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新たなる展開

マリと佐藤、そして治と玲子、4人が顔を合わせる事になった。



例えばあの時、マリの気持ちをもうちょっと考えて付き合っていれば・・・

今日、誰かを招待するホストは自分だったのだろうか?


治は玲子の隣にいながらそんな事を考えていた。

(もちろん、マリは治と結婚する気などサラサラなかったのだが・・・・)



「どうしたの?治ちゃん・・・」


「・・・・うん?」


「なんか考えてたでしょ?」


「ああ、別に・・・」


「嘘!なんか考えてた!!」


「いや・・・ずいぶんと広い部屋だなぁって・・・」


「・・・本当?」


「うん!」


「でも・・・・本当に広いおうちよね!大学病院の先生ってそんなに収入がおおいのかしら?」


治の持っている知識では給料がいくらか?までは判らないが・・・・たしか大学病院の医師はそんなに高給取りではない筈だが・・・・




そこへ、マリの夫であり、治の主治医だった佐藤がやってきた。


「お待たせしました。柴田さん、それから・・・・」


「玲子と申します。今日は図々しくもお招きいただきありがとうございます。」


「いえいえ、こないだの件では無理をいいましたから!これぐらいはさせてもらわないと・・。」


「そんな、ただ検査受けただけですから、どうぞお気を使わないでください。」


恐縮する治だったが、玲子はそのストレートな性格がそのまま相手に伝わる質問を開始する。


「先生って年収はおいくらぐらいおありなんですか?」


「ええ?私ですか?!」


「玲子!失礼だよ。」


「いえ・・・ああ、この家でしょ?これは父が結婚のお祝いにと・・・お恥ずかしい。分不相応なところに住まわせてもらってます。」


「まあ・・・お父様が・・・お父様は?」


あくまでも『金持ち』が誰か知りたい様子の玲子である。


「ええ、うちは祖父の代から開業医をやっています。ですからしがない講師の身でこんな家に・・・」


「もういいだろ!玲子。すみません、失礼な質問ばかりで・・・」


「・・・・あらぁ・・・そうかしら?」


「いえいえ・・・もともと医者も高い理想をもってなった訳ではありませんでしたし、結局・・・親が引いたレールを走る事で安心していただけなんです・・・」


「親が医者だからって医学部に簡単に入れるわけはないし、ましてやひかれたレールの上を外れずに走っていくには、並大抵の努力では出来ないと思いますよ。僕なんか・・・とても無理です。」


「いやあ・・・・お恥ずかしい」


患者に対する責任感、そして恵まれた環境を十分に活かす精神力・・・・どれをとっても佐藤にはかなわない・・・・治はそう感じた。


「なんか難しい顔でお話してるわね。あなた?お料理はもう運んでいい?」


「ああ。じゃあ・・・始めましょうか?お二人は?お車じゃないんですよね?僕は呼び出しがあるかもしれないのでお茶で失礼しますが・・・どうぞ妻の相手をしてやってください。」


思った通りの人格者である佐藤と会話も弾み、晩餐は想像以上に楽しいものとなった。








翌日・・・・階堂から久し振りの呼び出しがあり仕事が引けてから隠れ家に向かった治である。またもや例の化け物がでたのであろうか?


「お待ちしてましたよ柴田さん。」


「なにか変った動きでも?」


「うーん・・・というか・・・」


「なんです?」


「香奈ちゃんの事なんですが・・・」


「はい?」


「もう我々と行動を共にしない・・・・とメールが来たんですが、何か聞いていますか?」


「・・・・はい??もしかしてAllendsにつく?って事?!」


「さあ?・・・詳しくは柴田さんに聞け・・・と」


「・・・・・・・・・・は、はい??!!」


「とにかく・・・・話は柴田さんとじゃないとしない!の一点張りで・・・モテル男は辛いですね・・・ぷぷっ・・・と、失礼。まぁ・・・なにがあったかは聞きませんが・・・何とかして下さい。お願いします。」


「・・・・・はぁ・・・・・」






そういえば・・・・こないだマリと鉢合わせしてから香奈とは顔を合わせていなかった。

もしかして・・・・ものすごくめんどくさい勘違いから想像を膨らませて、しかも悪いほうに・・・・会いに行くのがめんどくさくなる治なのである。





何度か連絡してから、やっとの事で


『家まで迎えに来い!』


という内容のメールを一方的にもらい、問答無用で香奈に会いに行かなければならなくなった治が見たものは・・・・・・



髪の毛を振り乱しながら空を舞いながら戦っている香奈の姿であった。







香奈はいったい何を考えているのだろうか?

そして香奈が能力を使ってまで戦う相手とは?やはり組織なのか?!!

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