第七話
ランスは捨てられていた。ガイコツ騎士の右手から、青い光の玉が産まれる。それをオルスの腹部に、押しつけた。
「ぎゃ!」
オルスは後ろに何度も転がる。大木に全身を打ち付けた。息ができない。何も聞こえない。ガイコツ騎士はゆっくりとランスを拾い、オルスの方へ向かってくる。
オルスは立ち上がり、すぐに体勢を直そうとするが、足元がふらつく。目の焦点が合わない。右手に持っていたロングソードが、手元にない。
ガイコツ騎士が駆け出す。オルスは、未だに体勢が整えられていない。
目の前に、眩しい光が現れた。ガイコツ騎士は左手で弾じく。
次の瞬間、ガイコツ騎士の動きが止まった。胸元から、剣先がこちらへ飛び出している。
「えっ」
ガイコツ騎士は蒸発した。
その後に、一人の男性が立っていた。旅人の服装だった。右手にはロングソード。腰には鞘。頬はこけ、無精髭。目は死んでいた。
ロングソードを下ろし、オルスに背を向ける。オルスは、呆然と見ているだけだった。男性はそのまま、馬車の方へと歩いていく。
馬車の状況は悲惨だった。増援をした兵士を含めて、四十名はいた。今はテッドを含め、五名しかいない。敵のガイコツ兵士は十体。
オルスは、駆けつけようとした。
「来るな。お前程度では、死ぬ」
男性に言われ、一歩も動けなかった。男性は走り出した。仲間の一人が、男性を確認する。駆けてくる男性に、剣先を向けた。だが、近くのガイコツ兵士を、一瞬で倒したのを見せつけられ、動揺する。
男性は次々と、ガイコツ兵士を倒していく。戦っていた味方は、先程の兵士と同じく、何も出来ずに見ていた。
「なんだよ、あの剣さばき」
オルスは呟いた。
ガイコツ兵士が、剣を振り下ろす。男性の服に、剣が触れるか触れないか。わずかな距離で避けていた。そして、首を斬る。
槍を持ったガイコツ兵士が、男性の胸めがけて突き刺す。だがその前に、男性は低い姿勢を取っていた。ロングソードで足払いをした。
ガイコツ兵の両足がなくなった。仰向けに倒れる。続けざま、胸を刺す。
全てのガイコツ兵士がいなくなったのを確認して、男性はロングソードを鞘にしまった。息一つ乱れず、汗も掻いていなかった。
前回の続き。参考にさせてもらったRPGは、ロマンシングサガ2
名作ですね。七英雄に、「アリだー!!」 そして、どうやったら勝てるのかと、頭を悩ましたラスボス。
みなさん、どうやって戦いました? 私はとある魔法を連発して、無事に勝てました。
というか、あれしか勝てない・・・・・・
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