うっかり僕は、若い女性を轢き殺してしまった!
・・・あの日僕は、仕事が残業続きで睡眠不足で車を運転していた。
つい仕事の帰り道、赤信号でウトウトしていて僕は横を歩いていた
女性に気づかなかった。
そのまま僕は居眠り運転をし、女性を轢き殺してしまった。
僕は咄嗟に運転席から飛び降りて、僕が車で轢いた女性の元へ駆け寄るが、
既に女性は息をしていない!
僕は怖くなりそのまま女性を放置して、車で逃げてしまったのだ!
僕は家に帰らず、ビジネスホテルに泊まることにした。
どうせ僕は警察に捕まると思い、覚悟も決めていた!
でも? 次の日、僕が轢いた女性のニュースはテレビで流れず
僕はそのまま会社に行く。
仕事が終わって家にこの日も、帰ってきても何事もなかったかの
ように普通の生活が続く。
僕は確かに、若い女性を車で轢き殺したはずだ!
この事が頭から離れず、僕はついに“自首”する事にしたんだ!
『・・・す、スミマセン!』
『はい、どうしました?』
『“実は3日前、○○の場所で女性を轢いてしまって。”』
『えぇ!? 事故ですか?』
『はい、たぶんですけど? “その女性は僕が見た時は息をしていなかった
から、もう死んでいたんだと思います。”』
『“自首ですね?”』
『はい!』
『少し待ってください! 今から調べるので......。』
*
・・・18分後。
『うーん? そんな事故はなかったみたいですけど、、、。』
『えぇ!?』
『警察や救急車も呼ばれてませんし、勘違いという事はありませんか?』
『でも! 確かに、僕は女性を、』
『取り合えず、家にお帰り下さい! もし何かありましたら? ご連絡し
ますので、それでよろしいですか?』
『・・・あぁ、はい、』
僕はなにがなんだか分からなくなっていた!
確かに僕は若い女性を轢き殺したんだ!
ちゃんと車から降りて倒れている女性を確認もした。
女性は息をしておらず、僕は既に女性は死んでいると思い逃げたんだ!
それなのに、あの事故がなかった事になるのか?
・・・それとも、“本当に僕は事故を起こしてなかったのか?”
ずっと寝不足で、あの日も車を運転しながらウトウトしていた。
僕は夢でも見ていたのだろうか?
もう一度! 僕は事故を起こしたあの場所に向かった!
確かに、事故を起こした看板もない!
急ブレーキの後もなく、本当に何もなかったかのように僕は思ってしまった。
でも? 一人の女性が僕の肩を叩く。
『“あなたが轢いた女性は私ですよ。”』
『えぇ!? “幽霊!?”』
『そうじゃありません! 私は死なないです。』
『えぇ!?』
『“確かにあの日、私はあなたに轢き殺されました。”』
『・・・で、でも? 生きてる、』
『そう、事故で何箇所か骨も折れましたけど? 自分で治しました。』
『・・・たった3日で?』
『“私は不死身なんですよ、でも痛みは今でもあるわ!”』
『事故後、痛かったですか?』
『勿論! 痛くて、3分間は動けませんでした。』
『・・・さ、3分間? す、済みません、』
『次は絶対に轢き逃げはしないでくださいね、普通の人なら死んでますよ。』
『・・・あぁ、はい、本当に申し訳ありません。』
『あなたがいい人で良かったわ!』
『連絡先だけ教えてもらってもいいですか? 事故を起こした事は事実です!
何でもいい、僕が貴女にお詫びをしたんです!』
『分かりました、じゃあまたいつでも連絡してください。』
『・・・あ、ありがとうございます。』
・・・あの後、僕は彼女に連絡してあの時の“罪”を僕は償いたいと
心に決めていた。
彼女は僕と会って僕を許してくれた。
僕と彼女は“加害者と被害者の関係。”
そんな僕と彼女は、月日を重ねて付き合う事になった。
不思議な関係だと思うのだけど、今度は二度と僕は逃げないと決めた!
彼女のような“特殊な体質を持っている人はいない!”
たまたま僕は加害者にならなかっただけ、“罪は罪なのだ!”
今後! 僕は被害者を作らない為にも、僕は運転をやめた。
これからの僕と彼女の未来の為にも、僕はもう二度と運転はしない!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




