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Robowth「彼は成長の歩みを止めない」  作者: 羽織 輝那夜
ロボットの暴走
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2-2 トレーニング(ミッション1)

月は沈み始め、空に輝く星たちは姿を消して行く。一つの暖かい光を背中にトルイドとノートル博士は、研究室へと急いだ。


「もしかしたら、もうすでに機体が回収されているかもしれない。」

走りながら、博士は呟いた。


「そうなれば、奴らは君への対策をしてくるはずだ。君の情報はまだ奴らに漏らすわけにはいかない。」


研究室に到着すると、研究室はあの日のままだった。機体もそこに転がっていた。博士は機体へ近づき

「これなら、まだ奴らは来ていないだろう。よし、君はカプセルの中に入っていてくれ。私は、この機体を調べる。」


私は、支持どおり、カプセルへ向かった。


カプセルは室内の端にあったため、無傷なようだ。中の緑色の液体も漏れてはいない。 


カプセルのドアを開けると、無味無臭の液体へ足から沈めていく。冷たくもなく、ぬるくもないその液体は、妙に懐かしい気持ちにさせる。


ドアを閉めると中から外は見れない構造になっているようで、緑色の液体だけが私の目に写る。


しばらく立つと明かりがつき、モニターが現れる。モニターの向こうには博士がいた。


「君の体に以上が無いか、検査するから支持どおりにその中で動いてみてくれ。」


〜〜〜

しばらく支持どおりに動いていると、

「君の体のある程度は直せたが、腹部へのダメージが大きいようだ。すまないが、システムをシャットダウンさせる。」


《シャットダウン》


意識が遠のいていく。


〜〜

意識が戻るとまだ、カプセルの中にいた。

「目が覚めたようだね。どう不調はない?」

博士が顔を覗かせる。


私は、カプセルから出て、大丈夫と答えた。


「博士あれから、敵の動きはどうですか?」


「あまり大きな変化はないし警報もなっていないな。しばらくは大丈夫なのかもしれないが油断はしないでくれ。とりあえず、トルイドには訓練をしてもらいたいと思う。」


「どのような訓練でしょうか?」


「今から説明しようと思う。先日の君の戦いを見せてもらった。君には圧倒的戦闘経験が少ない。なので、今から隣の部屋へ来てもらいたい。」


博士の後ろをついていき、隣の部屋へ入ると、そこは何もないただ広いだけの部屋だった。


「ここで何をすればいいのでしょうか。ここには何もないようですが。」


博士は笑いながら、

「確かに何も無いな。だがこれをつけてくれ。」


全身タイツのようなものを渡された。それを着ると、先日戦った敵が目の前に現れた。

私がそれを見て驚いていると、

「驚いたか、無理もないだろう。説明するとそれは拡張現実ARというものだ。そのスーツを着ていれば相手に触れることができる。今目の前にいる相手は、見た目も能力も同じに設定してある。君はそいつを楽に倒せるようになってもらいたい。じゃ、頑張れよ。」


扉が閉まり、ロックがかかる音がした。

こいつを楽に倒せるようになるまで、ここから出れないということか。


「それでは今から、訓練を開始する!!」


博士の合図とともに相手が動き出す。

「最初のミッションは敵の攻撃を防ぐか避けることだけを考えて動いてくれ。一時間ごとに相手も強くなるからな。」

博士の声が聞こえなくなる。


私は、集中力を研ぎ澄ませ、敵の攻撃を楽に避け続ける。


しかし、長くは続かなかった。スタミナが無くなると体が思うように動かなくなり、避けることが出来なくなってきた。


体が重い、息がし辛い、とても苦しい。殴られると一気に体力が取られていく。吐き気がしてきた。

博士の声がスピーカーを通して聞こえてくる。

「もう無理そうだな。わかったか、今の能力をそれでは、次敵がきたら殺られるぞ!!少し体の休憩を入れよう。次は、イメージトレーニングだ。」


避けるトレーニングとイメージトレーニングはそれから一日中続いた。


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