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プロローグ~???視点~
飽きるまで書く。
「死ぬ必要はなかったのに」
そう呟く声に聞こえないふりをして、自分のために笑ってみせた。
「さぁ、神様!まずは何から始めましょうか!!」
そう言えば、そっと漏れるため息。ついで零れる微笑。
人を愛し、人の中で生きるその神は、宝石のような瞳を向けて白魚のような腕を伸ばす。
その手をそっと握って神様のささやかな願いを聞いた。全てに頷いてみせると、困ったような笑みを返して神様は消えた。
「·····また会いましょう、神様」
ひとつ。身勝手な約束をして目を閉じる。目覚めたらきっと、あのゲームのような出会いがあるだろう。きっと、たくさんの出会いと別れが、喜悦と怒号が、哀惜と逸楽があるのだろう。そして、それら全ての果てにある数多のハッピーエンド。
―――――それを壊すためなら生命すら惜しくはなかった。