今日も僕は積木を積む
「ねぇ、知ってますか?積木はね、一番下の土台が大事なの」
「一番下が崩れてしまうと、そこから全部がくずれて、全部が嫌になってしまうから」
「積木を置くのは楽しいの。きれいに置けると嬉しくて笑いたくなるの」
「でも、それがくずれてしまうと悲しいの。積木はバラバラになってさびしくて、泣きたくなって」
「それでもまだたてなおすんだ」
「まだ笑えるようにって」
「たまに、積木を持ってない人もいるんだ」
「そんな人は、他の人のをとったり、壊してしまうんだ」
「積木をおくのって時間がかかるし、大変なことなの」
「それを知ってる人はそんなことしないの」
「一緒に作って、手伝ってあげるんだ」
「ひとと似たようなものは作れても、同じものは作れないんだよ」
「だって、全部同じ積木を持ってるひとなんていないから」
「だから、僕は僕の置きたいところに置くんだ」
「みんなに手伝ってもらいながら」
「ひとに助けてもらうとね、もっと高くて、もっと広くて、もっと大きなものを作れるんだ」
「今日も僕は積木を置けた」
「明日はどんな積木をおけるのか楽しみだ」