第六話
兵士はそう言った。テッドが魔法で止血する。その場で体を横にさせた。
森の中から、馬が駆ける音がした。オルスの背筋が凍る。反射的にロングソードを抜き、構える。少し離れて、テッドも構えていた。
駆ける音が大きくなる。嘶きが聞こえた。紫に光る目が見える。
「転がれ!」
テッドの声。左に転がった。突撃するように、馬が飛び出してきた。
「馬車を走らせろ!」
オルスは振り向き、叫んだ。我が目を疑った。ガイコツ姿の兵士が、馬車と仲間達を襲撃している。敵は頭に兜だけを被り、それ以外の防具はなかった。武器は槍、こん棒、剣。両手持ちで、プラッカー王国の兵士達を攻撃している。
「いつの間に……」
仲間達は、防戦一方なのは、すぐに理解できた。
「テッド、あっちに加勢しろ!」
「こっちは?」
「一人で何とかする」
テッドは頷き、馬車に向かって走っていく。
紫色の馬が、こちらを向けと言わんばかりに、ブルルンと嘶いた。オルスは対峙した。
紫色の馬に乗っているのは、黒いマントを身に纏い、右手にランスを持ったガイコツ騎士。
駆けてきたガイコツ騎士はそのまま、ランスでオルスの上半身めがけて突き刺した。オルスは、ロングソードで受け流す。
「くっ!」
あまりの強さに、体が吹き飛ばされる。革の鎧が破損する。右肩から出血。馬に乗ったガイコツ騎士は反転し、再びオルスに襲いかかる。
オルスも、両手でロングソードを持ち直し前傾姿勢になる。そして駆けだした。
ガイコツ騎士はもう一度、突き刺そうとする。
オルスは馬の前に立ちはだかった。馬を突き刺した。
すぐに右に前転すると、ガイコツ騎士は落馬。すぐに立ち上がる。オルスは、持っていたダガーを、ガイコツ騎士の顔面に向かって投げた。左手で弾かれる。その隙に、馬に突き刺したロングソードを抜いた。
ガイコツ騎士は、ランスでオルスの足を払おうとする。
オルスは、ロングソードを引き抜くと同時に、バク転をして避けた。
両者、一定の距離を保ち、にらみ合いになった。オルスの首から、一筋の汗が出てきている。何度も大きく深呼吸をした。
ガイコツ騎士が前に踏み出す。オルスの太ももに、ランスで突き刺してくる。かわす。オルスは右足を大きく前に踏み込み、ガイコツ騎士の頭めがけて、ロングソードをたたき落とす。
ガンッ! という音。両手がしびれた。ガイコツ騎士は、左手でロングソードを握っていた。
モンスターを参考にさせてもらったのは、ドラゴンクエスト、モンスター大図鑑。
スライムは、今見ると「よくこんな面白いキャラクター描けたな」と、関心してしまいます。
常連のキャラクターもいれば、一作か二作で消えていったキャラクターもいるんですね。
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