刮目せよ!粘液の使徒!
森へ向かう途中。
兄の前ではおとなしく、穏やかに歩く。
だが――
少し後ろを歩いている幼馴染の少女が小声で言う。
「エリオス、今日なんか変じゃない?」
彼女はセリア 。サブヒロインその1
序盤は空気だが後半急浮上する子。
兄から少し距離ができた瞬間。
俺は小さく息を吐いた。
そして。
「フッ……世界の歯車が軋み始めた気配がする」
「は?」
「今日、何かが起こる。これは運命の分岐点だ」
「……朝からなに言ってるの?」
「黙れ。我が魔眼が疼いている」
すいません...厨二病卒業してませんでした
兄が振り返る。
「エリ?何か言った?」
俺は即座に姿勢を正す。
「いえ、何も。問題ありません、兄さん」
森に入る。
湿った空気。
既視感。
俺はこの展開を知っている。
そう、第1章イベントだ。
奥へ進もうとする兄。
「兄さん、本日は奥へ?」
「うん。そうだよ。エリ」
本来ここでスライム。
そして俺が転び、魔力暴走が起こる。
スライムが現れた。
デカい。この時たまたまド○クエでキングス○イム
出たから、書き込んだスライム。
中ボス的存在
(来たな……粘液の使徒)
「エリ!」
兄の声。
転ぶな。転ぶな。転ぶな。転ぶな。転ぶな!
俺は踏ん張った。
が、変な体勢で尻もちをつく。
「うぇ……!」
スライム直撃。
冷たい。が、触感が非常にきもちい
あ、これいいかも
兄が一瞬で斬る。
気持ちよかったのに...
「大丈夫!?エリ!あのスライムくっついてると
人の体を溶かして養分にするんだよ!?」
まじかよ
「はい。問題ありません。ご心配をおかけしました」
兄は満足そうに頷いた。
少し離れた位置で、セリアが吹き出す。
「ぷっ……顔すごい」
兄が前を向いた瞬間。
俺は低く呟く。
「……見たな」
「え?」
「我が屈辱を見たな」
「何そのテンション」
「これは借りだ。いつか粘液の王を滅ぼす」
「スライムだよ?」
兄がまた振り返る。
「エリ?どうかした?」
即切り替え。
「いえ、森の状態を観察しておりました」
自分で言ってて腹立つほど優等生。
だが違和感。
本来ならここで魔力暴走が起きる。
森半分吹き飛ぶ。
なのに何もない。
俺は小声で言う
「……運命が、書き換わった」
「また始まった」
「静かにしろ。これは笑い事ではない」
続く。
第2作目です!頑張りました!
少しでもいいと思った方は⭐️と♥️
よろしくお願いします!




