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第四話:時空操作の兆し

「転生したら時間を持て余せるようになった件」


第四話:時空操作の兆し


ギルドの朝は早い。

太陽が昇りきる前から、訓練場では冒険者たちが動き始めていた。


「よし、今日もやるわよ。」


「……セレスティア、お前元気だな……。」


「ふふっ、これくらい当然よ。」


セレスティアは朝から絶好調だった。

銀色の長髪を背中でまとめ、ローブの裾を翻しながら俺の前に立っている。


俺は昨夜の疲れがまだ抜けきっていない。

昨日の模擬戦で「時空操作」を発動させようとしたけど、結局暴走して終わった。


「今日こそ成功させる。」


「その意気よ。」


「その前に……魔法の基礎訓練、な。」


「……またかよ。」


「当然でしょ? 使えないんじゃ困るもの。」


セレスティアが手をかざす。

「ファイアボルト!」


火の玉が生まれ、空中を一直線に飛び、標的に命中。

炎が爆発し、土煙が舞う。


「……見事だな。」


「修也もやってみなさい。」


「……よし。」


俺は手をかざす。

魔素の流れを感じ取る――

(集中しろ……)


「ファイアボルト!!」


ボフッ。

煙が出るだけだった。


「……おい。」


「またダメ?」


「はい、やり直し。」


セレスティアが微笑む。

「魔素の流れをもっと"感じて"。」


「感じてるつもりなんだけど……」


「"感じる"だけじゃダメ。"繋がる"のよ。」


「繋がる……?」


「そうよ。魔素と自分が"同化"するように――」


俺は目を閉じる。

手をかざし、もう一度――

「……ファイアボルト!!」


ゴォォッ!!


今度は炎の球が生まれた。

でも――軌道がずれて標的の横をかすめて消えた。


「おしい。」


「惜しくない……俺は才能ないのか?」


「違うわ。」


セレスティアが俺の手を掴む。

「あなたには"才能"がある。でも、"方法"が間違っているの。」


「どうすれば……」


「もっと"感覚"を研ぎ澄ませて――」


セレスティアが一歩近づいてきた。

顔が近い。

髪が頬をかすめて――

「……お、おい。」


「あ、近かった?」


「近かった……!」


セレスティアは「ふふっ」と笑った。


「ちょっとからかってみたの♪」


「……マジかよ。」


◆ レオンとの再戦

「もう一度やるぞ。」


「いいだろう。」


レオンが剣を抜く。

俺は両手をかざした。


「……時空操作!!」


空間が歪む――

だが、制御できない。


「――しまった!!」


レオンの剣が迫る。

その瞬間――


「時空加速――!!」


俺の体が"加速"した。

レオンの剣をギリギリでかわす。


「やったか……?」


「いや、まだだ!!」


レオンが追撃してくる。

俺は剣を握った。


「――ハァァッ!!」


俺の剣がレオンの剣を弾いた。

その瞬間――

「ぐっ……!!」


時空操作が暴走して、視界が歪んだ。


「修也!!」


セレスティアの声が遠くに聞こえる。


「……やっちまった。」


「ここまでだ。」


レオンが剣を収めた。


「修也。」


「……悪い。」


「いや……いいものを見せてもらった。」


「お前……笑ってるな。」


「ふっ……悪くないぜ。」


◆ セレスティアとの特訓

「でも、惜しかったわよ。」


「……そうか?」


「ちゃんと"感じていた"わ。」


セレスティアが俺の額をつつく。


「次はちゃんと"繋げて"ね。」


「繋げる、か……」


「焦らないで。あなたには時間があるから。」


セレスティアが微笑む。

その笑顔が……やけに眩しく見えた。


◆ 高ランクダンジョンへの挑戦決定

「修也、次のダンジョンの推薦が来たぞ。」


ギルドマスターが地図を広げる。

「レベルⅢのダンジョンだ。」


「……やってやる。」


「その意気よ。」


セレスティアがにっこりと笑った。

「次は――本気で行くわよ?」


「……望むところだ。」

TEPEN作

引用は許可取らなくてもタイトルと著者名を出してくれたら大丈夫です。

オープンチャット「国なりきり及び雑談オープンチャット(国家運営)(雑談)」

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