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脱出

「すんませ~ん。だれかおらんの~?」

おっぱいが扉の窓から言った。

「なんだ!ヨータンは忙しいんだから!」

「刑事さんがウンコやて」

「そこでしろ!」

「ここでしたらメッチャ臭いやん。あまりの臭さにみんな死んでまうで。みんな死んだらヨータン、あんたの責任や。

RJ怒るやろうな~。怒ったRJは、ヨータンを‥ 」

「ヨータンを?」

「殺す!間違いない!」

おっぱいは親指で首を切る真似をした。

「いやだ!死にたく無い!」

「そやろ?だったらちょっとだけトイレに行かしてくれれば死なずに済むやん」

「そ、そうだな。」

ヨータンはドアの鍵を開けた。

「単純なヤツだ」

ボッサンはボソッと言った。

「誰だ。ウンコしたい奴は」

そう言ってヨータンは部屋に入ってきた。その後ろから、おっぱいが‘えんずい蹴り’。

ヨータンは一発で伸びた。

「おっぱいちゃん凄い」

「あたし、極真空手の師範代なんよ♪」

おっぱいは腕の力こぶを作って言った。

「だからそんなゴツい体してんだ」

ユオは納得しながら言った。

ヨータンに手錠を掛けて

「よし!脱出だ!」

ボッサンが銃を取って4人は部屋を出た。部屋に鍵を掛ける。

静かに階段を上がって通路を進んで行く。

「貨物船じゃなくてタンカーだったらな。ステルス迷彩がほしい所だ」

「え?ステテコ戦隊?」

「ステルス迷彩!。ユオ、一度耳鼻科に行け」

進んで行くと、話し声が聞こえて来た。

窓の真下に張り付く。

「あと30分で香港港だ。おれはアジトに戻る。倉庫の4人は始末しとけ」

部下のゼリーマンが聞いた。

「ボスのお気に入りもですか?」

「俺を裏切ったヤツは要らん。殺せ。惜しいけどな」

おっぱいはたまらず突っ込んだ。

「惜しいんかい!」

「しーっ!」

RJが部屋を出て行く。

ボッサンが窓から中を覗くと、テーブルの上にボッサンたちの銃、携帯電話、警察手帳が置いてある。

「相手は1人だ。取り戻すぞ」

「あたしにまかせて♪」

おっぱいは普通にドアを開ける。

「おい!待て!」

「あっ、オカマ野郎!どうやって倉庫から出た!」

「RJが出してくれたわよ。ねぇ~♪」

と言って、ゼリーマンの後ろを見る。

思わず振り返るゼリーマン。

すかさずおっぱいが回し蹴り一発!

壁まで吹っ飛んで動かなくなるゼリーマン。

「つえ~!」


その頃ホヘトは、香港警察に合流していた。香港警察に、RJの乗る貨物船の到着時間と場所のたれ込みが匿名であったのだ。

アイスマン率いる警官隊とホヘトは、この香港港を包囲していた。

ホヘトの携帯電話が鳴る。

「ボッサン?無事だったの?ユオとモリモリは?」

「大丈夫だ。ラッキーデカ長に連絡したら、あとはホヘトに任せたって言ってたが、どうなんだ?」

「港は警官隊で包囲してあるから大丈夫」

「それは心強い。あと20分で港に着くから、外と中から挟み撃ちにするぞ!」

「了解!ボッサンたちは港に着くまで隠れてて」

ボッサンは携帯を切ると、44マグナムのシリンダーを開けカートリッジを確認、勢いよく閉めた。

そしてクルクルっと回すとホルスターにしまった!


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