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今の俺にできること2

 ラウロスから剣を貰い、後にした。

 しっかし、ラウロスにあんな過去があったなんてなー。

 ちょっと優しくしようと思う。


 さて、剣も貰ったことだし、いろいろ調べなくては。

 まず、型が使えるかどうかだ。

 レイクの時は全然使えなかったけど、今なら使えるかもしれない。

 

 まずはアレフ流だ。

 この型は溜めが大事だと言っていた気がする。

 剣を後ろに引き、溜めを作る。

 そして、虚空へと放つ。

 『豪覇』

 アレフ流の中では簡単な部類だが、レイクの時は使えなかった。

 しかし、今回放った『豪覇』は、あと一歩で城が真っ二つになる勢いだった。


「何やってるんだ。」


 城に当たる前に、ある男によって技を相殺された。

 こいつは確か……


「パニック!」

「フェニックだ!」


 そうそう、そんな感じの名前だ。

 見た目は黒で統一されている。

 この世界では珍しいらしい黒髪だ。

 俺とお揃いでもある。

 身長は160センチぐらいだろうか。

 あー、どっかのラノベでこんな感じのイキリがいた気がする。

 どうせそのうち二刀流になるんだろ?

 

「悪い悪い。自分の実力を試したくてさ。」


「自分の力もわからないとは、底が知れるな。 おいおい、お前さっき死ぬかと思ってただろうが! うるさい!お前は引っ込んでろ!!」


 あーそうだ。

 こいつ二重人格なんだっけ。

 どうやら得物は剣みたいだ。

 そうだ、少しお手合い頼むか。


「あー、よかったらなんだが、ちょっと一手合い頼んでもいいか?」


「断る!俺は暇じゃないんだ。 はっはっは!正直に怖いって言えよ! だから、勝手に出て来るな!!」


「そうか、怖いならしょうがない。お前が1番強そうだと思ったんだけどな。」


「怖くなんかない!わかった。一試合だけだぞ。」


 へへっ、こいつちょろいぜ。

 案外可愛いところあるじゃねぇか。


ーーー


 遠目からではあまりわからなかったが、フェニックの武器は俺の持ってる西洋風の剣ではなく、日本の刀の様なものだった。


 それに、やはりというか背中にはもう一本刀が刺さっていた。

 

 って待て、真剣同士で戦ったら死人が出るわ!


「カヤック、真剣同士だと怪我じゃ済まないぞ!」


「フェニックだ!問答無用!」


 おいおい、マジかよ!!!

 フェニックがいきなり刀を振りかぶってきた。

 それをギリギリの所で剣で受け止める。

 鋭い攻撃。

 俺じゃなかったら死んでるね。


「おい、マジで死ぬって。」


「大丈夫だ。いざとなったらバロムがなんとかしてくれる。」


「そのいざを起こしたくないから言ってんだよ!」


 そうして、お互い距離を取る。

 フェニックはどうしてか刀を腰の鞘に収めた。

 わかってくれたか……

 と思ったのも束の間。


抜刀術(いあい)閃閃雷帝(せんせんらいてい)!!」


 全く見えなかった。

 しかし、体が半ば勝手に動き、ギリギリの所で躱すことができた。

 

「くそっ、もっと早くならなくては…… 自慢の技が避けられて悔しいな! 黙れ!」


「いや、全く見えなかったぞ。俺が避けれたのは奇跡みたいなものだ。」


「お世辞はいい。 褒められて嬉しいのに、素直じゃないな〜。 嬉しくなんかない!」


 なんかこいつ可愛いな。

 男のツンデレはうざいだけだと思ってたけど、なかなか良いものではないか。

 

「次は木剣で打ち合おう。お前のことを知りたい。」


 そう言うと、フェニックは後ろを向いた。

 ははーん。

 読めたぞ。

 そっぽを向いて、そんなに言うなら付き合ってあげないことはないと言うんだろ?


「まあ、どうしてもって言うなら……」


 やべぇ、俺にそんな趣味はないけど、目覚めそうになった。


 それから木剣に替え、打ち合うこと数時間。

 いつの間にか日が暮れていた。

 この打ち合いで分かったことが多々ある。

 

 一つ目は、基本の型3つはほぼ完璧に使えると言っていいだろう。

 不思議と体が覚えている。

 成功した経験がないのに……

 理由はわからないが、できるならまあいいや。


 二つ目は、パワーが桁違いということだ。

 不利な体勢になっても力でゴリ押しできた。

 これなら防御特化のレイド流にもアレフ流でゴリ押しできるだろう。


 三つ目は、スタミナも桁違いだということだ。

 数時間打ち合いを続けることができたのもこのおかげだ。

 一方、フェニックは疲れ果てて、地に伏せている。

 

 つまり、今の俺は物理良し、魔法良しの最強主人公ということだ。

 これに合わせて、時を止めれるといった超能力があれば誰にも負けることはないだろう。

 いや、あるかもしれない。

 なんてったって俺は異世界転生者だぞ。

 あるに違いない。

 明日は自分の超能力を調べるとしよう。


ーーー


 この城の風呂はとてつもなく広い。

 人が1000人入っても大丈夫なんじゃないだろうか。

 これだけ広いと、浴槽で泳ぎたくなる。


 体を洗い、足早に浴槽へ向かう。

 どうやら先客がいるみたいだ。

 しかも、俺と同じ考えを持った奴が……


 フェニックと目が合う。

 ここは大人の対応だ。

 俺は見てないよといった態度で浴槽に浸かる。

 ここで指摘したら気まずくなる。


「何か言えよ!!」


「大丈夫、これだけ広かったら泳ぎたくもなるよな。わかるよ。」


「子供っぽいって思っただろ! なんでこの時間にいるんだよ!」


「あれ? もしかして時間割があったのか?」


「いや、別にないけど…… いつもはこの時間誰もいないからな、毎日の日課ができる時間なんだよ おい、言うな!」


「そういえば昨日から気になってたんだが、お前、二重人格なの?」


「二重人格とは違う。 俺は契約悪魔なんだよ!名前はまだ無い!」


「契約悪魔?」


「そうだぜ。こいつクソ雑魚だからよ〜俺っちの力を貸してあげてるんだぜ〜。 今はもうお前の力なしでも戦えてる!」


 悪魔と契約してまで強くなりたかったのか。

 なぜそれまで強さにこだわる。

 こんなまだ15歳くらいの青小年が……

 厨二病なのか?


「そうか。よければなんだが、お前のことをもっと教えてくれないか?」



 


 


 

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