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転生者、有名な辺境貴族の元に転生。筋肉こそ、力こそ正義な一家に生まれた良い意味な異端児……三世代ぶりに学園に放り込まれる。  作者: Gai


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第248話 これがあるからノーリスク?

「少し、体を動かしてからでも良いでしょうか」


「オッケーオッケー。存分に暖まってくれ」


イシュドの性格上、最初から勝負を終わらせにいくことはない。

そのため、試合中にウォーミングアップを行うことも出来るが……エリヴェラは先程の試合を観た限り、最低限のウォーミングアップはしておかなければならないと思った。


(ヨセフが負けたのは、ウォーミングアップをしてなかったからとか、そういう話じゃない。でも……少しぐらい、暖めておかないと)


エリヴェラが真剣な表情でシャドーを行う中、イシュドはフィリップたちにヨセフの実力を伝えていた。


「一年にしちゃあ、そこそこ戦えるってレベルだな。お前らでも油断してたらやられる可能性はあるだろうけど、油断してなかったらまぁ……多分負けねぇんじゃねぇの」


「やっぱそういう感じか。にしても、イシュド……お前、中々えげつない倒し方したな」


フィリップの言葉に、他全員が同意するように頷いた。


「なっはっは!!! そうだったかもな。まっ、ハンマーもやりようによってはあぁいう使い方も出来んだよ。ちょっとコツはいるかもしれねぇけど、そんなに難しいことじゃねぇと思うぞ」


「相手が反応出来ない速さ、緩急を利用して相手が一切攻撃に備えられない状態で、当てる……ではなく、削り取るように意識して振るってところかな」


「そうっす。マジでそんな感じっす、シドウ先生」


解ってくれて嬉しいのか、笑みを零すイシュドだが、シドウは改めてその身体能力と技量に驚きを感じていた。


「やっぱぶっ飛んでんなぁ……んで、次はどんな武器で戦うんだ、イシュド」


「ん~~~~……とりま、戦斧を二つ使おうかなって思ってる」


「「「「「「っ!!!!????」」」」」」


まさかの選択に、フィリップたちは「マジかこいつ!!??」といった表情を浮かべる。


「おいおい、何面白い顔してんだよお前ら」


「い、いや、だってよ……ま、マジで戦斧を二振り、使うんか?」


「おぅ、そのつもりだぜ」


「い、イシュド。あなた、これが交流戦だということを、ちゃんと理解してますの?」


「失礼だなデカパイ。ちゃんと理解してるから、さっきの……ヨセフだったか? あいつを片腕だけ削り取るだけで、半殺しにすらしなかったんじゃねぇか」


「それはそうですけど……」


半殺しと片腕を削り取る、どちらの方が酷かというのは意見が別れるところではあるが……それよりも、イシュドが本気の本気で戦う時の戦闘スタイルが、二振りの戦斧を使うというのを知ってるミシェラたちは、やはり焦りが消えない。


「イシュド君。これからあなたが戦うエリヴェラ・ロランドが、どういう方なのかは……解ってるんですよね」


「解ってるって。二次職で聖騎士に就いた……そういう点だけ見れば、俺よりぶっ飛んだ奴だろ」


シャドーで体を温めているエリヴェラを見るイシュドの眼は……欲しかったおもちゃを前にした男の子になっていた。


「それはそうかもしれませんが……万が一があれば、さすがに事故として抑えきれません」


ヨセフはまだしも、エリヴェラはイシュドに対して失礼な態度は取っておらず、敵対してるとは言えない。

そんな相手を万が一殺ってしまえば……二次職で聖騎士に転職した超超超超超逸材ということもあり、示談でどうにかなど出来ない大問題となる。


「だ~いじょうぶだって。マジで本当に。会長パイセン、心配し過ぎだって」


イシュドというぶっ飛び過ぎバーサーカーに対しては、心配し過ぎなぐらが丁度良い。

というのが、シドウやアリンダを含めた全員の総意だった。


「それによ……ほら。こいつがあるから、本当に大丈夫だって」


「あぁ~~~~~。そういえばお前、そんな物持ってな」


イシュドがアイテムバッグから取り出した物は……以前、シドウと刀を使った死合いを行う際に使った最高級のポーション、エリクサーである。


「こいつがあれば、あいつが死んでもこいつを使えばある程度はなんとか出来る。ま

っ、全身消滅させちまったらどうしようも出来ないけどな」


「イシュド、お願いだからあんまり不安な事言わないでちょうだいよ~~」


「あっはっは、すんませんアリンダ先生。安心してくださいって。マジで殺す気はないんで」


(……殺す気はないけど、ワンチャン潰しはするって顔してんな~~~)


フィリップだけではなく、ガルフやミシェラもなんとなくイシュドが考えていることが解り……どうしても不安な思いが消えない。


「お待たせしました、イシュドさん」


「おぅ、ちゃんと暖まったか?」


「えぇ」


「よしよし……んじゃあ、エリヴェラ。俺は普通にちゃんとした戦斧を使うから、お前はお前で聖剣を使ってくれ」


「っ!!!!????」


準備している回復のエキスパート、大量のポーションも用意しているため、刃引きされてない武器を使っても問題はない。


ただ……聖剣は、聖騎士の力を一番引き出す武器。


イシュドはエリヴェラが歴史上でも片手の指があれば足りる逸材であり、二次職で聖騎士に就いていることから、本人が元々持っていなくとも、学園がエリヴェラの為に聖剣を用意していると推察していた。


そして、その推察は見事的中していた。


「い、イシュドさん。今回の戦いは、その……交流戦です」


「解ってるって、安心しろ。今のお前じゃあ、本気で殺そうと思っても、俺を殺せねぇからさ」


「っ……………………そうですね。分かりました」


イシュドからの申し出を了承すると、用意していたロングソードと盾を元の場所に

戻し、エリヴェラはアイテムリングから聖剣と盾を取り出した。


「っ!! ふっふっふ……良いぜ良いぜ。似合ってるじゃねぇか」


「あ、ありがとう、ございます?」


「んじゃ、俺もやりやすいスタイルでいかせてもらうぜ」


両手に持つ戦斧は、ランクだけであればエリヴェラが取り出した聖剣や盾に劣らない逸品。

ただ、頑丈さと仮に欠けたり破壊されたとしても再生できる能力に全振りしているため、強化効果などは付与されていない。


(ッ!!!! 本当に……戦りやすい、スタイルなのでしょうね)


ハンマーを持っていた時よりも、体から滲み出る圧が数段が上がった。

それでもエリヴェラは後退ることなく、冷静に聖剣と盾を構えた。

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