レベリング
ひたすらゴブリンを狩り続けた。平原のゴブリンを全滅させたら、次はソルジャー、ソルジャーがいなくればナイトを狩った。
そうして気付く。城の真ん中にいる巨大な気配、ゴブリンキング。それはいい。だがその巨大な気配に隠れるように城のあちこちに小さな反応がある。【探知】の網にチリチリと引っかかるものがあるのだ。
よく意識して気配を探っていると、突然後ろに何者かの気配、振り向きざまにナイフで斬り付ける。
俺のナイフは受け止められる。顔を布で隠し短剣で防御の構えを取るそれは緑の肌に尖った耳、さしずめゴブリンアサシンといったところか。
ダンジョン攻略サイトには載ってなかったはずだ。誰も気付かず通り過ぎていたのか。
一度目は不意討ちを受けた側だったから仕方ないが、今度はこちらが仕掛ける番。アサシンの目を狙ってナイフを突き出す。アサシンは顔の前に短剣を構える。やはりゴブリンはゴブリンか、俺のAGI極振りは伊達じゃない。ゴブリンの短剣にナイフが当たる前に止め、ナイフを引き戻し、今度は首に向けて突き出す。ゴブリンアサシンは反応出来ずに首を切り取られ消滅した。
EXPが美味しい!それがゴブリンアサシンに対する感想だった。隠れていて人前に出ることが殆ど無いため、レアモンスターのような扱いなのだろう。
これは探し出して狩り尽くさねば!俺は城を走り回った。
アサシン狩りついでにジェネラルも殺った。ジェネラルはどいつもこいつも酒に酔ってうつらうつらしてたもんで簡単だった。
隠れるばかりのアサシンと、酔って寝てるジェネラル。なんだこいつら。ゴブリンってそうなの?
平原と、ソルジャーとナイト、ついでにアサシンとジェネラルを狩り、帰宅する。そんな日々が一週間続いた。
ダンジョン攻略サイトのチャットを見てみたら俺のものらしき情報があった。東京ダンジョン第二層を独占する、妙に足の速いやつがいる、とのこと。稼ぎを奪われて恨んでるっぽい発言もある。やばい。潮時か。
NAME:忍野 瞬
JOB:
LV:7
EXP:225
SP:0
HP:70
MP:70
STR:7(+5)
VIT:7
INT:7
MND:7
DEX:7(+9)
AGI:58(+5)
LUK:10
SKILLS:
隠密Ⅱ 探知Ⅱ 加速Ⅰ
NAME:ゴブリンソルジャーのナイフ
DAMAGE:+3
DEX:+5
AGI:+3
NAME:ゴブリンアサシンの短剣
DAMAGE:+6
STR:+5
DEX:+4
AGI:+2
レベル7になってまたAGIに振ったのと、ゴブリンアサシンの短剣を拾って必要ステータスの底上げも出来た。ジェネラルのレアドロップも欲しかったが、絶対数が少ないせいか落ちなかった。【隠密】と【探知】は使い続けたからかレベルが上がった。
そろそろアイツに挑んでもいいのかもしれない。
今日は平原ゴブリンは狩らずに柵の中に入った。でもそこからはいつも通りソルジャーを丁寧に一匹ずつ狩る。城の中ではナイトとアサシン、ついでにジェネラルも掃除しておく。邪魔者はいない。準備万端だ。
城の中心、玉座の間にそれはいた。




