第2話 お星さまの孤児院
お星さまの孤児院
ぽっぽとねーねの暮らしている小さな孤児院である、『お星さまの孤児院』には、二人のほかにととという名前の小さな男の子とそれから『大人の女性である先生』が暮らしていました。
ととはぽっぽと同じ年齢くらいの男の子で、とってもおとなしくて、わがままを言ったりもしなくて、いつも小さく笑っていて、優しくて、そしてあんまり喋ったりもしない、いつもぽっぽのあとをついて歩いている、とっても可愛らしい男の子でした。
ととは、毎日、本を読んでいました。いつも(孤児院にたくさんある本の中から)なにかの本を選んで手に持っていて、(ぽっぽの近くの)どこかに座って、ずっと本を読んでいました。
それからよく天気を見たり、外の風景をぼんやりと、なんだかとても楽しそうにして、長い時間眺めていたりしていました。(ぽっぽならすぐにあきてどこかに遊びにいってしまうか、すーすーと眠ってしまうと思います)
「ぽっぽ。好き」
にっこりと笑ってととはよくぽっぽにそう言ってくれました。(ぽっぽもととに「わたしもととのことが大好き」とほっぺたにキスをしながら言っていました)
「苦しいこともあるし、つらいこともある。悲しいこともあるし、泣いてしまう日もあるでしょう。でもね。それでもこうして毎日、ごはんを食べられて、あたたかい家があって、安心して眠ることができて、みんなで一緒にいることができる暮らしをしていられることは、とっても幸せなことなんですよ。もちろん、『もっともっとみんな幸せになってもいいんですよ。でもね。今も幸せなんです。そのことを忘れないでくださいね』」
みんなで一緒に、いただきますをして、ごはんを食べる前に先生はにっこりと笑いながらそう言いました。
ねーねもぽっぽもとともおとなしく椅子に座りながらまじめな顔で先生のお話を聞いていました。
「では、おなかがすいたのでいただきます」
「いただきます」
先生のあとに三人はそう言って、みんなで楽しく晩ごはんを食べました。
パンと(ねーねの作ってくれた)シチューと茹でたお野菜とチーズ。あったかいミルクとあったかいコーヒー。
ぽっぽはおなかがすごく減っていたので、ぱくぱくとごはんを食べました。
ととはいつものようにゆっくりと自分の速さでもぐもぐと一生懸命、ごはんを食べていました。
そんなぽっぽとととをみてねーねと先生は晩ごはんを食べている間ずっと本当に幸せそうな顔で笑っていました。




