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これから

やっとの思いで京極を倒す事が出来た治だが・・・・

香奈に能力を感付かれてしまう。


「・・・あるんでしょ?何か特殊能力!!」


香奈はこちらを上目づかいにみながらそう聞いてくる。出来ればまだ言いたくない。

しかしごまかしも一切通用しそうにない状況である。治はただひたすら黙秘する。











「もういいでしょ?香奈さん。」


階堂が目の前に現れた。


「柴田さん・・・・・お見事でした。といっても我々には何をしたかは見えませんでしたが・・・」


「階堂さん!治さんがどうやって京極さんをやっつけたか、知ってるんですか?」


香奈がしつこく食い下がっている。階堂は治の方を見て目くばせする。










「ああ!もう・・・わかった!判りました!!」


「説明してくれるの?」


「ああ。今まで隠していて悪かった。」


二人は神妙に聞いている。(最も、階堂はすでに想像がついているのだろうが・・・)


「おれは、成長と加速の力だけを授かった。これに嘘はない。」


「まだ嘘つくつもりですか?!」


香奈はいきり立つ!!階堂が補足を入れてくれた。


「香奈さん・・・・おそらく本当です。柴田さんにが加速以外に特殊能力はありません。」


「ええ?でも・・・さっきいきなり消えたと思ったら京極さんがやられてて・・・」


「そうです。私も隠れた状態でそこは見てました。でも考えてみて下さい。我々が加速して戦っている時、普通の人間にどう見えるかを・・・・同じです。いきなり人が消えてしまったり移動していたり・・・・まるで神隠しにあったような印象じゃないですかねぇ・・・」


「それがどうしたっていうの?あたしが知りたいのは、治さんの能力!!」


香奈はまだ解らないようである。階堂は続ける。


「香奈さん・・・・もし、加速している最中にさらにその数十倍の加速をしたら・・・・どうなると思いますか?」


「・・・・・・そりゃあ・・・やっぱり消えちゃ・・・・・????・・・・・できるの?」


「ああ、俺は加速のリミッター解除が出来る。」


「えー・・・・・・そんなの反則!!ずるい!」


「いえ・・・あの・・・香奈さん?だからイレギュラーと呼ばれている訳ですから、柴田さんは・・・・」


香奈は治に向かって、またも口を尖らせて訴える。


「どうして?なんで、教えてくれなかったんですか?」


しばらく考えて返事をする治


「・・・・敵に知られたらまずい事は味方にも知られないようにするべきだと・・・思ったんだよ。実際、今まで使わなくても何とかなったし・・・」


「変ですよ!!仲間なのに・・・それに今までだってそれ使えばすぐ片付いたじゃないですか!!」


興奮する香奈を見て、階堂がもう一度補足をいれる。


「香奈さん、それは違います。げんにあなたは一度組織に拘束されています。あの時点で知っていたら、ひどい拷問を受けたり、薬物を使って口を割らされたりしていてもおかしくないんですよ?我々も、京極も知らなかったからこそ、今回簡単に勝利できたんです。相手に知られてしまえば、そんな能力でも威力は半減しますから。私はこれで良かったと思っています。」


そう言われて、さすがに理解したのか、香奈は下を向いて黙ってしまった。


そして向き直った階堂は治に質問する。


「柴田さん、能力を封印していた訳は・・・・他にもあるんじゃないですか?」


さすがに治は驚いた。階堂という男の洞察力にはかなわない。


「すごいな・・・・判るんだ。そんな事まで・・・」


「・・・・やっぱり・・・・・もうよほどの事でもない限り使ってはいけませんね。その能力」


「なんで・・・ですか?使うとどうなるの?治さん!」


「それ・・・は・・」


「寿命が著しく消費する。そうでしょ?」


階堂がそう聞いてきた。


「・・・・・ああ、リミッター解除を多分2時間ぐらい使用する事で寿命が尽きるって言われたよ。」


「単純計算で、さっきのを5分として700年で換算すると・・・・約24年分使ってますね。」


何となくではあるが、階堂にそう言われて治も事の重大さが再確認できた。


「あれで24年・・・・はやいなぁ・・・」














三人で話し合って、今後よほどのピンチでない限り加速のリミッター解除は封印するという結論に達した。もちろん、終焉の魂が成長する為に治の能力が必要である。という事実も話した。


「なるほど・・・・組織があなたを重要視していた訳が判りました。だからあなたを消しに来なかったんですね。」


「・・・でも、これだけ能力者をしとめてしまったんだ。敵は急ぐだろうな・・・」


「おそらく・・・・とにかく、後は高倉と・・・例の少年ですが・・・」


「優斗君は最後にしよう。なんとか考え方を変えてもらおうと思ってるから・・・」


「そうですよね!あんな子供なのに、殺しちゃうなんて・・・あたしも出来ません。」


「・・・・逆に・・・殺されるかもしれないリスクも頭に入れておかなければいけませんよ。」


またも、階堂のシビアな一言で緊張感が高まる。











「では、新たに高倉を倒すべきタイミングを検討してから動きましょう。」


別れ際に香奈がぼそぼそとなにか呟いている。


「なんだい?香奈ちゃん!」


「いえ・・・・あの・・・・覗かないで下さいね・・・」


真赤になって下を向く香奈。


「覗く?・・・・何を?」


「あたし・・・・今日、可愛いの穿いてないんです!!だから・・・・」


やっと言ってる意味が解る治である。いまだに初対面の時の治の変態的な行為を覚えていたのだ。


「の、の、覗かないよ!!」


慌てて返事をする治に香奈はさらに赤くなりながら告げる。


「・・・・どうしてもっていうなら・・・・前もって言って下さい・・・・治さんなら・・・その、そんなに嫌じゃないから・・・・でも、言っておいてくれないと・・・・あの、可愛いの穿いてきますから・・・・・」










なにか暴走しておかしな事を口走っている香奈である。治が話しかけても上の空で、なにかぶつぶつ言っているが・・・・この際スルーしたほうがよさそうだ。













「とにかく!ここを出来るだけ離れてから加速解除しましょう。少なくともこれだけの一般人の目の前で芸能人が消えたんです。疑いがかからないように気をつけましょう。」



局からかなり離れた一目のない場所で解除する三人である。





そこからゆっくりと局のほうに引き返す。様子を確認したかったからだ。






玄関口に近づくにつれ、人の叫び声や、ざわつきが聞こえてきた。思った以上に騒ぎは大きいようだ。しばらく進んでいくと・・・・・・集団がこちら側に迫ってきた。まるで・・・・・何かから逃げているような、せっぱつまった雰囲気である。


「なんだ?ちょっと・・・・想像より騒ぎが大きいみたいな気がするんだけど」


階堂も頷く。


「香奈さん・・・加速して、上から現場の様子を探っていただけませんか?」


「はい。じゃあ行ってきます。」


全員が加速。すでに香奈はスカートをはためかせて上空を滑るように飛んでいた。その長い脚の付け根には薄いピンクのものが・・・・・


『加速なんて使わなくても見えてるじゃん!!』



「なにか・・・やましい事考えてません?」


階堂に突っ込まれる・・・・・











二人で止まってる暴徒をよけながら進んでいくと香奈が戻ってきた。


「大変!!・・・・説明できないです!!早く来てください!!」


なにが説明出来ないほど大変なのか・・・人の話も聞かないが、説明するのも下手な子である。














しかし現場のテレビ局出入り口に到着した二人を待っていた光景は・・・・・・



想像を絶するものであった。



「な、なんだこれ!?」










先ほどの戦闘があったあたりになにやら緑色の巨大なオブジェのような物がある。高さは3メートル程だろうか・・・・・パッと見、大きなトド?のようなそのオブジェには二本の腕があり・・・・顔のような部分には大きな口がある。


何故、腕と口。という風に認識したかというと・・・・・その腕に掴まれた人間が・・・・その口に当たる部分に丸かじりされているのである。もう何人も喰われたらしい事はおびただしい血痕と辺りに散らばっている腕や足の数で解った。












・・・・はい・・・・ベタだと思いますが・・・

化け物です。皆さん!!評価やコメントは作者の力になりますので・・・・是非!!

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