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魔神と魔人

ついに戦いが始まった。治ひとりで凛を倒すことはできるのだろうか?

「!!凛!!」




「それに引き替え・・・あんたはとろいわね・・・イレギュラー。香奈のやつ、なんでこんなんがいいんだろう?」


まさに言いたい放題言い放つ凛である。

だが・・・・香奈の名前で治は『切れた』


「キサマ!!・・・・・お前は・・・絶対許さない!!」


「・・・・やれるもんならやってみな!」


凛と治は同時に加速に入り、巻き込まれるのを恐れた階堂は、優斗を抱きかかえながら『闇』に入り、姿を消した。


「・・・死ね・・・」


凛は、炎と風を融合させたまるで大きな火龍のように錐もみ上の塊を投げつけてきた。

すさまじい音と焦げくさい臭いをまき散らしながら左右から縦横無尽に炎の風は暴れ続ける。


最初から、ただの加速のみでは全く歯が立たないと考えていた治はすぐさま限定解除!!

速度に緩急をつけて『on、off』とスイッチの入れ替えをしながらステップを踏み続ける。炎を避けながら凛の隙を狙いパンチやキックを繰り出す。二度、三度と治の攻撃が凛を捉えていく・・・・


もともと治程の攻撃力や防御力が備わっていない凛である。その度に吹っ飛び、口からは血を流していた。凛にしてみればスポットで限定解除する治の姿は消えたり現れたりの繰り返しで捉えどころがなく攻撃も絞り込めない。


「・・・・ふん!ちょこまかと、いつまでも逃げおおせると思っていないだろうねぇ・・・」


腕で血を拭いながら、不適な笑顔で凛は言う。

そして・・・・上を向き、一瞬体がドラム缶程に膨らむと・・・・・


「プッハー!!!!!!」


口からおびただしい量の緑色の物体を吐き出した。

一瞬太陽が隠れあたりは真っ暗になる。そして吐き出されたアメーバーは空中で一旦球体になり、すぐに爆発し、四方直径100メートル程の緑色のドームで囲われた。


「!!っな!!!」


驚く治を、二匹の火龍は容赦なく追いかけてくる。


「あっははは・・・早く早く!!逃げないとまっ黒けだよ・・・・いつまで持つかねぇ・・」


緑の壁の内側を駆け抜けながら、治は何とか火龍の突進を避けていく、しかし地盤がアスファルトとコンクリートであり(ショッピングセンターの駐車上)武器になるようなものが何一つない。腰元に伸縮性のある警防を携えてはいるが、それがなくなれば丸腰である。まだ使うべきではない。


『治!よく聞け・・・・まもなく限定解除のタイムリミットがくる。』


『あ?!タイムリミット?・・・おいアース!!全部で二時間あるっていったよな?!』


『そうだ・・・お前が当たり前の人間として過ごすためにのこり50年分差し引くと・・・あと10分しか解除出来ない。』


『・・・・10分・・・・』


『とにかく一旦加速を解け!』


『なに言ってんだ!今解いたら丸焦げだろうが!?』


『俺がなんとかする!とにかく一旦解くんだ!!』


そうアースに強く言われた治は慎重に一旦限定解除をオフにする。後ろから追いかけてきた火龍は前方の治に急ブレーキを踏まれたような物で(龍に意思はないのだが)驚いた凛はそのまま治を焼き尽くさんばかりに力を込め力押しに押した!!


『パシャーン!!!』


しかし・・・・火龍は治の直前でまるで花火のように弾け飛ぶ。






「どういう事だい?・・・・・神だろ?!人間の戦いに水を差すのかい?」


凛は怒り狂い空を見上げて吠える!!

治は黙って事の成り行きを見守った。


「いいだろう・・・・脆弱なイレギュラーの味方がしたいなら勝手にするがいい!!それでも殺してやるから・・・」


そう言うと凛はぐるっと回転させた手の動きで火龍を、自分の身体のまわりで回転させ始めた。火龍は巨大な渦のようにドームの天井すれすれまでとぐろのように回り続ける。


いったい何をしているのか判らない治だったが・・・・すぐさま恐ろしい現実に気がつく!!





足元と背中を押されたのだ。緑色の壁に・・・・・

ドームは少しずつ小さくなっていた。





侵食者(壁)と火龍に挟まれた治・・・・


絶体絶命!!

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