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第一話:転生したらチートでしたが、魔法が使えません

「転生したら時間を持て余せるようになった件」



第一話:転生したらチートでしたが、魔法が使えません


ギルド内が静まり返った。

いや、正確には"静まり返った"というより――ざわついていた。


「スキルレベルⅩ……だと?」

「嘘だろ……!?」

「レベルⅩなんて……英雄クラスの冒険者でも存在するのか……?」


冒険者たちのざわめきが耳に刺さる。

俺は受付の前で硬直していた。

――いや、何が起こっているのかは理解している。

「時空操作」のスキルがレベルⅩであることが発覚したからだ。


「……おい、新人。」


筋骨隆々の男が俺の肩をがっしり掴む。

「てめぇ、何者だ?」


「いや……俺もよくわからないんだけど……」


「ふん……怪しいな。」

男が拳を握りしめた瞬間――


「ちょっと待って。」


鈴の音のような声が響いた。

振り向くと、そこには銀髪の少女――セレスティアが立っていた。


「この人に手を出すのは、やめてもらえる?」


「セレスティア様……!」

「第一王女……?!」


周囲の空気がピリッと張りつめる。


「彼を"試す"のは、まず私からよ。」


俺は思わず、セレスティアを見た。

「おい……"試す"って……?」


セレスティアは微笑んだ。

「あなたの"力"――私に見せて?」


「……マジかよ……」


◆ 基礎魔法訓練→できない

ギルドの裏手にある"訓練場"。

そこは模擬戦やスキル練習のための場所らしい。


「さあ、始めましょう。」

「いや、始めるって何を?」


「魔法よ。」


「……いや、俺は"時空操作"なんだけど……」


「魔法が使えないと、冒険者としてはスタートラインにすら立てないわ。」


セレスティアが手をかざす。

「ファイアボルト」


空間に火の玉が浮かび、一直線に飛んでいく。

壁にぶつかり、炎が舞った。


「基本魔法よ。じゃあ、あなたもやってみて。」


「おいおい……無茶言うなって。」


「ふふっ……やってみないと、わからないでしょ?」


俺はため息をつき、手をかざす。

「……ファイアボルト!」


ボフッ!!


「……え?」


火の玉どころか、煙すら出ていない。


「えーと……?」


「ふふっ……やっぱりね。」


セレスティアがくすっと笑う。


「どうやら、"魔素"の扱い方を知らないみたいね。」


「魔素?」


「魔法は、魔素をコントロールして発動させるものよ。あなたの"時空操作"は別次元の力だから、魔素の扱いが不慣れなのね。」


「つまり……俺は魔法が下手ってことか。」


「いいえ――"可能性"があるってことよ。」


セレスティアが俺の手を取った。

「力を感じて……"魔素"の流れを探ってみて。」


「……」


静かに目を閉じると――

確かに"何か"が流れている感覚があった。

まるで、空気の中に溶け込むような――


「……これか……?」


「そう、そこに"触れる"の。」


俺は手を前に出した。


「……ファイアボルト!!」


ゴォォォォォ!!


火の玉が空間に浮かび上がり、一直線に飛んでいった。

壁に直撃し、爆発音が響く。


「……やった。」


「ほら、できたじゃない。」


セレスティアが微笑む。

「あなた……やっぱり"すごい"わ。」


◆ 修也とセレスティアの関係の始まり

「あなた、これから私と一緒に行動してもらうわ。」


「……なんでそうなる?」


「"時空操作"の力があれば……"ダンジョン"攻略の切り札になるかもしれないから。」


「ダンジョン?」


「そう。"世界"に点在する迷宮よ。」


「ふーん……つまり"冒険"ってことか。」


「そう。そして――あなたにはそれができる。」


「……俺に?」


セレスティアは俺をじっと見つめる。


「"時空操作"が使えるあなたにしか、できないことがあるからよ。」


「……なるほどな。」


こうして、俺の異世界生活は――

"時空"を超えて始まった。

TEPEN作

引用は許可取らなくてもタイトルと著者名を出してくれたら大丈夫です。

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