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第4話 アーリア王国

 アーリア王国。

それは、強大な軍事力を持つ国である。

何故なら、特権チートを持っている異界人から形成された『七帝』がいるからである。


「聖帝のルーカスが追放されたけど、どう思う?」


「何とも思わねぇよぉ」


「わたしもなんだよねぇ」


 城内の大廊下で歩きながら話している男女2人がいる。

 雷帝、炎帝である。

2人は普段、このように仲良く話をするが――


「2人とも、これから模擬戦やるんだって」


 暗くて、小さな声で話しかけてきた、背の低い女性。

氷帝である。


「そうか、今すぐ行くぜ」


「模擬戦ねぇ……」


 雷帝はそう呟くと、炎帝の方を睨んだ。


「今日も手加減なしね」


「おう、分かってらァ」


「今日は勝たせてもらうわね!」


「いや、俺が勝たせてもらう」


「いや、わたしよ!」


「「ガルルル……」」


 お互いに闘気閃光を放っている所に、もう1人の七帝が現れた。

スラッとした見た目が特徴の男性、剣帝だ。


「まぁまぁ、2人ともそこまでにしておいて……。

もうすぐ時間だよ。」


「お前は「あんたは黙ってなさい!」ろ!」


「相変わらず僕には厳しいなぁ」


「とりあえず、早く行かないと、急いで」


 氷帝が剣帝に助太刀した。


「分かったよ」


 炎帝は舌打ちをしながら、そのまま中庭へと向かった。





◇◇◇





「あ、やっと来た」


「遅いっすよ」


 中庭で待っていたのは、華やかな見た目を持つ女性、木帝。

そして、少し肌が茶褐色の男性、土帝だ。


「悪ぃ悪ぃ。

オレの隣にいるバカ女のせいで遅れちまった」


「なっ!何がバカ女よ!

あんたの方がバカよ。ただの暴れん坊野郎」


「なんだとコノヤロウ!」


「あ、相変わらずだな……」


「聞かされてるわたくし達のことも考えて欲しいわ……」


 再び火花を散らしている雷帝と炎帝の横で、やれやれと呆れている木帝と剣帝。

土帝に関しては、苦笑いをしてしまっていた。


「やれやれ、君たちは本当に喧嘩を良くするねぇ。

喧嘩するほど仲が――っていうけど」


 みんなは声のした方へ視線を向ける。


「おっす!我らの大黒柱!」


「大黒柱なんて……」


「そこは自慢にしていいと思うわよ」


「俺は自慢はあまり好きではないんでね」


 日の光がやけに似合う、神々しい姿。

七帝の頂点に君臨する。

聖帝の登場だ。


「さて、模擬戦を始めようか。

俺らの目標は魔王軍の滅亡だ!」

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