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炎再び・・・

まるで引き合うかのように出会った治と高倉・・・

二度目の戦いはいったいどちらに・・・

「・・・ほーう。感度を磨いたか。少しは進歩しているようだないレギュラー」


高倉は治をからかうように間合いをとる。


「今日は話がしたいんだが・・・」


「無駄だ!終焉の魂は産まれた。いまさらなんの話がある。」


ボウッ!!!


高倉の右手から直径50センチ程の火の玉が、治に襲いかかる!!


「今戦ってどうする!!第一、俺に一回やられたのを忘れたのか!?」


治はステップを踏み、火の玉を避けた。


「・・・やはり貴様はイレギュラーだ!!救世主などではない!!」


高倉はそう言うと、己の目の前を高さ3メートル、幅が10メートル位の炎の壁で覆った。

治はひとまず様子を見る・・・・しかし・・・ボッボッボッボウッ!!!!


何と!!炎の壁から4っつの火の玉が一斉に飛び出てくる!!突然の攻撃に、限定解除で避ける事すらままならず・・・治の右足は黒こげにされてしまった。


「ぐわあーっつ!!!」


「馬鹿が・・・あの時貴様に負けたのは、能力差だけではない!貴様の能力が知られていなかったというアドバンテージがあったからだ!そこに気付かずに勝てるつもりでのこのこ出てくるとは・・・やはり貴様はあの方の足元にも及ばぬ。・・・・死ね!!」


ボボウッ!!!高倉の右手から特大の火の玉がまさに発射された時・・・治は消えていた。


「・・・・限定解除で逃げたか・・・まあいい。」



その時、高倉の隣に『凛』が舞い降りた。


「逃がしたの?」


「はっ・・・しかし深手を負わせました・・・遠くへは逃げていないと思います。」


「だめじゃない!ちゃんと殺すかあたしのところまで連れてくるように言った筈だけど?」


「申し訳ありません。では、すぐに後を追います。」


高倉は慌ててその場を離れようとしたが・・・


「いいわ。あたしが行くから・・・」


そう言って凛は風を纏い始める。


「判りました。」


高倉が見送る中、風の力で浮き上がった凛は、思い出したように話し出す。


「そうだ!あなたの力!・・・・貰っていくから・・・死になさい。今すぐに。」


「・・・・?・・・は?」


ザクッ!ザザッザク!!


言葉を発する間もなく、高倉の身体は8等分にされてしまう。更にカマイタチで全身バラバラである。苦しむ間もなく高倉の身体は大きな炎に変化していく。その炎を、凛の口から吐き出された緑色のアメーバー状の物がすべて包みこむ・・・・完全に覆いつくした後、アメーバーは凛の口の中に戻り、飲み下された・・・・・







その頃、治は限定解除したまま、這うようにその場から離れていた。片足が利かない為に遠くまで移動する事が出来ず、しかも限定解除のままでは怪我の回復も見込めない。

やっとの事で300メートル程移動して加速を解いた。右足をみると・・・無残に焼け焦げところどころ欠損してしまっている。治は歯を食いしばり自分で焦げた膝下を叩き切った。


「ぐっ・・うーん・・・」


あまりの痛みに意識が飛ぶ・・・・

しかし、その時頭上には空中で凛が特大の火の玉を掲げて治を見下ろしていた。


「本当に・・・しぶといんだから。しばらく暇つぶしにペットにしてやろうと思ったけど・・・気が変ったわ・・・炭になりなさい!!」


凛が炎を投げつけようとさらに右手を挙げた時、治は凛の視界から消えた。


「あら・・・気絶したと思ったけど・・・まぁいいわ。生かしといて最後に苛め抜いて殺してやるから・・・・うふふ。」






「そろそろ起きて下さい。・・・柴田さん!」


気がついた時、治はまたもや階堂の住処にいた。


「あれ?・・・・なんでここに・・・」


「『あれ?』じゃないです。あなたなんで先走って行動するんですか?」


階堂は無表情の中にも若干の怒りをにじませながら言った。


「・・・・俺は、そうだ高倉から逃げて・・・」


「逃げた後、あなたもう一度黒焦げにされそうだったんですよ!!」


「・・・そうか、気絶している間にまた高倉が来たんだな。」


一人納得する治だったが・・・


「いいえ!殺そうとしていたのは統治者の方です。高倉の力を使ってね!」


「・・・・?へ?」


「高倉は・・・統治者に殺されました。しかも能力ごと喰われて・・・」


「・・・そんな事・・・間違いじゃないのか?」


「私は見つからぬようにすべて見ていましたから。あなたが限定解除したあたりから。」


「・・・そうか・・・」


「苦労しましたよ、とりあえずあなたを闇に引き入れて姿を隠し、そのあと凛の視界から完全に消えてから優斗君にここまで運んでもらって・・・」


優斗が口をはさむ。


「柴田さん・・・運んでる最中に、またにょきっと・・・」


「ああ、生えてきたんだろ!しょうがない!もう再生できそうな焼け方じゃなかったから。」


優斗は面白そうに治の足を見ていたが、階堂が事の重大さを告げる。


「意味、わかってますよね!敵は一人で風と炎、そして独自の能力まで使えるようになったんですよ。風と炎が一緒になると・・・どうなるか想像つきますよね。」


「・・・・大変だな・・・・」


治のあまりのリアクションの薄さにあきれ果てる階堂であった。


「・・・と、とにかく、次回から無断で挑まないで下さいよ!後始末が大変なんですから」


「・・・ああ、わかってる。」


そのまま明け方まで仮眠をとり、玲子が目覚める前に急いで自宅に戻る治だった。









だんだん『凛』が化け物じみてきましたが・・・

いいんです!!

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