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2/2

オープニング

 ゲームをオンすると視界が暗転し、オープニングの曲と同時に綺麗な映像が目の前に流れ出した。


「おぉ! 昔と同じオープニングじゃん!! この曲も懐かしいなぁ」


 オープニングの映像や曲の内容は綺麗にはなっているが移植される前とほぼ変わっていなかった。たまにPC版の時のゲーム中の画面が出て来てテンションを更に上げてくれた。


 そのままオープニングを見て最後に綺麗な城が映った。


「メモリアル城だ! すげぇ綺麗だし、立体的になってる」


 このゲームの象徴であるメモリアル城が映し出されてテンションは最高潮だ。


「オープニングだけでも懐かし過ぎてヤバいな。とりあえず落ち着こう……確かここから名前やらの設定だし、女神アルテナが出て来るはずだ」


 上がりすぎたテンションを落ち着けて色々と思い出しながら再度ゲームに集中する。


 オープニングの後は名前や職業等の初期設定をしてからチュートリアルを経て本番の流れのはずだ。その際の進行やその後も都度お助けを出してくれるのが女神アルテナだ。その他にもアルテナは重要なキャラだが今はその話はおいておこう。


 ストーリーもチュートリアルの最後に彼女から神託という形で魔王を倒すように言われて主人公は旅に出るのだ。


「女神アルテナは昔通りかなぁ。綺麗になってるだろうから楽しみだなぁ」


 ウキウキしながら設定に進むのを待っていると予想外な事が起きた。


「勇者よ、よくぞまいった。我が名は大天使アリエル。まずそなたの名を教えてはくれないか?」


 女神アルテナが現れず代わりに大天使アリエルと名乗る女性が現れた。アリエルと名乗る女性はアルテナにも負けず劣らずの美女で頭の上に光輝く輪が浮かんでいた。


 確かに美女なのは嬉しいがここがアルテナでなかった事への落胆は隠せなかった。


 発売前に色々と調べてPC版とは少し内容が変わっているということは見ていたがまさか重要なキャラが変更になっているとは思ってもいなかった。


「言ってる言葉は名前以外は一緒なのになぁ~」


 俺のぼやきにアリエルが反応した。


「んっ? それがそなたの名か? 少し長いのでもう少し短い名はないか?」


 やべっ! しゃべった事がそのまま名前になるのか。


 確かに聞かれてからも入力画面が出ないから気にはなったけどアルテナの件でそれ所じゃなかった。


 しかし名前が長いから他の名前って入力するタイプじゃあり得ない返しだよな。


 まぁ名前は既に決まっている。俺の名前は桜木春斗だがこのゲームでは違う名前だ。そう普通のゲームでは絶対に使わないような名前がな。


「マルコメ」


 俺は余計な言葉は入れずに名前だけ発音した。


「……………………そなたがマルコメなのか?」


 んっ? こんなセリフはPC版にはなかったはずだが。


「そうだ。俺の名はマルコメだ」


「そうか……そなたが真の勇者マルコメなのだな。この時をどれだけ待ち望んだか」


 おっ昔と同じセリフに戻った。


 ただやっぱりアルテナでないことが違和感というか残念と思ってしまうな。


 まぁ居ないものはしょうがないと割りきろう。次は職業選択のはずだしこちらも内容が変わってないかしっかり聞かなければ。


 そう考えていた俺にアリエルはまたも予想外な事を言い出した。


「ではマルコメ、そなたにはある場所で戦闘を行って貰う」

お読みいただきありがとうございました。

今後も頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

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