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Mission 5

 ~川島武尊(かわしまたける)幽霊兵士(ゴーストソルジャー))~


 (現 三十七歳)

 ・独身

 ・元特殊部隊員

 ・特殊部隊にスカウトされる(二十八歳)

  ↓(五年後)

 ・任務中に奇襲を受け、川島以外のメンバーは全員死亡。川島武尊は仲間殺しの罪をきせられる。

  ↓(数時間後)

 ・川島武尊は、輸送中に攫われ、以降行方不明のまま。


 ・四年後の現在、突如として姿を現した川島武尊。狙いはある銀行を襲うというもの。



 ~幽霊兵士(ゴーストソルジャー)

 ・世界各地に散らばる情報無き兵士、まさに幽霊。各国の首脳陣(内数名)が秘密裏に束ねている(国を問わず)。


 ・秘密部隊(セブンズ)が日本国の守護者なら、幽霊兵士(ゴーストソルジャー)は世界の兵士。


 ・ゴーストソルジャーは、幽霊兵士。性別も年齢も分からない。唯一関わった首脳陣にだけ分かるのは、呼び名(コードネーム)と何処の国の兵士かと言う事のみ。首脳陣が邪魔と判断すれば、賞金をかけ同業者に処分させる。


 ・元々幽霊の様な兵士。戦死したとて、世界中の誰一人として、知る由もない。




 廃ビル地下四階、川島武尊はある戦争兵器を回収する為、送られた素人犯罪者を束ね、任務にあたっていた。


 「……」


 川島武尊が手に取ったのは、特殊強化薬(サファイア)のサンプル。


 開発途中の戦争兵器を持ち帰る。それが川島武尊の任務だった。


 「これが特殊強化薬(サファイア)


 宝石のサファイアの様に青く、引き寄せる輝き。


 「これがあれば……」


 同時刻、紗音邑灯(さねむらとも)神崎真耶(かんざきまや)の二人は、指令部から連絡を受け、特殊強化薬(サファイア)の回収と川島武尊(かわしまたける)の確保を命じられ、地下四階に向かっていた。


 「こちら灯、現在地下三階に到着。地下の情報はどんな感じ?」


 「こちら戸川、現在の地下の詳細は何も。ただ半年前に、地下にアクセスをした痕跡が」


 「そのデータは見れる?」


 「ダメですリーダー、ページは完全に削除されています」


 「了解。 こちら灯、優芽。そっちの対処はどうなってる?」


 「こちら優芽、氷川さんの援護もあり、川島武尊を除いたグループの戦闘不能及び、確保成功」


 「さすが優芽。こちら灯、では今から氷華さんは、沙耶ちゃんと佳奈ちゃんを守りつつ、廃ビルから脱出してください」


 〘・嶋村氷華(しまむらひょうか)野崎佳奈(のざきかな)戸川沙耶(とがわさや)


 «了解»


 「優芽と氷川さんも、氷華さん達と合流し、バスで待機していてください」


 〘・鷹宮優芽(たかみやゆめ)氷川美結(ひかわみゆ)〙 «了解»


 「リーダー、もうすぐ例の部屋です」


 「うん。焦らず慎重にね、神崎ちゃん」


 「了解」


 どんな状況にも対処できるよう、物陰に隠れ様子を伺うなど、ゆっくりと、だが確実に部屋へ進んでいた。


 「……(そろそろ部屋に着く、川島を止めないと)」


 「こちら沙耶、リーダー大変です」


 「こちら灯、どうしたの沙耶ちゃん」


 「突然時限爆弾の反応がありました。ちょうど地下の入り口を無くす程の」


 「!」


 「どうしましょうリーダー」


 「ふぅ……落ち着いて、その残り時間は?」


 「残り五分です」


 「了解……沙耶ちゃん佳奈ちゃん、できる限りでいい、その爆弾の一時停止、可能であれば無力化をお願いします」


 〘・戸川沙耶・野崎佳奈〙«了解»


 「神崎ちゃん、事情が変わりました。迅速に対処します」


 「了解、リーダー」


 今まで手を抜いていた訳ではない、だが事態が変化し、灯と神崎の二名は素早く確実に移動し、川島武尊を発見した。


 「川島武尊さん、手に持っているケースをゆっくりと地面に置き、両手を後ろに組んでください」


 紗音邑灯は、川島の後ろから銃を向け、構えていた。


 神崎は物陰に隠れ、機会を待っていた。


 だが川島武尊は動じず、むしろ普段通りの会話をするように、語り始める。


 「君は政府公認の組織に所属しているのか?」


 「もしそうなら、なんですか?」


 「さぞ正義感に燃えているだろう、特に今は」


 「貴方もかつては特殊部隊の人間だったはず、それが今では犯罪者ですか」


 「そう見えるか?」


 会話の途中で、突然通信機器(インカム)の調子が悪くなった。


 「君は聞いたことあるか?」


 「なにをです」


 ゆっくりと灯の方へと振り返る川島。


 「ゴーストソルジャー」


 「ゴースト……ソルジャー?」


 「幽霊兵士さ、聞いた事無いはずだ」


 「……それがなんです。今関係ありますか?」


 「気をつけることだ、この薬に関わるならな」


 「……」


 一瞬考え込む灯、その隙を見て川島は、灯に殴りかかる。


 不意をついたと確信していた川島だったが、次の瞬間、突然目の前に現れた神崎真耶に両腕、両足の各所に撃ち込まれ、戦闘不能に追いやられた。


 「くそ……」


 神崎真耶の子供とは思えない速すぎる動きに、灯は改めて驚いていた。


 「ありがとう神崎ちゃん」


 「いえ、これが任務ですから」


 スーツケースを拾い、連絡を取る。


 「こちら灯、爆弾はどう?」


 「こちら沙耶、爆弾の無力化に成功しました」


 「良かった……今から川島を連れて脱出します」


 灯が川島を担ごうとした時、神崎は後ろに気配を察知し、灯に叫んだ。


 「リーダー!」


 振り返る間もなく、後ろにいた謎の人物により、川島武尊は、頭を銃弾で撃ち抜かれ、死亡した。


 「!」


 二人は物陰に隠れ、後ろを向いたが気配は消えていた。


 「今のは……」


 ~同時刻 とある部屋にて~


 「……」


 壁に貼り付けている紙を的に見立てて、銃を打ち込む一人の男。


 「はぁ……ん?」


 男のスマホに連絡が入る、川島武尊が死亡したと。


 「川島? 誰だっけ……あぁアイツか。まぁどうでもいいけど」


 男は撃ち込んだ紙に銃を当て、ニヤリと笑う。


 「俺が興味あるのはお前だけだ……待ってろよ。特殊精鋭部隊(セカンドスター)所属、薦田蓮(こもたれん)

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