彼氏の家族
ヴァルダマーナが日本からの物資で一番興味を示したのは意外にも教科書だった。
色々な物も興味はあるが、そのオーバーテクノロジーを生み出す基礎が教科書に詰まっているのならばその教科書を読みたいと言うのだ。
ただ迦暢はチート的に文字を読めるし書く事も出来るが、ヴァルダマーナが教科書を読むとなると日本語を覚える必要がある。
「読んであげるよ?」
「いや、全て読んでもらうのは迦暢も大変だろう。なにか簡単な読み物から読み方を教えて欲しいのだが」
「じゃあ、子供用の教科書を送ってもらうよ」
「悪いが頼む。あと、」
「あと?」
「すまないが、父上と弟に会ってもらえるだろうか?」
カルリトスの一件で迦暢が離宮にいる事を王様には知られているのは迦暢も理解している。騒ぎを起こして便宜を図ってもらったのに挨拶もしないというのは確かに失礼だろう。しかし彼氏の父親、しかも王様に会うと言うのは躊躇しなくもない。
「そうだよね。お世話になってるんだからご挨拶しないとだよね」
「今後何をするにも父上とは一度顔を会わせておいた方が良いだろう。アーロンにも迦暢の国の本を読ませたいので会ってくれると嬉しい」
「そういう理由なの?パーサさんは?」
「パーサ兄上はまた今度で良い」
必要最小限しか会わせるつもりのないらしいヴァルダマーナに迦暢は少し安堵する。
てっきり結婚前のご挨拶だと思ったが、ヴァルダマーナはそういうつもりではなさそうだ。
まだ迦暢が結婚を考えていないと思っているヴァルダマーナがそうやって外堀から埋めるとも考え難い。
迦暢は了承して、数日後に王様とアーロンに会う事が決まったのである。
その夜、迦暢は段ボールに入れたままだったお釈迦様の像を自分の部屋に祀った。
本当は市場でお土産を買ってからと思っていたが、今後は直通でやり取り出来るとなったからにはまずは開通確認含めて手紙だけで送ってみる事にする。
正直、手紙と言うより欲しい物リストが大半だ。
お釈迦様像の前に手紙を置き、実家のお釈迦様のお姿を頭に思い浮かべる。
更に父がお経をあげているのを思い浮かべながらお経を唱えた。
手紙は瞬きをする間に消えている。
「とりあえず成功かな?」
日本が異世界と大体同じ時間帯だとすると、この時間には誰も本堂にはいないだろう。
迦暢の家は朝早いので寝るのも早い。
となると迦暢の手紙が発見されるのは早くても明日の朝だろう。
迦暢はソーラーランタンを消して布団に入る。
科学ってやっぱり素晴らしい。
だいぶ慣れたとは言え、やはり不便はないに限る、と思う迦暢だった。
朝、まだ薄暗い中目を覚ます。
時計などない。いつもの事だ。
それでも迦暢は多分日本に居た時と同じくらいには起床している、と思う。
学校で友達にびっくりされたのだが、迦暢は目覚ましがなくても起きたいと思った時間に起きることが出来るのだ。家族で目覚ましを使っているのは弟の迦南だけで、他の家族も目覚ましを使わずに起床するので特に凄いと思っていなかった迦暢の特技である。
ベッドから降りようとして足を何かにぶつけた。
かなり広い部屋を賜っているのだが、ベッドサイドの棚にお釈迦様を祀ったせいで、日本から届いた物資がベッドの下まで積まれていたようだ。
寺の朝は早い。
朝イチの御勤めで父親が迦暢の手紙を見つけてさっそく依頼した教科書を送ってくれたのだろう。
一番近くの段ボールを開けると、迦暢のだけでなく兄や弟の教科書、参考書、辞書、子供の頃に読んでいた絵本まで送られてきているのが分かる。
弟の迦南が予習で使う為に残していた意味もあるというのに、現在使っていないものは全部と言っていい程送ってきたようだ。
ヴァルダマーナだけでなく、アーロンにも教えることになるから年代は違うとはいえ3人分あるのは有難いことに違いない。
まぁ迦南が予習するとも思えないので問題ないだろう。最悪、必要だと言われたら送り返せば良いだけだ。
迦暢はつい習慣の様にお釈迦様の像に手を合わせた。
2日後、ヴァルダマーナとサルマと共に再び市井に買い物に出る。
街の様子も写真に収めて、フィルムを使い切った。
迦南だけでなく両親や紬ちゃんにも行き渡る様に色々なモノを買う。
一応、ヴァローナ時代に占いの対価として貰ったお金を持ってきていたが、結局ヴァルダマーナが全部払ってくれた。
アラジンの魔法のランプみたいなランプや、ヴァローナでも見た綺麗な細工の吊り下げランプ、普段迦暢も履いているバブシューや織物、王都の名産らしいオリーブオイルに豚のモモを塩漬けした所謂ハモンセラーノ、あとはアーモンドの粉と砂糖と卵を原材料にした甘いお菓子だ。
それから青紫色の原石と、青みがかかった緑色の原石と金の塊を買った。青緑の石は夜蝋燭の下で見ると赤紫に見えるそうだ。
紫色は王族だけに許された色なので基本的に紫に近い色の宝石を買う人はいないらしい。一般の金持ちはダイヤの他は緑とか黄色とかの宝石を好んで買うそうだ。
ヴァルダマーナが懇意にしている宝石商に全て見せてくれと言ってくれたので出してもらえたが、普段は店頭にも並ばないらしい。
お陰で拳大の原石を日本円で多分千円くらいで買えたと思う。
宝石に興味がないので日本でどれが高く売れるのか迦暢にはサッパリ分からないが、迦暢はその深い色が綺麗だと思ったし、前にTVで夜空みたいに黒っぽい宝石が高いと言っていたのを観た記憶があったのでこれにしたのだ。
安く仕入れて高く売れるならそれに越したことはない。
それらを教科書が入ってた段ボールを一箱空けて詰め込み、手紙と共に送り返す。
出処不明の原石が売れる事を祈るばかりだ。
その次の日、王様とアーロンが半ば御忍びでヴァルダマーナの屋敷を訪れた。
王宮に呼ばれるとばかり思っていた迦暢が驚くのは無理もないだろう。
ヴァルダマーナとしては迦暢が王宮に行く事でまだ知られていない他の者達にもバレる事を避けたいらしい。そこは王様も同意見らしく、特に揉める事もなかった様だ。
「迦暢と申します。お世話になっております」
「アブラーンだ。なに、畏まる必要はない」
王室に対するお辞儀を習っていた迦暢は深く膝を折ったが、王はすぐに止める様に促した。
本当に良いのだろうかとちらりと隣に立つヴァルダマーナに視線を向けたが、にこりと笑ったので迦暢はすぐに立ち上がる。
この席に呼ばれた者達は皆、事前に迦暢の正体を説明されており、迦暢の重要性については理解していた。迦暢が異国どころか異世界から来た者だと知ればその肌の色にも、最低限の礼儀作法にも気にはならない。最低限とは言え、迦暢の場を弁えた振る舞いは相応の知性を感じさせるほどだ。
今度は王の隣に立つ男の子がにこりと笑った。
「弟のアーロンです。宜しく」
「宜しくお願い致します、アーロン様」
「父上、迦暢がお茶の用意をしてくれているそうです」
「話をしながら頂くとしよう」
応接間に2人を案内し、全員が席に着くとそこにお茶が運ばれる。ヴァルダマーナが言った通り、運ばれてきたのはこの国では見たことのないお菓子とお茶だ。
迦暢曰く幸せの粉がかかったお煎餅とヴァルダマーナの屋敷ではお馴染みになったポテトチップス、細長い棒状のクッキーにチョコレートがついたもの。飲み物は黒い水にシュワシュワと音を立て気泡が浮かび上がる不思議な甘いものと、緑色の飲み物の2種類だ。
其々の側近が一つずつ毒味をする。皆、口に入れると初めての食べ物に不思議そうな顔をした。特にコーラを飲んだ側近の眉間の皺が大きく寄ったのに王様もアーロンも興味深そうだ。
「ウーゴ、どれか気に入ったものはあったか?」
「このポテトチップスなるものは酒のつまみにも宜しいのではないかと存じます」
「ほう?ヴァルダマーナは食べたことがあるのか?」
「迦暢が屋敷の者に作らせたものであればありますが、今回の様に異世界から取り寄せた物ではまだないですね。この煎餅は食べましたが、米から出来ているそうですよ」
一通りの感想を聞いて、王様はポテトチップスを口に入れた。
1枚食べ2枚食べ、チョコレートの付いたお菓子を食べ、黒くて甘い炭酸も飲み、と次々に躊躇なく試していく。
王の手がどんどん進むのに隣に座っていたアーロンも追従する。
「我が国のお菓子はどれも甘いですが、甘くないお菓子というのも良いですね。甘いものも甘さが控えめなのが良い」
「ヴァルダマーナ、酒を出せ」
「父上、目的を果たしてからにして下さい」
「目的などあってない様なものではないか」
そもそも顔合わせなのだから確かに目的はもう果たした様なものだ。
しかしヴァルダマーナにギロリと睨まれて、王は肩をすくめてみせる。
お前の好きにすれば良い、と言うとヴァルダマーナは侍従に酒を持って来させた。
「迦暢も呑むかい?」
「私はまだ未成年なのでお酒は飲めないんですよ」
「迦暢殿の国では何歳が成人なのですか?」
「18歳ですね。最近までは20歳だったんですが」
「それは随分と遅いのですね。我が国では16歳で成人です」
「お酒はまだ成長段階の未成年には体に悪いという理由で私の国では禁止されています。禁止していない国もあるみたいですけどね。成人も古い時代はもっと早かったみたいですよ」
アーロンは迦暢にいくつも質問をして興味深く聞く。ポテトチップスをつまみにお酒を飲み出した王様は優雅に酒を嗜んでいる様に見えてしっかり迦暢の話を聞いている。
ヴァルダマーナは迦暢の隣でアーロンを見極める親の様な顔でその様子を見守った。
「貴方の国では未成年はどんな生活をしているのですか?家の手伝いでしょうか?」
「15歳までは義務教育があります。学校で勉強を学びます。その後は其々の判断によりますが、そのまま3年間高等教育を受けて、その後4年間専門的な勉強をしてから仕事に就くのが一般的です」
「そんなに一体何を勉強するのですか?」
「義務教育では算術とか歴史とか生きていくのに最低限の基礎知識ですかね」
ヴァルダマーナがすいと手を挙げるとウンベルトが迦暢の教科書を数冊手渡す。
文字を読むことは出来ないが、整った字体やカラーの写真に王もアーロンも目を剥く。
アーロンは本を読むのが好きだった。
ジャンルを問わず、色々な本を読む。兄であるヴァルダマーナが仕事柄各地に足を運ぶ事が多く、色々な本を手に入れてくる。勿論ヴァルダマーナが読んだ後の物だが、まだあまり外に出たことのないアーロンには多種多様な知識をヴァルダマーナが不在の間でも得られる事が嬉しかったのだ。
印刷の技術自体はあるが、活版印刷に過ぎない。紙はもっと分厚いし、製本も手製なのでそれなりに高価で、こんなに一つ一つの本に情報が詰め込まれている事もない。
まだ見ぬ技術がある事にアーロンは目を輝かせる。
「アーロン、お前には私と共に迦暢の国の言葉を覚え、迦暢の国の技術を学んで欲しいと思っている」
「私にも読ませて頂けるのですか?!」
「迦暢の国では我が国よりも遥かに技術が進んでいる。是非、この国の発展の為に学んで欲しい」
「願ってもいないことです!迦暢様、宜しくお願いします!」
「私もまだ学生なので、全てを教えられる訳ではないですが、まずは言語からお教えしますね」
そう言ってから迦暢は不安に駆られた。
迦暢はこの世界に来てから言葉に困ったことはない。迦暢自身も日本語を話しているつもりで話してもちゃんと相手に伝わるからだ。
この同時通訳機能が勝手に作動している状態でどうやって日本語と区別して話す事が出来るのだろうか?
ちなみに文字も携帯カメラで英字を映すと勝手に翻訳される翻訳ソフトみたいに、自動変換されて読めるので看板や本も読む事が出来る。もちろん字も日本語で書きつければ勝手に相手に伝わる言葉に変換されて記載されるようだ。
授業を始める前に少し実験が必要そうだ、と迦暢は思った。
「そこで父上、迦暢の国の本などを取得する為に金や宝石の鉱山をいくつか押さえようと思っております」
「そんな物が対価になるのか?」
「今、数点送って対価となるか調べてもらっているところです」
「本以外には何を?」
再びヴァルダマーナが手を挙げるとウンベルトがソーラーランタンやライターなど迦暢がヴァルダマーナにお裾分けした旅に役立ちそうな数点のサバイバルグッズを机に並べる。
ヴァルダマーナは迦暢が教えた通りに使い方をひとつひとつ説明していく。
「武器はないのか?」
「基本的に平和なのですよ。戦いなど日常でないので一般人には手に入りません」
「しかしこれらはとても軽く小さい。今は大きな荷物をラクダや荷車で運ぶしかありませんが、量が減らせればそれだけ身軽になります」
「確かにこんなに簡単に火が点けられるとは便利だ」
「迦暢様、これはどんな原理で火がつくのですか?」
アーロンが指差したのは100均で買えるような使い捨てライターだ。
改めて聞かれると迦暢にもよく分からない。
「多分、その指をかけている所を回す事によって摩擦が起きて、火花が出て、その液体を燃料として燃えてるんだと思うんですけど、細かい事はよく分からないです」
「この液体は何か分かりますか?」
「うーん、石油か液化ガスですかねぇ??」
「石油とはなんだ?」
「地面の深いところにある黒い液体から作られる燃料です」
「黒い液体なら北側でぼこぼこと湧き出ている泉があるぞ。飲めもしないので誰も近づかないが火をつけても燃えなかった様に思う」
「火種がどれくらいだったかにもよると思いますけど、原油の可能性はありますね。とは言えどうやって精製するかはちょっと調べないとですけど」
迦暢も化学の授業で出てきた分留をすれば良いのは知っているが、何度で何が出来るかまでは覚えていない。そもそも装置が自分で作れるかも分からない状況で、原油の使い道が思い浮かばず、迦暢の中ではプライオリティが下がる。車があれば話は別だが最初にSDGsを掲げた迦暢にとっては燃料を燃やすというのがNGだと思えたのだ。
蝋燭もアルコールもあるのだから原油は今のところ必要ないだろう、と。
「この国の発展の為に必要なものから一緒に考えていきましょう」
「迦暢、君はヴァルダマーナの事をどのように想っているのだ?」
話の成り行きを酒を飲みながら聞いていただけの王が片手に酒のコップを持ち反対の手は肘掛けに肘をついたまま唐突に迦暢にそう聞いた。
迦暢は気配のなかった話題に驚いて、動揺した様にヴァルダマーナの横顔を伺う。
ヴァルダマーナは小さく溜息をつくと気にするなとばかりに迦暢の手を優しく握る。
「父上、我々の事は口出ししないで頂きたい」
「いいではないか、少しくらい。私はお前の心配をしているのだ」
「私などよりパーサ兄上の心配でもしていれば良いではないですか」
王の顔色は変わらないが、明らかにヴァルダマーナの口調には王を批難する苛立ちが混じっている。
庇ってくれる優しいヴァルダマーナに迦暢ははっきりしない自分がやはり1番悪いのだと思い至った。
自分がハッキリしないせいで親子喧嘩をさせるのは迦暢の望むところではない。
「わたしは、ヴァルダマーナ様が好きです」
「ほう?その好きの種類はどんなものだ」
「恋人としての好きです。もちろん、人間としても好きですけれど」
「では何故結婚せぬのだ?」
「私の国では未成年は結婚出来ませんし、あまり学生のうちはしないものなのです。それにまだ出会ったばかりですし、結婚は本人だけのものではないので、お互い見極める時間というのが必要だと思います」
王家の事についてはヴァルダマーナや侍従長から迦暢は教えられている。逆に迦暢の家族の事は話の中で聞かれたことを答える程度であまり詳しく話してはいない。
ヴァルダマーナと迦暢が結婚した所で、迦暢の家族がヴァルダマーナと会う事はないだろう。しかし迦暢はこうしてヴァルダマーナの家族である王族と結婚すれば付き合っていかねばならない。又、迦暢自身も王族の一員として役割を担っていかねばならないだろう。
しかし迦暢にはまだその役割を全て理解出来ていない。
「逆に王様は私の様な得体の知れない異世界人と御子息が結婚される事を反対されないのですか?」
しかし迦暢の質問に王は声を上げて笑う。
「私はヴァルダマーナを信じておる。息子が選んだ相手に文句などないさ。特に君はこの王都に水をもたらし、隣国の思惑すら打ち砕いた。そして馬鹿な息子の命を救い、自分の知識を提供してこの国の発展を考えようと言う。これ以上の相手などいないと思っておる」
「買い被りすぎです。私は兄の代わりにこの世界に遣わされただけの身ですし、私自身自分の使命を分かっていないのもあってこれから先また役に立てるかは分かりません」
「気持ちだけでも良いのだ。君は今まで十分に我々に多くを与えてくれた」
「迦暢」
呼ばれて隣を見上げるとヴァルダマーナが少し眉間に皺を寄せて迦暢に真剣な目を向けていた。少しその瞳には先ほどとは違う怒りが見える。
迦暢の腰を引き寄せ、顔を近づけると言い聞かせる様に言う。
「私はお前を愛している。決してその力や知識を欲して求婚している訳ではない」
「ヴァ、ヴァルダマーナ様?」
「どうやら私は手加減を間違えたらしい」
「いやいや、ヴァルダマーナ様、じゅっ十分伝わりましたから!私が言いたかったのは結婚は2人だけの問題じゃないよって話で」
「迦暢が嫌ならば王家になど無理に関わる必要はない」
「いやいやそれはダメでしょう。旦那様の家族とは仲良くしたいですし、物理的に会ったりは出来ないですけどうちの家族とも仲良くして欲しいです。それに旦那様のお仕事に協力したり、旦那様が危ない目に会ったりしない様に自分が出来る事をしたいじゃないですか!」
ヴァルダマーナの進撃を食い止めようとして言い争いになりそうな雰囲気に王様がわざと大きめな息を吐く。
片手を振って側近達に切り上げの合図を送った。
「其方らの痴話喧嘩に付き合っている暇などない。あとは2人でするが良い。帰るぞ、アーロン」
「父上が余計な事を言ったせいではないですか」
「大体事情は分かった。これ以上の詮索をするのは止めておこう。お前達はもう少し話し合いをすべきだ」
「兄上、迦暢様、異世界の勉強の日程が決まったら教えて下さいませ。楽しみにしております」
さっさと部屋を出て行く2人の見送りをしようと思うのに、ヴァルダマーナは迦暢を離すつもりはないらしい。それどころか迦暢の体を攫って抱き上げる。
そのまま立ち上がられ迦暢はびっくりしてヴァルダマーナの首にしがみついた。




