第五話
「では、これで終わりにする。次回は冬に行うことになった。詳細は、後日」
今度はプラッカー国王が一番初めに会議室から出ていく。オルスは扉を開けた。
「私の護衛をありがとう」
国王がそう言った。いきなりの事で、どうしていいか、わからないオルス。
「ただ、もう少し酒は控えなさい」
「……はい」
精一杯の答えだった。
国王を控え室に送り届ける。その後、オルスは石畳を歩き、仲間がいる一軒家へと向かった。中を開けると、防具を装備している、仲間達がいた。
「どうしたんですか? 出発は明日ですよ」
「今日になった。国王からの指示が出でな」
隊長が、ロングソードを鞘に入れていく。
「何かあったんですか?」
「実は、国王がすぐに帰りたいとのことだ。みんなも知っての通り、産まれたばかりの王子が、病気にかかられているだろ。心配らしい。私たち先発隊と、一緒に帰ることになった」
「まあ、ここら辺の魔物なら、簡単に倒せます。夜には、城へ戻れますけど」
「テッド。バードで魔王城の向かう十字路に、兵士を待機させておくように、連絡をしてくれ。念には念をだ」
「わかりました」
オルス達は、正門へと向かった。すでに、国王の馬車と、護衛隊が待機していた。先発隊は、国王の馬車と、護衛隊を囲むようにして、出発した。
太陽が西へと傾いていく。道中、立ちはだかった魔物は六匹だった。どれも一斬りか二斬りで片づける。休憩はなし。十字路の所で、さらに数十名の兵士達が待機していた。馬車はゆっくりと止まる。
オルスは何気なく、太陽の位置を確認した。
「まあ、ここまで来れば大丈夫だな」
少し視線を下げると、僅かに魔王城が見えた。
「ぎゃ!」
その時、近くの森から物音が聞こえた。一斉にロングソードの柄を握った。オルスとテッドは、音のした方へと走っていく。他の者達は、国王が乗った馬車を守るようにして、全方位に兵士を配置した。
再び、兵士の叫ぶ声が聞こえた。
オルスが森の中に入ろうとしたその時、森の中から、兵士が、フラフラと歩きながら、こちらにやってきた。
「おい、大丈夫か!」
兵士は片腕を切り落とされている。オルスは一瞬、立ち止まった。膝から崩れ落ちそうになった兵士に駆け寄り、すぐに支えた。
「逃げろ。ガイコツ騎士だ」
引き続き、参考にさせてもらったRPGですが、ロマンシングサガ3でした。
あのひらめき。ピコーンと鳴ると、テンションが上がりますね。
そして印象深い敵が一体。そう、ヤミー。誰しも一度は、ボコボコにされた事でしょう。
「もしかして、負けフラグ?」なんて思っていたら、オープニング画面。
そこら辺のボスより強かった……
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