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龍闘神戦記  作者: 無電冥路
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日常風景の中の影〈前編〉

はじめまして。

初めての挑戦なので何もかもが手探りです。

失礼のないように頑張っていくつもりです。



 この世界には、様々な奴等がいる。

 例えば、ある存在にその資質を見出され選ばれた者。

 他には、代々と受け継がれてきたものを引き継いだ者。伝説や御伽噺おとぎばなしなどの人々に語り継がれているものと関わりが深い者達。

 俺は代々でってやつに該当するのだが、こういう奴等が周囲にやたらと多い。何故なのかは俺の方が聞きたいくらいだ。

 だが日常と言うのはそう簡単には変わるものではないらしく今日も今日とていつもと同じ時間が流れてゆく。

 ぶっちゃけると、すげーーーーーー暇!!

 俺にしてみればゆっくりと安らぐ事のできる有り難い時間でもある。


 そうそう、自己紹介が遅れたな。俺の名前は、宇乃原悠治うのはらゆうじ。歳は、十七。この街にあるマレウス魔導学院高等部の二年生だ。所属学科は魔導技術コース基礎学科。ここは冒険者に必要な魔術の基礎から一流の魔術師になるための技術などの幅広い知識と能力を身に付け、磨き上げることを教育理念としている所だ。


 本日も昨日と同じでいい天候だ。故に午後の授業が眠たくて眠たくて仕方がない。暖かな日差しに退屈と言っても良いほどの平和な空気のなかでの授業は、かなり強烈な睡眠魔術に匹敵しそうだ。

「……やばい、冗談抜きに眠たくてなってきた…………………………ん?」

 微かだが、外に違和感を感じ視線を向ける。

 校庭では魔術の実技実習が行われている。その数メートル上空の空間が歪み始める。実習中の生徒達はまだ気付いてないようだが、徐々にその姿がはっきりとしてくると、校庭がざわめきだした。

 真っ黒な球状の中央にギョロリと睨みつけくる眼球。その斜め四方には木の枝のような手足らしきものが伸びている。この現れ方と気配から察するに魔族だろうか。

 まずいな。魔族は人間に襲いかかってくるモンスターの類でもかなり高レベルな種族だ。感じられる気配から推測すると魔族のなかでも下級クラスのレベルだろうが、たった一匹とは言え、それでも戦士でもなければ魔術師でもない一般の学生が束になっても勝つことは難しい。

 さて、どうしようか?と考えた時、誰かが動いたようだ。

「……………………ん?」




「何でスパイボールがこの学校の敷地内に出てくるのよ?!」

 町の中は結界で護られている。さらに魔導学院であるこの敷地内は更に強力な結界が張り巡らされている。故に下級クラスの魔族が侵入してくるなど有り得ない筈なのだけど、何故?!

「って、そんなこと考えてる場合じゃ無い!」

 思考を中断して、身に付けているペンダントを握って窓から外へ飛び出した。

晶鎧装着術式プリズムエンチャント展開イクイップメント!」

 キーワードを唱えると、握りしめていた手のひらから眩い光が放たれ、私の身体を包み込む。

 光がはじけると、私の戦闘態勢は整っていた。



 三階の窓から飛び出したと思ったら光に包まれて、それが収まったらそこにはライトアーマーに身を包んだ少女騎士となった同級生がいた。確か、名前は凪坂美夜なぎさかみやだったか。

 先程唱えた詠唱文句からすると……

結晶騎士プリズムナイトだ!」

 …クラスメイトに先に言われた!

 よく観るとその鎧の所々に水晶のような結晶体が装飾のようにちりばめられている。右手には柄に鎧と同じ結晶体のはめ込まれたロングソード。左手には鎧と同じ結晶体を中央にしたスモールシールド。その姿は軽装備の騎士か剣士と言った感じだ。

 などと観察をしてる間に魔族の方はその細い手足のようなものから黒いエネルギー状の塊を地面へと投げつける。

 するとその場所が黒く染まり盛り上がり、それは人間に似たシルエットをとなった。黒いエネルギー状のものが消えると、首だけが無い人間の形のモンスター、サンドマンが現れた。

 見ている間にも数回繰り返され瞬く間に十体以上のサンドマン達の群れが出来上がる。



「クッ!いきなりこの数とはね……。でも!!」

 今のところは、十体ちょっと。サンドマンならば今の私ならば問題ないはず。そう考え、奴等との距離を詰める。

「はぁぁっ!!!」

 気合いを込めて正面のサンドマンを斬り捨てる。

 斬り捨てられたサンドマンは、ただの砂に戻り小さな砂山が出来上がる。

「ハッ!」

 続けて勢いそのままに周囲に集まって来ているサンドマンを凪ぎ払うように斬りつける。

 ちなみにサンドマンは、動作がかなり緩慢なので攻撃される前に倒してしまえる討伐し易い魔物だ。

この調子なら、十数体なんてすぐに終わる。

 そう考えて、周囲を見渡した時だった。

「………え?」

 目の前で起こっている現象を疑った。

 サンドマンが増えていた。

 視線を上げると答えが出た。

「スパイボールが………何で……?!」

 スパイボールが先程と同じように、サンドマンを作り出していたのだ。しかも現在進行形で作業を続行している。

「…って、考え込んでる場合じゃない!早く止めなきゃ!!!」

 相手が簡単に倒してしまえるとは言え、数が多すぎては簡単な戦闘ではなくなってしまう。

「悩む暇なんて無い!こうなったら!!」

 剣を左に構える。

「必殺!!結晶剣シャイニング閃光斬スラッシュ!!」

 剣に魔力を流し込みつつ、ある形を想像し、それを左から右へ大きく凪ぎ払う。

 剣の結晶体が輝き刀身が光の刃となって伸びて、まとめてサンドマン達を切り裂いた。

「これでどう?」

 確かにサンドマン達は全滅させた。

 でも、終わりではなかった。




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