決戦
ホヘトと香港警察が包囲する香港港に、貨物船“ジェニー”は静かに接岸した。
AK-47を肩に掛けた部下が船から橋を掛ける。
船内から、RJとM-16を持った部下2人が出て来た。
港でRJを迎えに来ていた黒のベンツから2人が降りてきた。
物陰に隠れていたホヘトは、立ち上がって拡声器で
「こちらはホヘトと香港警察だ!港は完全に包囲した。武器を捨てて大人しく降参しなさい!」
大人しく降参するとは思わなかったが、これを言わないと始まらない。
するとRJの部下たちは、ホヘトめがけて銃を乱射して来た。
「わー!」
頭を抱えて隠れるホヘト。
(これで死んだら洒落になんないぞ!)
もう拡声器は持つまいと心に誓うホヘトであった。
アイスマンが号令をかけた!
「攻撃開始!」
部下たちと香港警察の壮絶な銃撃戦が始まった!
RJは1人船内に戻っていた。
ボッサンたちは甲板に向かっていた。
「もうドンパチ始まってるな!」
ボッサンたち4人が走って行く。
「うわっ!」
「どうした!」
ボッサンは足を止めて振り返ると、
しんがりのモリモリがRJにM4を突きつけられていた。
「ボッサン、ごめん‥」
「武器を捨ててもらおうか」
そばにいたおっぱいが
「なにすんじゃいこら~!!」
とRJに飛びかかる!
が、一瞬早くRJのM4が火を吹く!おっぱいがもんどり打って倒れる!
肩から血が流れだした!
その時RJは、モリモリから手を放していた!
すかさずボッサンが44マグナム抜いて撃った!
弾はRJの肩をかすめた!
「うわっ!」
RJはよろけながら部屋に飛び込んだ!
「おっぱい!」
ボッサンとユオがおっぱいに駆け寄る。
「大丈夫か!」
「こんなもん傷の内に入らんよ」
おっぱいが引きつった顔で笑った。
「じっとしてろよ」
ボッサンたちは部屋に入った。
貨物室のようだ。コンテナが不規則に置かれている。かなり広い。
モリモリが言った。
「僕、右から回り込みますね」
ボッサンとユオは左に進んで行って、コンテナの後ろに張り付く。
ボッサンが右側からそっと顔を出す。
RJの姿は見えない。
「ユオ、左から行け。俺はこっちから行く」
「OK!」
ユオがかがみながら進んで行く。
ボッサンも前のコンテナに移動。
右側にモリモリが見える。
ボッサンたち3人は、徐々に前に詰めて行く。
コンテナとコンテナの間に、右へ移動するRJが見えた!
さらに前へ移動するボッサン。
いきなり銃弾が飛んで来た。
コンテナの陰に飛び込むボッサン。
左側からユオが2発撃つ!
RJが乱射しながら右に走って行く!
ボッサンも撃つ!
RJの頭をかすめた。
RJがコンテナの後ろに転げ込んだ。
モリモリは姿勢を低くして、小走りに移動。コンテナに張り付く。
ハァハァいいながら右からそっと覗き込む。
RJの姿が見えた!
意を決して飛び出して銃を構えた!
「おっぱいちゃんのかたき!」
モリモリが撃ちまくる!
RJは避けながら撃ち返した!
モリモリは腹に銃弾を3発食らって後ろに大の字に倒れた!
そして動かなくなった!
「モリモリ~!!」
「モリモリ先輩~!!」