恋それは愛に変わる。
高校生の甘酸っぱい青春。青 春!!
高校生時代を思い出すような、文章にしたつもりです。
お楽しみください。
それは突然であり、初めてのことだった。心が奪われるような体験をした。詳しく話すと、いつものように多くの友達と某商業施設に遊びに行っていた出来事だ。
「私あれが見たい!」「俺はあそこ行きたい!」と色々な意見が出たため、リーダー的存在の子が「じゃー、いったん解散して二時間後にここに集合しよう!」と、その子含む五人に提案する。すると異議なしと意見が一致。そこでいったん解散した。すると幼馴染の彼女が、「一緒に回ろう!!」と提案され、断る理由や行きたいとこも特にないし、一緒に回ることにした。最初は雑貨屋に行き気になるアクセサリーや一時間ごとにハトの小物が出てくる可愛らしい置時計。いかにも女子が使うだろう筆記用具を彼女と一緒に見たりした。「ね、私の行きたいところ行けたから、次どこ行きたい?」と彼女が突然聞いてくる。いかにも昔のようだった。中学生の時を思い出す。「ゲーセンとか?」と俺は思い付きで提案する。
「いいね!!私も行きたい!」と楽しそうに答える彼女。
ゲーセンは今いる階から一つ上の階にあり、すぐそこのエスカレータから上がり、少し歩いたところにある。
ゲーセン特有の音が聞こえてくると、すぐそこだと感じることができる。入るとすぐクレーンゲームがある。今人気のフィギアやぬいぐるみ、人気キャラクターのマグカップ。人気のお菓子が大量に詰め込まれたお得パックがそれぞれのクレーンゲーム内に景品としてある。彼女は早速、とあるぬいぐるみにくぎ付けになり、財布のファスナーをゆっくりとあけ始めた。彼女が挑むクレーンゲームは今人気のゆるキャラが今の時期にふさわしい野菜、スイカをもってニッコリとほほ笑んでいるぬいぐるみだ。
一回百円で五百円入れると六回という最近よく見かける料金設定。彼女は迷わず、五百円投入した。「どんだけ、欲しいの!」と笑いながら彼女に言ってしまった。まず、一回目は少し取り出し口に近づいたが、まだまだ、遠い。二回目も近づいたが、結構近いところまで行った。あとは、もう持ち上げて、入れるだけになったが、三回目失敗する。何と、持ち上げたはいいが、少し取り出し口から遠くなってしまった。四回目で何とか先ほどのところまでもっていった。何と奇跡は起きるもので、五回目にして取り出し口に頭部分が乗り、六回目にして取れた。この時だ、俺の最初に説明した心が奪われるような体験は。彼女が、この時期に例えるのはおかしいかもしれないが、満開の桜のような美しい笑顔を見せ、「やった!!とれたよ!!うふふ」と少し笑いながら、俺に言ってきたのだ。心いや少し心臓が苦しく思う。そこからの記憶は少ししかない。これは何だろう。少しもわからない。
次の日、いつも幼馴染の彼女と登校している。それはわかっているのだけれど、何かいつもと違うような、しかしその違いは分からない。それを高校の友人に相談する。
「おい、なんだ、嫌がらせかおい!」
「何が嫌がらせだよ。こっちは真剣に相談しているんだよ。」
「お前の頭は小学生か、俺の友人は小学生だったのか。」
「いや、お前より成績がいいのにそれは言われたくないね!」
というやり取りをしていて、締めには、
「少し恋愛漫画でも読んで来い!小学生」と言われ、終わってしまった。
それからは、普通に過ごしたが、やはり何かおかしい。同じクラスの彼女を授業中に気になり横目で見ていたり、話しているときにも何か意識してしまったりする。
「何か」が気になり、友達が言っていた通りお勧めされた漫画を一巻だけ買ってみた。正直な話、本屋に参考書目当て以外で寄ったのは初めてであった。
家に帰り、読んでみると、なんだか自分と似たような出来事が起きていた。
「うん、よくわからんなぜあいつはこれを勧めたんだ。」
翌日学校にて、詳しく聞いてみると。
「お前馬鹿だな。さてはそれは初恋か?」
「こ、恋!!そんなわけないだろうハハハ」
と笑って否定する。
「よーく考えてみろ。」
「一緒に歩くと、胸が苦しくなる。彼女が笑うとドキっとする。話しているときに、妙に彼女を意識してしまう。以上のことがいくつ当てはまりますか?」と質問されたから考えてみれば、全部当てはまる。そのことを伝えると、「はい、決定!おめでとう君は初恋をしました。」と小さく拍手する友人が目の前にいた。
しかし、俺は、それを真に受けずに、一年半を過ごし、受験戦争真っただ中の三年の冬を迎えた。学校の帰り道。彼女の横を歩く俺に向かって寂しそうに彼女は言う。
「ね、少し話を聞いてほしいのだけれど。私実は今年で引っ越すことになったの。それも県外に。」
「一人暮らしだろう。大学ここからじゃ通えねーだろう。そんなこと、わかっているよ。」
「違う家族全員だよ。だからこっちに帰ってこなくなるんだ。」
俺は少し焦った気持ちになった。なぜだ?すると一年半前にあいつから言われた言葉を思い返した。『はい、決定!おめでとう君は初恋をしました。』本当に俺はこいつに恋をしているのか?そのまま俺は家に着き、彼女と別れる。それも少し寂しく。そして風呂に入りながら考える。結論あいつに恋していた。
しかし受験という、学生に付きまとう地獄が幕を開け、互いに忙しく会えない日々が続き、久しぶりに会ったのは互いが進路決定した後だった。
高校の自由登校期間もあり、また会えない日々が続いた。久しぶりに会ったのは登校日だった。会うのが少し恥ずかしい。この登校日を終えるとあと数日で卒業式となる。これを終えると数日で彼女がこの街から去ってしまう。気持ちを伝えようと、この長い自由登校期間中に考えていた。しかし、いつ伝えようか迷っている。「今日?それとも卒業式?あぁ決まらない!」と気づいたら声に出ていた。すると急に「わぁ!」と真後ろで聞こえると同時に強く押された。思わず、「きゃっ!!」と乙女みたいな声が出てしまう。正直恥ずかしい。
「なんていう声出してるの。」と笑って言ってくる。「そういえば何悩んでいたの?」と不思議そうに彼女は聞いてくる。「あ、えーとね。」と自然に答えてしまいそうになり、止まる。なんて答えよう。「何でもない。」ただそれだけしか言えなかった。その日は普通に過ごし、告白することもなく一日が過ぎて言った。
さて、あいつが引っ越す前日になってしまった。卒業式もあったというのに、と遠い青空を眺めていた。朝焼けから、昼の青空へと変わり、昼ご飯を食べてからずっと今の状態だ。もう三十分くらいたつだろうか。三月のはじめ、まだまだ桜なんて咲く気配すらない。
しかしこうしていても無駄なことはわかっている。だから、携帯を取る。男なら、勇気を出した方がいいのだろう。彼女の携帯番号にかけ、この辺の景色がいい展望谷に呼び出す。
ここから、見下ろす景色はほかの場所よりも美しい。昔よく彼女とも遊びに来たところでもある。今ではいつもの所と言えば通じる場所である。彼女が来た。急に心臓が激しく動く。耳に聞こえてくるくらいだ。ドクン、ドクン徐々にこの間は早くなっていく。心臓が弾けそうになるくらいだ。
「何急に話したいことってなあに?」
「明日、引っ越しだよね?」
「そうだけど、何、それの確認?それだったら電話でいいじゃん!ハハハ。」と笑う彼女。
「それだけじゃないんだ。もう一つ聞きたくて、実は、君のことが好きでした。僕と付き合ってくだしゃい!」・・・噛んだ。大事なところで噛んだ。一番恥ずかしいことをしてしまった。彼女の顔を見ると。笑いを耐えている。すると彼女はからかうようにこう提案する。
「言い直す?どうする?」と我慢の限界なのか、笑いだす。
「いや、言い直さない。また噛む気がするから。」と言い、頬を指で軽くかく。
「じゃ、返事をするね。」
さっきよりも早く心臓が動く。彼女はそんなことも知らずに続ける。
「私も好きでした!!私と付き合ってよ!!」
そのとたん、俺の心の中には先ほどと矛盾するかもしれないが、満開の桜が咲き、恋の文字の中の下心は無くなり、愛に変わった。
恋それは愛に変わる。 完
いかがでしたか?
少しは高校生に戻れた気がしましたか?
感想を書いていただけたらうせしいです。
では、また。




