表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想三色記  作者: 白黒原色
1/16

第1話 空は広いな大きいな

「うぁぁぁぁぁ」


 三種類の声が虚しく空に響く。三人の男はパラシュート無しのスカイダイビング中である。


(なんで、空なんだよ!!)


 男の中の一人,赤髪の男が心の中でそう叫んだ。と、同時に二人目の山吹色の髪をした男があることに気づく。


「兄さん!下ッッ!」


 兄さんと呼ばれた先ほどの赤髪の男が下を見ると、、、赤く広い洋館がちょど三人の着陸、、いや、墜落地点にあった。


「え?あっやば」 

 

 それに気づいた男は、三人目の男に声をかけた。


「青!全員に障壁!!」


 青と呼ばれた青髪の男は三人全員をシャボン玉のような球体で包み込んだ。、、、包み込み終わったと同時に赤い洋館の少し上空に衝突した。

 洋館の敷地を覆うようにあった透明な障壁に衝突し、その障壁とシャボン玉のような球体が砕け散った。

 三人の男たちは透明な障壁との衝突により勢いが殺されたが体勢を整えれず洋館の庭?に墜落した。


「二人とも大丈夫か?」


 赤髪の男が二人に声をかけるが、、返事がない。


(まさかっ!、、気絶か)


 最悪の事態を考えた男だったが二人の様子を診て安堵の息を漏らす。一安心と息をつくのも、つかの間またも危機を迎える。

 

(っっっ!!)


 背中から倒れていた赤髪の男が起き上がり洋館側から来た黒く小さな影を正面から受け止めようとして、吹き飛ばされた。


「ガハッッッ」


 洋館を囲む塀に背中からぶつかり赤髪の男の口から赤い液体が飛び出した。


(冗談じゃねぇ。人の腕力じゃないだろ、、)


 赤髪の男は飛ばした元凶を見てそう悪態をついた。なぜなら、その元凶は金髪赤眼の少女の姿をしていたのだ。


「すまない!貴女の敷地に入ったのは、謝罪する。だから、攻撃をやめて欲しい」


 赤髪の男が会話しようとしても少女は何も反応せず、殺意のみを向けてくる。


(無駄か?できるだけ戦いは避けたいが、、)


 赤髪の男が少女の出方を窺っていると、少女は突然頭を振り唸り始めた。


(?、正気じゃないってことか?)


 訝しみながら男は気絶している二人の様子を見るため少女から視線を外そうとした。そのとき、突然少女が動き始めた。


(っっ!)


 二人の方に意識を傾けたため警戒が緩み少女に油断を突かれ、男は少女の貫手を腹に喰らってしまった。


「ぐっっ!」


 右横腹に攻撃があたり体に小さな風穴が開き傷口から多くの血が流れ出始めた。


(貫手の威力じゃないだろ!)


 心の中で悲鳴にも似た悪態をつきながら少女の攻撃を捌いていく。

 貫手、掌手、振り払い、掴み、どれも速く恐ろしい威力を秘めているが、技としては荒く時間が経つほど男は余裕を持って捌けるようになってきている。


(素人だが鍛えると、化けるタイプだな。ただ、、)


 男は少女の攻撃を捌き切ッたとき、男の体勢が崩れた。少女は隙を逃さず追い打ちをかける。


(くっ、血を流し過ぎた。やべぇ、、、終わったな、、、)


 そう、男は大量出血のせいで視界が揺れ、焦点が定まらなくなっていた。


「攻撃して!気を失わせないと止まらないわ!!」


 突然、洋館の方から女の声が聞こえてきた。男は閉じかけていた目を開き少女に向かって体当たりをした、

 不意を突かれた少女は防御態勢になれず5・6メートル飛ばされ地面を転げて行った。男はその隙に体勢を整え、何かを呟くと少女は眠り、男は倒れてしまった。


(なんでこんな事に、八雲覚てろ、、)


 男は倒れる前に心の中で決意し、暗闇に落ちて行った。

 何故、三人の男たちがこのような事な事故に遭ったのか、、、時は少し遡る。


「初めまして、私は『八雲 紫』。貴方達を幻想郷に誘う案内人よ」


 俺の前にいる女はそう呟いた。この女はおそらく、、いや確実に俺らを知ってる。そう確信した俺はこう返した。


「初めまして、八雲紫。俺らの名前は知ってるだろうから自己紹介はなしだ」 


 八雲は俺の返答に微笑を浮かべ、話を始めた。


「貴方達を私達の幻想郷に招待するわ」


 俺はふと疑問を持った。それは、、


「どうやって俺たちを拉致した?なぜ俺たちなんだ?」


 この疑問に八雲は考える仕草を見せてから答えた。


「貴方達が偶然私の領域に入って来たからよ」


 八雲はそれが本当だとでも言うように堂々と答えた。


「嘘だな。俺たちのことは前から目をつけていた。今日は何らかの理由で俺たちに干渉できたから拉致した。ってところか?」


 そういうと八雲は少し目を開き驚いた顔で答えを言った。


「ええ、その通りよ。嘘をついてごめんなさい。」


 八雲は申し訳なさそうな顔で謝ってきた。底が見えないというよりも、茶目っ気があるってことかと思っていると


「俺らを連れて行くっていう幻想郷は何なんだ?どこにある?」


 俺達三兄弟の次男青が八雲にそう尋ねた。すると八雲は、


「忘れ去られた者達の楽園よ、悪いけど場所は言えないわ」


 忘れ去られた者達?俺の頭に八雲の言葉が響き最悪を考えたがあり得ないと思い、思考を散らした。


「忘れ去られた者達と言ったが、俺たちは忘れられて無いぞ?」


 気になったので思った事を口に出すと八雲は


「そうね、貴方達は忘れられていないわ。でも人の輪からは外れてる」 


 俺は八雲の言葉を否定できなかった。別に引きこもでも友達がいないわけでもない。しかし、否定できなっかた。


「ねぇ八雲さん幻想郷から家に帰れなくなるの?」


 三男の黄が八雲にそう質問した。


「帰れるわよ。機会は限られるけど、幻想郷の存在を広めないことを条件に帰ることはできるわ」


 八雲の答えに少しの安堵を覚えていると、八雲が口を開いた。


「質問は終わり?それじゃ、開くわよ。三人共、最初は博麗神社を訪ねなさい。じゃねぇ~」


 八雲がそういうと、俺たちの下から涼しい風が吹き始めた。

 そのすぐあと、全身で浮遊感を感じながら俺は、、いや俺たちは空を落ちて行った。


 冒頭に続く、、、

初めまして白黒原色と申します。この作品は東方projectの二次創作です。原作をご存じの皆様方からすれば見過ごせない点が多くあると思われます。そう言った場合は作品を読むのを止めるか感想等で指摘いただけると助かります。さて、第1話にはオリジナルキャラクターが三人出てきています。彼らが主人公となります。一人一人少し紹介させてください。一人目、赤髪の長男・彩色 赤 二人目、青髪の次男・彩色 青 最後に山吹色の髪をした三男・彩色 黄 の三人です。これからも作品は続きますのでよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ