小説家になった!
これで私も小説家と名乗っていいということだ。いや、まだ随筆家か。この文章はこれから小説を書きますよ、という所信表明みたいなものだから。小説ではない。
小説家になることが夢だった。それに憧れつつも、才能がないことが明らかになるのが怖くて書き始めることが出来なかった。才能があることにしておきたかった。色々な小説を読んではわかったふりをしていた。それでも良かったのだ。自己愛は満たされていたのだから。
それなのにこうして、能無しを曝け出しながらも書き始めようと決めたのはなぜだろう。ただ一つのきっかけがあったわけではない。色々な要因が重なって、たまたまそれが今だったのだ、と思う。今このように文章を書いていても不思議なままなのだが、あまり深く考えず「小説家になろう」のサイトにアクセスし、あまり深く考えず登録し、あまり深く考えず書き始めた。誰がどのような評価を下すのだろうとか、こんな稚拙な文章では駄目だとか、言葉が美しくないとか、あまり深く考えずに書いている。この文章がどうなるのかについて考えず、文章を打ち続けることがただ楽しくて、筆を進めている次第である。
原点はそこだ。私は文章を書くことが好きだ。想いを言葉にすることが好きだ。その思いだけでまず始めてもいいじゃないか。半ば吹っ切れた形になり、書きながら思いが高まっている状態である。これからどのような文章をどのような形式で書くかは決まっていない。小説を書いたとて、最後まで書き切ることが出来るかもわからない。それでもまず何かしら開始したいと思い、このような個人的な文章からスタートした。
何が出来るかはわからない。けれど楽しみである。