイーンは肉が柔らかいから売れてエンペラーは死体でも研究所に高く売れるね。数が少ないから」


つまり、今日は贅沢できるってことだ。


いやぁ、にしても疲れた。

頭をフル回転させまくったからな。


俺は地面に腰を下ろす。


ミュールはイスタから貰ったゴブリンクイーンの1部を焼いて食べる。

俺がその光景をグロと思いながら見てるとイスタが近づいてくる。


「ユウヤ、ありがとうね。ユウヤがいなきゃどうなってたか」

「俺はただ作戦考えたりしただけ。お前らの方がよく頑張ってた」

「いやいや、ユウヤだってあの動画ってやつで他ゴブリンの注意引いてたでしょ。あんなのできるのユウヤぐらいだよ、本当に」


イスタはちょこんと俺の隣に座る。


「私、ユウヤが来てくれるまで1人だったからさ。仲間ができて本当によかった」


イスタは俺に微笑みかける。

俺はその笑顔に顔を赤らめ、そっとイスタから顔を背ける。


……まぁ、俺はまだまだ未熟だけどな。

魔導書の翻訳をもっと進めないとな。

あ、あと動画編集も。


やることはいっぱいだ。


「明日からも頑張るぞー!」


俺は立ち上がってうーんと体を伸ばす。


「じゃあ帰ろうか」

「分かった。ミュール、帰るぞー」


イスタも立ち上がり、帰り支度を始める。


「ん、待って。ゴブリン達まだ残ってる。一応食べないと」


ミュールはそう言ってそこら辺で倒れてるゴブリンをもったいないと言った顔で見る。


「食べ残ししなくて偉いなぁ。でも、そいつらは食べなくていいんだぞ。お前には狂イノシシがいるだろ」

「え、お腹の中に入ったものの名前とかいちいち覚えてないから分かんない」

「分かってんじゃねぇか」

「ミュール、ユウヤの言う通り帰るでー」

「まだ食べたーい」


腹ぺこ猫耳。

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